作:袖釣り
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早朝、俺はベルと共にダンジョンにへと赴いていた。
「あの、レイさん朝食を食べなくてよかったんでしょうか?」
「そんな事気にする必要はない、修行が始まればそんな事一瞬で消し飛ぶぞ」
俺はそう言いながら一本のナイフを取り出し、ベルにへと渡す。
「あの、この白いナイフは・・・?」
「それは【ヘファイストス・ファミリア】の
「えぇ~~~~っ!?」
ベルがナイフを受け取って質問して来て俺が答えると大声を上げて驚く。
「今のお前の装備じゃ俺の軽くでも簡単にへし折れるからな。訓練中はそいつを使え」
「ボ、僕【ヘファイストス・ファミリア】の武器なんて初めて持ちましたよ・・・」
「・・・そうか」
ベルの言葉に俺は修行の後に色々と教える事があるな・・・と思うのだった。
「まぁ、話はそれくらいにして始めるぞ」
「は、はい!!」
こうして、俺によるベルの為の修業が始まるのだった。
「眼を瞑るな、そんなに死にてぇのか!!」
「ぶげっ!!」
そう言いながら俺はベルに軽く蹴りを放ち、ベルは吹っ飛んで行く。
「態々相手に合わせて戦う必要なんざねぇ、テメェの土俵で戦えばいいんだよ!!」
「ひでぶっ!!」
そう言いながら俺は軽く殴り、さっきと同じでベルは吹っ飛んで行く。
「相手がデカくてもビビってんじゃねぇ!!特に知能が足りねぇデカブツなら懐に飛び込めば何とかなるんだよ!!」
俺がほとんど力の入れていない大剣を振るい、ベルは渡した
それが数時間続くのだった。
「はぁ、はぁ、キツイ・・・・!!」
そう言いながらベルは息切れをしている。
「・・・少し休憩にするぞ」
「・・・はい」
俺の言葉に覇気のない声で答えるベルに俺はこう言った。
「なんだ、もう止めたくなったか?」
「いえ、そうじゃなくて・・・僕ってホントに才能が無いなって思って・・・。さっきも先生に怒られてばっかりだったし・・・」
それを聞いた俺は呆れながらベルに拳骨を落とした。
「痛いっ!!」
「そんな下らない事に一々悩んでんじゃねぇよ、馬鹿野郎。才能が無いなら努力を積めばいいじゃねぇか」
「えっ?」
「俺も【ゼウス・ファミリア】に入った頃もお前より年下だったがお前と同じ事を考えていた。だがしかし!!」
「{才能がねぇなら努力をすりゃあ良い、努力は裏切らねぇとな}と、Lv.8で派閥の先達にそう言われた。そして、俺は過酷な修行を自分に課した。」
そう話していると、ベルは無言で俺の話を聞き入っていた。
「・・・・・・・・・・・・。」
「当然、力だけじゃなく知識も貪って強くなっていった。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「だから、今は弱くてもいい。少しずつ強くなれ、英雄の卵よ」
俺はそう言いながら優しくベルの頭を撫でるのだった。
「はい、僕頑張ります!!」
俺に撫でられながらベルは力強くそう言い切った事で俺は目頭が熱くなった。
メーテリア、この子は真っ直ぐ純粋に育ってくれたぞと内心そう思った。
ジャリッ
「誰だ!!」
踏み締めるような足音に俺は大剣を抜き構えると共に警戒を強めていく。
今、俺達のいる場所は一階層の一番端にある
本来ならば、こんな所まで来る冒険者はいない。
しかし、その足音の主は迷う事無くこちらに向かって来ている。
そして、姿を現したのは・・・。
「テメェか、猪」
「久しいな、【
足音の主は【フレイヤ・ファミリア】首領にして現都市最強のLv.7【
「で、俺に何か用か、猪」
「・・・」
俺の問いかけにオッタルは背負っていた大剣を抜き、切っ先を向けてくる。
「言葉は無用、
「あ、あの、レイさん・・・?」
「ベル、見ておけ!これがかつての『最強』と今の『最強』による闘いだ」
そう言った瞬間、壁からモンスターが四匹俺とオッタルに襲い掛かり、それを屠ると同時に互いの得物が交わる。
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」」
獣じみた雄叫びを上げながら剛閃を振るうオッタルをそれを俺は大剣の腹を叩き払う、その動作だけで
「うわぁああああっ!?」
その衝撃にベルは絶叫しながらも見ている、ならばやる事は一つだ!!
「確かに十五年前よりは力がマシになっているな、クソガキィ!!」
「良くしゃべるな、
ガギィィィンッ!!
互いが放つは竜をも屠る必殺と剛撃に剛閃、
その戦いの調べを
それが
そして、この戦いは終わりを迎える。
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」」
雄叫びと共に一撃を振るう両者の間に一本の槍が横槍に入って来る。
「「!?」」
その槍を見て互いに放った大剣の剛撃を首の手前で止め、後ろに飛ぶ。
俺はベルを守る様に立ちながら大剣を構え、オッタルも俺と同様に大剣を構える。
その横槍を入れていたのは・・・。
「フィンか・・・・」
「勇者のクソガキがぁ・・・」
そう、横槍を入れて来たのは【ロキ・ファミリア】だった。