放送内容
- めまいの診断は難しい
- めまい 3つのタイプ
- めまいはなぜ起こる?
- フローチャートでめまいの原因の手がかりを探る
めまいの診断は難しい
めまいは、日本人の5人に1人が経験するという報告もあります。歩行や運転に支障をきたすだけでなく、「旅行に行けない」「仕事が思うようにできない」など、不安感やストレスの要因となって、日常生活に大きな影響を与える症状です。しかし、その原因は複雑で多岐にわたり、診断が難しいことも少なくありません。「一般的な診療科(耳鼻咽喉科、内科、脳神経外科など)を受診して、めまいと診断された人」のうち、およそ6割が「原因不明のめまい」と診断されたという報告があります。
一方で、「めまいの専門外来」を受診した人たちのうち、「原因不明のめまい」と診断された割合は8.7%まで減少していました。今回は、めまいのタイプと、それを探る「フローチャート」を紹介します。
めまい 3つのタイプ
一般的に起こりやすいめまいは、大きく分けて3つのタイプに分類されます。1つ目は、「ぐるぐると目が回るタイプ」で、良性発作性頭位めまい症、メニエール病などといった「回転性のめまい」です。2つ目は、「ふわふわと体が浮いているような感覚に陥るタイプ」で、持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)など「浮動性のめまい」です。前庭性神経炎と前庭性片頭痛など「回転性と浮動性の両方のめまいが併発する」場合もあります。3つ目は、起立性調節障害や起立性低血圧など「立ちくらみが起こるタイプ」です。
めまいはなぜ起こる?
めまいの中でも特に多い「回転性めまい」と「浮動性めまい」は、バランスを保つ『平衡感覚』に何らかの問題が起きているのが原因のひとつと考えられています。私たちはふだん、何気なく立ったり歩いたりしていていますが、実は耳、目、足の裏、脳が連携して働くことで、体のバランスが保たれています。耳の奥には内耳という器官があって、体の傾きや動きを感知しています。目からは視覚情報を取り入れます。こうした内耳や目などからの情報を脳が統合して「いま自分がどのような姿勢でいるのか」を判断しています。ところが、そのどこかに支障が起きると、正しい情報を得られず平衡感覚が乱れて、めまいが発生してしまうのです。
フローチャートでめまいの原因の手がかりを探る
【監修】五島史行(東海大学 教授)、伏木宏彰(目白大学 教授)
気になるめまいの症状がある場合は、疑われるめまいのタイプや病気を探るこのフローチャートを活用してください。このフローチャートでは、該当する項目をたどっていくことで、めまいの様子を振り返ることができ、医師に的確に症状を伝える一助になります。
このフローチャートには、「頻度」「きっかけ」「ほかの症状」という3つのポイントがあります。「頻度」では、めまいが“1回のみの発症”なのか、“繰り返し発症”(再発・持続)なのかを振り返ってみてください。2つ目の「きっかけ」では、めまいが起きるときに特有の姿勢や環境などがないか。3つ目では、「ほかの症状」を併発していないかどうか、心当たりを探ってみてください。
このフローチャートはあくまで目安です。結果に関わらず、めまいによって生活に支障が出ている、気になるめまいがあるという場合は、耳鼻咽喉科やめまいの専門外来などの医療機関を受診するようにしてください。また、顔のまひや手足のしびれ、ろれつが回らないといった危険なめまい(脳卒中など)の症状を伴う場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
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