作:袖釣り
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ベルが寝静まった後、隠し部屋の外に行きさっきの話の続きを始める。
「それじゃあ、聞かせて貰おうじゃないかベルくんの事を」
そう言ってくるヘスティアに対して俺はこう言った。
「あぁ、あの子・・・ベル・クラネルは
「なっ、何だって!?」
「静かにしろ、ベルが起きたらどうするつもりだ!!」
ベルの出生の秘密を伝えると、ヘスティアは立ち上がりながら大声を出し、俺はそれを小声で注意する。
「おっと、済まない。あまりの事実につい・・・」
「気持ちは解るが、自重してくれ。元【ゼウス・ファミリア】の俺が
「うん、どういう事だい?」
俺の言葉にヘスティアがそう質問してくる。
「まぁ、色々とあったんだよ」
俺はそう言った後、オラリオの暗黒期のことを掻い摘んで話す。
【ゼウス・ファミリア】『暴喰』のザルドと【ヘラ・ファミリア】『静寂』のアルフィアが
その真の目的が『黒き終末』とも言える隻眼の黒竜を討つ事を願っての事であること。
そして、オラリオひいては世界の未来のために身を焦がし悪に染まったことを。
「そんな事がこのオラリオで・・・」
「その事から七年前の惨劇を経験した各派閥の幹部共からはまた『失望』を抱いた【
「だから、ベルがゼウスとヘラの系譜であることが知られるのは得策じゃないってことだ」
「確かに、そうだけどベル君の事を想えばそうなんだろうけど・・・。ご両親のことを知りたいというのは子供の性じゃないかな」
「そうだな、しかし・・・」
俺だってベルに話したくないって思っているわけじゃない。
むしろベルに
そうやって考え込んでいると、ヘスティアがこう言ってくる。
「まぁ、それに関してはレイ君に一任するよ」
「ヘスティア・・・」
「でも、ベルくん自身が知りたいと言った時は話してやってくれ」
「あぁ、そうだな・・・、ありがとう」
ヘスティアの言葉に俺はなんだか胸に刺さっていた何かが取れた気がした。
納得の言葉の後に小声でレイを言うのだった。
すると、ヘスティアがベルの【ステイタス】を書き写した羊皮紙を見せてくる。
「レイ君、君はこれをどう思う」
そこには消したような跡があった場所にはスキルが刻まれていた。
『
文章に直すと、「僕恋してます」か・・・。そうか、ベルももうそんな歳かと感慨深くなってしまう。
しかも、ベルの反応からすると恋心を抱いたのは【ロキ・ファミリア】の女冒険者か・・・。
派閥の違う眷族同士の結婚となると、主神同士の関係も絡んでくるからな・・・。
あいつとメーテリアの場合はかなり特殊だったからな・・・、
「全く、どこの馬の骨だい!!僕のベルくんを誑かすのは!!」
とち狂ったことを言い出したので俺は釘を差しておく。
「別にベルはお前のモノではないぞ、ヘスティア。そこは完全否定させてもらうぞ、あいつの祖父として」
「えぇ、レイ君はベルくんのお爺さんだったのかい!?」
俺の言葉にヘスティアが反応し、更に言葉を続ける。
「ベルの母親は俺が小さい頃から面倒を見ていたからな、娘も同然に可愛がっていたからな。その息子であるベルは孫同然だ」
「へー、そうだったんだ」
「しかも、ベルの母親の姉は【ヘラ・ファミリア】の幹部だったぞ」
「おい、マジかよ・・・」
俺の言葉にヘスティアは言葉遣いが変化するほどのショックを受けていた。
そんなヘスティアを無視してベルの【ステイタス】の羊皮紙に視線を向ける。
【
・早熟する
・
・
このスキルを見て俺はクスリと笑ってしまう。
何故なら、このスキルは俺の持つスキルに似ているからだ。
「どうしたんだい、急に笑ってりして」
そう言ってくるヘスティアに俺はこう言った。
「ヘスティア、俺の【ステイタス】を確認しろ」
「へっ、あぁ、うん」
俺の言葉にヘスティアは呆けた声を出すも【ステイタス】を更新していく。
レイ・ティフォン
Lv.9
力G220 耐久G200 器用G209 敏捷G229 魔力H199
幸運B 狩人A 拳打A 破砕A 耐異常C 魔導C 精癒D 魔防D
【
・早熟する
・
・
・
【
・全アビリティの超高補正
・全アビリティの超高向上
【
・
・
・
【
・力のアビリティ超高補正
・力のアビリティ超高向上
【
・血を浴びれば浴びるほど全アビリティ超高補正
・血を流せば流すほど力のアビリティ超向上
・耐久と器用のアビリティ、理性の低下
【タイフーン・ヘーシオドス】
・風属性・炎属性
・超広域殲滅魔法、
・詠唱式:【我は
そう思っていると、ヘスティアがこう言ってくる。
「ふ〜ん、君もベルくんと似たような【スキル】を持っているんだね」
そう言いながらジト目で見てくるヘスティアに対して俺はこう言った。
「だが、俺とベルのスキル発現理由は違ってくるけどな・・・」
そう言いながら俺は更に言葉を続ける。
「しかし、このスキルは不味いだろうな。俺であれば神々の
そう言いながら教会の中から外にある
いつも退屈そうにすぐ下にある都市を睥睨しながら楽しみを探している。
ついこの前ある一人の子供を見つけた、その子供の魂はとても純粋で綺麗で透明だった。
女神はその子供に目を奪われた、自分の手中に収めたいという想いを抱いた。
しかし、その子供は既に別の神の
その上、
その男には【ゼウス・ファミリア】の中で最も
そして、人と神(女神は除く)を含めて唯一
「どうしたらいいかしら・・・」
そう呟きながら手に持った葡萄酒の入った
「ご命令であれば、あの男を討ち
そう女神に進言するは猪耳の獣人
その極限まで鍛え上げられた巌のような肉体と歴戦の勇士に相応しい
「いいえ、今はいいわ。しばらくはこのまま眺めていることにするわ」
「出過ぎた言葉を」
「私の事を想っての事だから構わないわ。むしろ、益々愛しく想えてきたわ、貴方のこと」
「光栄の極みでございます」
軽口を叩き合うかのように二人は言葉を交わした後、二人の話題は今都市を騒がしている
「それにしても、あの子は何をしに来たのかしら?」
「解りません。しかし、あの男の事ですから報復などという理由ではないかと」
「そうね、そんな理由だったらすぐに実行出来る
その
「まぁ、今から気を張っていてもしょうがないわ。今は大人しくしておきましょうか」
女神はそう言いながら葡萄酒香る
「それでも、私は貴方を縛るつもりはないわ」
「・・・・・・・しばらく、お暇を頂きたいのです」
「えぇ、いいわ。行ってきなさい、
「はっ」
女神の
「必ずや、我らが女神に勝利を。
そう言いながら現都市最強派閥の一角【フレイヤ・ファミリア】首領にして【
そして、女神が課す条件はたった一つ。
「より強くなって、私を夢中にさせて?」
それだけだ。