hab********hab********さん2020/9/5 12:3433回答白川静の漢字の成り立ちがいつか否定される事はあり得ますか?白川静の漢字の成り立ちがいつか否定される事はあり得ますか? …続きを読む日本語 | 中国語・1,812閲覧3人が共感しています共感した知恵コレ共有違反報告
ベストアンサーhttps://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14231139804jaj********jaj********さん2020/9/9 3:31色々です。と、言いたいところですが、特に白川の独自色が強いオカルトチックな説は、今の学会でこれに従う人は居ませんね。 白川静の字源説と言っても、他の学者が先に唱えた説を白川が追認してるだけ、ってのも有りますからね。例えば、“攸”は体を洗ってる象形で「洗滌(洗う)」の“滌”の初文とする説を白川は唱えてますけど、これは加藤常賢の方が先に提唱しています。二人の字形解釈には細かな点で問題が有るとは言え、“攸”が“滌”の原字とする説は中国の学会でも受け入れられてますから。 また、“幸”を手枷の象形とし、手枷から外れることを表して「ラッキー」の意味を表すとする有名な説も白川が唱えてますけど、これは孫海波という中国の学者が戦前に唱えたものを追認しただけです。所が、この説自体は今世紀に入ってからの戦国楚簡の解読から誤りであることが確実となりました。詳しくは、リンク先を。 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14218415699 と言うことで、まず「白川静の説」と言っても、彼が最初に唱えたものではないものが結構あります。 本当に白川のオリジナル説と言えるのは、下の方が指摘してる祝詞を入れる器「サイ」の説じゃないですかね。ご指摘の通りそんなものの実物は発見されてません。『字統』を見てみると、「サイ」を使った伝世文献上のエピソードとして『書経、金縢』を挙げています(『字統』“啓”字項を参照してください)。多分、白川が挙げている、字形が云々以外の唯一示されている「サイ」の根拠です。 『金縢』という説話には、周の武王が重い病気にかかり、周公旦が自分に病が移るように周王室の先祖霊に祈り、その言葉を書いた文書を「箱」に入れて金のひも(金滕)で縛った、という情景が出てきます。白川はこの箱の事を「サイ」だと見なしているようです。ですが、実際の『金滕』では「箱」を表す言葉・文字として“匱”字が使われており、また近年発表された出土資料の清華簡『金滕』でも“匱”字が使われていて「サイ」ではないのです。 後で、この「箱」を開くシーンが出てくるのですが、この「開く」を表す動詞に今本『金滕』では“啓”字が使われており、これに“口”が含まれてるから「サイ」の証拠だと白川は考えるようです。ですが、清華簡『金滕』の同箇所は“啓”の古い字形“[戸攵]”(合わせて一字です)が使われていて“口”は含まれてません。より古い資料を見ると、「サイ」の痕跡など無いのです。(金城未来氏の清華簡『金滕』の日本語訳と解説がネットで見れますので、興味があればご覧ください) https://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/60955/ 特に殷~西周成立の古い文字に含まれる“口”という部品は、飾符といって特に意味もなく加えられた要素であったり、用法を分けるために加えられた分化記号だったりと、字形重視の字源説明では味気無いものが多いのです。要するに特に意味は無いんですから、こじつければ何でも説明できてしまう。 また、白川は音韻に関してはあまり詳しくなかった様です。私もこの方面はあまり詳しくないのですが、形声で説明できるものを無理やり会意で説明してるものが多いです。例えば白川は“敫”や“遷”を髑髏と関係付けてますが、中国の学者がそれぞれ“梟”(の異体字)、“西”を声符とする形声字だと言っています(前者は陳剣の説、後者は誰が言ってたか忘れました)。私自身は両字を詳しく調べていないので、形声説の是非は判断しかねますが、髑髏説よりは妥当だと思います。 