Spring’23:JDK ロケールからICUロケールの移行

Spring’23:JDK ロケールからICUロケールの移行

ICUロケールの有効化もお早めに確認してしまいましょう!
Spring’23:JDK ロケールからICUロケールの移行
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Spring’23:JDK ロケールからICUロケールの移行
Admin
2022/08/02 19:08:17
常に新しいものが生み出され、更新されていくのが世の常ですが、Salesforceに関わって働いていますと、本当にそれを実感する毎日です。
ということで、今日は「ICUロケールの適用」のお話です。

前々からアナウンスされていたものの、いよいよ適用が Spring’23(2023年2月頃)に正式に決定したようで、やっと重い腰を上げて詳細を確認しております。遅いですね。すみません。


Spring’23にJDKロケールからICUロケールに変わります

Winter’20以降に作成された Salesforce組織では、デフォルトでICUロケールが適用されていますが、Winter’20より前に作成された Salesforce 組織では、JDK形式が適用されています。
Spring’23より、 JDKロケール形式のままであった場合、ICUロケールに切り替えられます。
実はすでにシステム管理者が切り替えられるようになっているので、Winter’20より前に作られた組織でも、ICUロケールが適用になっていることもあります。
変更の理由については、「Salesforce Platform を常に最新の国際標準に準拠させる取り組みの一環」と書かれています。

参考
◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >SALESFORCE 組織の設定および管理 >新しい国際ロケール形式によるグローバル対応



そもそも「ロケール」って何?

「ロケール」がよくわからないという初心者の皆さん。安心してください。私もSalesforceさんからのアナウンスを読むまではあまり意識していませんでした(不勉強ですみません)。
一般的に「ロケール」とは、言語や単位、通貨など、地域によって表示が異なる設定のセットのことを言います。
Salesforceの設定画面では、組織情報の設定のうち「地域の設定」や「通貨の設定」あたりのことを指します。"Locale"の日本語訳が「地域」であり、日本語のヘルプ上では「ロケール」と「地域」が混在しているので(使い分けの定義はあると思いますが)ちょっとわかりにくいですが、「地域」ごとに定義されている表示のセットがあり、私たちは「日本語(日本)」を選択することで、日本の様式に沿ったデータの表示に設定しています。

参考
◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >SALESFORCE 組織の設定および管理 >ロケールの概要
ロケールによって、日時、ユーザの名前、住所、数値のカンマとピリオドの表示形式が決まります。カレンダーの週の開始曜日はロケールによって異なります。単一通貨組織の場合、[組織情報] ページの [通貨] 選択リストでロケールを選択すると、組織のデフォルト通貨も設定されます。
「組織情報」の「地域の設定」と「通貨設定」


各ユーザの「言語とタイムゾーン」
※ユーザ側でも選択できます。



ちなみにこう変わるらしいです

JDKとICU形式の表示の違いについて、ヘルプページの表から「日本語(日本)」の箇所をお借りしました。よりジャパネスクな感じですね。




Salesforce組織でICUロケールが適用(有効化)されているかの確認

[設定>ホーム>リリース更新]の画面を開き、「ICUロケールを有効化」の項目を確認します。

・ICUロケールが有効化されている場合、「アーカイブ済み」のタブに「ICUロケールを有効化」おがあり、更新情報の右上に緑で「完了」と表示されています。



・ICUロケールが有効化されていない場合、「要対応」のタブにあり、右下に【使用開始】が表示されています。




ICUロケール有効化の前に

・考慮事項は必ず確認しましょう。
◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >SALESFORCE 組織の設定および管理 > ICU ロケール形式の採用に関する考慮事項

・Sandboxでテストを行って問題がないことを確認してから、本番組織で有効化しましょう。
ちょっとでも疑問を感じたら、Salesforceのサポートさんへ確認しましょう!

英語 (カナダ) ロケール [en_CA]の有効化
ICU ロケールを使用するには、英語 (カナダ) ロケールの [en_CA]を有効化する必要があります。
※Sandboxでも同様です。

[設定 >ユーザインタフェース >ユーザインタフェース]の画面を開き、「en_CA ロケールの ICU形式を有効化」にチェックを入れて保存します。
ちなみに、私が確認した組織では、すでにチェックが入り、有効化されていました。





ICUロケール有効化の手順

1.リリース更新のページで、「ICUロケール形式を有効化」の【使用開始】をクリックします。



2.ステップに沿って変更点などを確認し、「このリリース更新の影響を評価」の【完了】をクリックします。



3.確認のポップアップ画面が出るので、チェックを入れて【確認】をクリックします。



4.有効化が完了すると、この画面になります。



リリース更新一覧の画面から確認すると、「アーカイブ済み」のタブに移動して、右上に「✓完了」と表示されています。



結論、大きな影響は、、、なし!でも確認はしておこう

さて、ここで重要なのが、表示が大きく操作や自動化に支障がでないか、という点ですが、今のところ標準の範囲では大きな影響はないようです。リリースの影響を確認したチームメンバーからも、「レポート、数式、入力規則、自動化などで影響は確認されていない」という共有を受けました。
しかしながら、どういう影響が出るかわかりませんので、早めにSandboxなどで有効化して確認したほうがよさそうです。


参考

◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >SALESFORCE 組織の設定および管理 >組織が ICU と JDK のどちらのロケール形式を使用しているかの判断
◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >SALESFORCE 組織の設定および管理 > ICU ロケール形式の採用に関する考慮事項
◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >SALESFORCE 組織の設定および管理 >ロケールの概要
◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >SALESFORCE 組織の設定および管理 >新しい国際ロケール形式によるグローバル対応
◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >SALESFORCE 組織の設定および管理 >Salesforce でサポートされるロケールと ICU 形式
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