長崎県佐々(さざ)町発注の公共工事の指名競争入札で、業者に価格を漏らしたなどとして、県警は8日、町長の古庄(ふるしょう)剛容疑者(77)=同町=を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の容疑で逮捕した。また、いずれも同町の会社員、山口情二(62)と会社役員、木田栄三(53)の両容疑者を公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕した。県警は3容疑者の認否を明らかにしていない。
逮捕容疑は2024年7月26日にあった町営住宅の給水管改修工事の指名競争入札を巡り、3容疑者で共謀の上、古庄容疑者が山口容疑者に最低制限価格に近い金額を漏らし、木田容疑者が代表取締役を務める建築会社に1659万円で落札させたとしている。
佐々町の関連資料などによると、入札には7社が参加。木田容疑者の会社の落札価格と最低制限価格との差はわずか1万6700円だった。県警は、古庄容疑者は、もともと面識があった建設業の山口容疑者を通じ、木田容疑者側に情報を漏えいしたとみて捜査している。今後、情報漏えいの見返りに金品の授受がなかったかどうかも調べる。
古庄容疑者は09年の町長選で初当選し、現在4期目。【尾形有菜、綿貫洋】
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