日本でここまで白川の説がはびこってるのは、音韻などの難解な学術的知識が無くても誰でも理解できる字形に偏った簡単で蠱惑的な字源説、それから宣伝によるものが大きいと思います。特定の県や出版社を揶揄するのは気が引けるので、あまり言いたくはないですが、白川を絶対視して町興しをしたり、礼讃本を販売するのはやめてほしいなと思います。白川が一時的にコンテンツとして影響力を持ってしまったので、一度出来上がってしまった金儲けや権威などのシステム・パターンに頼ってしまってるのでしょうかね。 先日、李守奎という中国の古文字学者のネットの講談を読んだんですが、中国でも作り話的な字源説が一般の間ではかなりはびこっているようで、結構お怒りの文言が書かれてました(笑)。曰く、愚の骨頂だと。どこでも、どんなものでも、学術界と世俗では中々隔絶したものが有るようです。って、自分も世俗なのに偉そうなこと言ってて、噴飯ものですか(--;)!!この回答はいかがでしたか? リアクションしてみようなるほど3そうだね0ありがとう0違反報告hab********hab********さん質問者2020/9/10 0:06文化勲章を授与されている方なので大方、同業者達からの支持は得ているものだと思っていました(そもそも文化勲章が何なのかはよく知りませんが)。もっと広い視野をもって物事を見ないとダメですね。では本当に正しい漢字の成り立ちを知るにはどうしたら良いのでしょうか?個人的には漢字を造った当時の人たちもなんとなくで造って正しい成り立ちなんてあるのか無いかも知れないと思いはじめました。違反報告さらに返信を表示(6件)
ベストアンサーhttps://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14231139804jaj********jaj********さん2020/9/9 3:31色々です。と、言いたいところですが、特に白川の独自色が強いオカルトチックな説は、今の学会でこれに従う人は居ませんね。 白川静の字源説と言っても、他の学者が先に唱えた説を白川が追認してるだけ、ってのも有りますからね。例えば、“攸”は体を洗ってる象形で「洗滌(洗う)」の“滌”の初文とする説を白川は唱えてますけど、これは加藤常賢の方が先に提唱しています。二人の字形解釈には細かな点で問題が有るとは言え、“攸”が“滌”の原字とする説は中国の学会でも受け入れられてますから。 また、“幸”を手枷の象形とし、手枷から外れることを表して「ラッキー」の意味を表すとする有名な説も白川が唱えてますけど、これは孫海波という中国の学者が戦前に唱えたものを追認しただけです。所が、この説自体は今世紀に入ってからの戦国楚簡の解読から誤りであることが確実となりました。詳しくは、リンク先を。 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14218415699 と言うことで、まず「白川静の説」と言っても、彼が最初に唱えたものではないものが結構あります。 本当に白川のオリジナル説と言えるのは、下の方が指摘してる祝詞を入れる器「サイ」の説じゃないですかね。ご指摘の通りそんなものの実物は発見されてません。『字統』を見てみると、「サイ」を使った伝世文献上のエピソードとして『書経、金縢』を挙げています(『字統』“啓”字項を参照してください)。多分、白川が挙げている、字形が云々以外の唯一示されている「サイ」の根拠です。 『金縢』という説話には、周の武王が重い病気にかかり、周公旦が自分に病が移るように周王室の先祖霊に祈り、その言葉を書いた文書を「箱」に入れて金のひも(金滕)で縛った、という情景が出てきます。白川はこの箱の事を「サイ」だと見なしているようです。ですが、実際の『金滕』では「箱」を表す言葉・文字として“匱”字が使われており、また近年発表された出土資料の清華簡『金滕』でも“匱”字が使われていて「サイ」ではないのです。 後で、この「箱」を開くシーンが出てくるのですが、この「開く」を表す動詞に今本『金滕』では“啓”字が使われており、これに“口”が含まれてるから「サイ」の証拠だと白川は考えるようです。ですが、清華簡『金滕』の同箇所は“啓”の古い字形“[戸攵]”(合わせて一字です)が使われていて“口”は含まれてません。より古い資料を見ると、「サイ」の痕跡など無いのです。