作:袖釣り
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十五年前、俺達【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】は隻眼の黒竜討伐に赴き全滅した。
俺を含めて三人だけが命からがら生き残った、それでも俺達の心の内には恐怖が刻みこまれてしまっていた。
しかし、いつまでもそんな状況に甘んじている訳にもいかないと立ち上がるもオラリオの連中からすれば落胆の感情に満ちていた。
ダンジョンに入ってからの俺はとても最強派閥に見えない程に暴れ回った、それこそ八つ当たりをするかのようにだ。
「くそったれがぁああああああああああああああああああああああああっ!!」
大剣を縦横無尽に振り回してはその一撃をもってモンスターを屠って行く。それも自分の身体の事などお構いなしに…。
しかし、その代償は余りにも大きすぎた。
アルフィアは
メーテリアもアルフィアと同様に病の悪化が進み、もう残りの命は少ないとまで医者に言われてしまった。
だからこそ、俺は何としてでも隻眼の黒竜を討伐しあいつらが安心できるようにしたかった。
しかし、結果は全滅という絶望だけが魂に刻まれるだけだった。
剣も、魔法もあの黒き終末には届かずただただ蹂躙されるだけに終わってしまった。
そして、命からがら帰ってくるも落胆と失望の眼を向けるオラリオの住民達。
あぁ、身勝手なものだな。
勝手に持て囃し、担ぎ上げた癖に成し遂げなければ失望する…、本当に勝手な奴等だ!!
苛立ちが収まらないまま俺はダンジョンのモンスターを相手に暴れるのだった。
ダンジョンで暴れた事によって頭を冷やす事が出来た俺は魔石を回収して地上に戻ると、目の前の光景に愕然とした。
何故なら、
「なんだよ、これ…!?」
衝撃の光景に俺は魔石を入った背嚢を放り投げ、
そして、
その人影は大剣の剛撃を躱し、目標を失った大剣は勢いそのままに地面に激突する。
その瞬間、
大剣の振り下ろされた場所は抉れていて、そこを中心に地面は隆起し亀裂が走っている。
そんな事か舞う事無く俺は目の前に居る奴に切っ先を向ける。
「コイツはどういうつもりだ、糞ガキ!!」
その切っ先の先に立っているのは当時中堅派閥だった【ロキ・ファミリア】団長フィン・ディムナ。
「どうもこうも無いよ、【
「なに…?」
「世代交代をして貰おうと思ってね。だけど、そうしようにも君達の影響力は今でも強大だからね。だから、ここで潰す」
「上等だ、やってみやがれ!!」
俺がそう吼えた瞬間、身を潜めていただろう【ロキ・ファミリア】の団員達が襲い掛かってくる。
そして、もう一つ【ロキ・ファミリア】とは違う二人の
そう、【フレイヤ・ファミリア】の【
「
「…我々としてはお前を殺せれば問題は無い」
「クククッ、今こそ女神に唾棄した大罪を償わせてやろうぞ」
殺意に満ちるその場所は既に埒外の存在しか存在を許さない領域と化していた。
火蓋を切ったのは【
が、それは俺にとっては関係無い。
俺は大剣を地面に叩きつけ、炸裂させる。
すると、砕けたい地面の破片が周囲に礫として飛び散り連中が足を止めたと同時に俺はその場から離脱し【ヘラ・ファミリア】の