大神の元眷族、再び迷宮へと潜る


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作:袖釣り
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もう一つの邂逅


俺とオッタルの戦いは【ロキ・ファミリア】(邪魔者共)よって中断させられた。

 

「オッタル、せっかくの戦いに水を差させて貰うよ。なにせ、これはギルドからの強制任務(ミッション)でね」

 

そう言いながら槍を引き抜き、トンと肩に担ぐ勇者(フィン)はそう言って来る。

 

「・・・・・・・・・」

 

「チッ、相も変わらず舌が回る小僧(パルゥム)のクソガキだな」

 

その言葉に対してオッタルは無言で、俺は罵倒で返した。

 

俺の罵倒に顔を顰める【ロキ・ファミリア】の団員達。

 

「久しぶりだね、【怪物巨人(テュポーン)】。オッタルと戦えるまでには心の傷(トラウマ)は癒えたのかな」

 

「なら、今度は勇者(お前)で試してやろうか?」

 

そう言いながら俺は勇者(フィン)大剣の切っ先を突き付ける。

 

その瞬間、この広間(ルーム)は殺気が充満し、一触即発の空気が漂う。

 

しかし、それはすぐに霧散する。

 

「と思ったが、止めだ。興が完全に削がれた」

 

『!?』

 

俺は大剣を引き、気を失っているベルを背負って正規通路(ルート)へ向かおうとした時、勇者(フィン)がこう言って来る。

 

「あなたは何をしにオラリオ(ここ)に戻って来た?背負っている少年が理由かな?」

 

「一々詮索してくるじゃねぇよ、勇者とは名ばかりの詐欺師(ペテン)野郎」

 

そう言った瞬間、【ロキ・ファミリア】の中から一人の女戦士(アマゾネス)がククリ刀を持って襲い掛かって来る。

 

「てめぇ、さっきから団長に舐めた口聞いてんじゃねぇえええええええええええええええええええええっ!!」

 

「止せ、ティオネ!!」

 

それに対して勇者(フィン)が静止するが、既に遅かった。

 

「寝てろ、小娘」

 

その一言だけを言って俺は踵落としを一発入れてからこう言った。

 

「躾がなってねぇな、勇者(フィン)

 

そう言いながら勇者(フィン)の方を見る。

 

「まぁ、別にお前等には興味はねぇが俺の邪魔をした場合滅ぼすぞ」

 

その一言だけを言って今度こそ立ち去るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本拠(ホーム)に帰って来ると、事の顛末をベルに話すとどんよりとした空気を纏いながら沈んでいた。

 

正直、悪かったとは思っている。

 

ベルの想い人が【ロキ・ファミリア】にいる事は前日(まえ)から分かっていた。

 

しかし、俺もあいつらには我慢出来ないものがあるって事だ。

 

()()()()()()()()()()()()()()()・・・・!!

 

ダメだ、勇者(フィン)の野郎に会って気が落ち着かねぇ。

 

昔の事と相まって俺の頭と心は掻き回されている。

 

ずっと頭の中で過ぎるのは十五年前の事だ。

 

 

 

一方、

 

「ねぇ、フィンさっきのって誰なの?」

 

そう口を開いたのはティオナ・ヒリュテ、【ロキ・ファミリア】所属の第一級冒険者(Lv.5)で二つ名は【大切断(アマゾン)】。

 

「あぁ、それについては本拠(ホーム)に帰ってからだ。他の団員にも話しておかなければいけないからね」

 

「どうしてですか、団長?」

 

治療を終えて回復したティオナの姉であるティオネ・ヒリュテもまた【ロキ・ファミリア】所属の第一級冒険者(Lv.5)で二つ名は【怒蛇(ヨルムガンド)】。

 

「理由としては僕とガレス、リヴェリアの黒歴史(むかし)をする必要があるからね」

 

『!?』

 

フィンの口から出た言葉にその場にいた団員全員が驚きの表情を浮かべる。

 

それとは別でフィン・ガレス・リヴェリアの三人の表情は苦虫を噛み潰したような表情をしているのだから…。

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