(金城未来氏の清華簡『金滕』の日本語訳と解説がネットで見れますので、興味があればご覧ください) https://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/60955/ 特に殷~西周成立の古い文字に含まれる“口”という部品は、飾符といって特に意味もなく加えられた要素であったり、用法を分けるために加えられた分化記号だったりと、字形重視の字源説明では味気無いものが多いのです。要するに特に意味は無いんですから、こじつければ何でも説明できてしまう。 また、白川は音韻に関してはあまり詳しくなかった様です。私もこの方面はあまり詳しくないのですが、形声で説明できるものを無理やり会意で説明してるものが多いです。例えば白川は“敫”や“遷”を髑髏と関係付けてますが、中国の学者がそれぞれ“梟”(の異体字)、“西”を声符とする形声字だと言っています(前者は陳剣の説、後者は誰が言ってたか忘れました)。私自身は両字を詳しく調べていないので、形声説の是非は判断しかねますが、髑髏説よりは妥当だと思います。 日本でここまで白川の説がはびこってるのは、音韻などの難解な学術的知識が無くても誰でも理解できる字形に偏った簡単で蠱惑的な字源説、それから宣伝によるものが大きいと思います。特定の県や出版社を揶揄するのは気が引けるので、あまり言いたくはないですが、白川を絶対視して町興しをしたり、礼讃本を販売するのはやめてほしいなと思います。白川が一時的にコンテンツとして影響力を持ってしまったので、一度出来上がってしまった金儲けや権威などのシステム・パターンに頼ってしまってるのでしょうかね。 先日、李守奎という中国の古文字学者のネットの講談を読んだんですが、中国でも作り話的な字源説が一般の間ではかなりはびこっているようで、結構お怒りの文言が書かれてました(笑)。曰く、愚の骨頂だと。どこでも、どんなものでも、学術界と世俗では中々隔絶したものが有るようです。って、自分も世俗なのに偉そうなこと言ってて、噴飯ものですか(--;)!!この回答はいかがでしたか? リアクションしてみようなるほど3そうだね0ありがとう0違反報告hab********hab********さん質問者2020/9/10 0:06文化勲章を授与されている方なので大方、同業者達からの支持は得ているものだと思っていました(そもそも文化勲章が何なのかはよく知りませんが)。もっと広い視野をもって物事を見ないとダメですね。では本当に正しい漢字の成り立ちを知るにはどうしたら良いのでしょうか?個人的には漢字を造った当時の人たちもなんとなくで造って正しい成り立ちなんてあるのか無いかも知れないと思いはじめました。違反報告さらに返信を表示(6件)
hab********hab********さん質問者2020/9/10 0:06文化勲章を授与されている方なので大方、同業者達からの支持は得ているものだと思っていました(そもそも文化勲章が何なのかはよく知りませんが)。もっと広い視野をもって物事を見ないとダメですね。では本当に正しい漢字の成り立ちを知るにはどうしたら良いのでしょうか?個人的には漢字を造った当時の人たちもなんとなくで造って正しい成り立ちなんてあるのか無いかも知れないと思いはじめました。違反報告
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14231139804ranrinrunrenronranrinrunrenronさん2020/9/8 19:47今の時点でもうかなり多くの学者から否定されています。 白川静の漢字の成り立ち解説の問題点を二つあげると、 ・「サイ」 白川の学説では、かなり重要な物体になるはずだが、出土していなく、存在していたか分からない。 ・字形分析の誤り。休を、もと人と禾から成る、家をもと宀と犬とから成ると誤解釈するなど。なるほど2そうだね0ありがとう0違反報告
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14231139804asu********asu********さん2020/9/5 14:08新たな甲骨資料や、それ以前の文字資料が変更を要求するかもしれません。■なるほど1そうだね0ありがとう0違反報告