作:袖釣り
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「帰ってきたぜ、オラリオに」
俺はそう言い、迷宮都市に入るための関所にやって来るとそこで面倒事が起こった。
原因は俺、元世界最強派閥だった俺がこのオラリオに戻ってきた事で警備担当の
「それで、今更この都市に来たのは何が目的だ」
そう言ってくるのは【ガネーシャ・ファミリア】現団長シャクティ・ヴァルマが俺に問いかけてくる。
「何度言わせるつもりだ、もう一度冒険者になるつもりで来たんだよ」
「ふざけるな、七年前
「それがどうした?だから、俺も
「・・・なんだと?」
俺の嘲笑混じりの挑発にまんまと嵌って青筋を立てるシャクティは眼は冷たくなっていくにつれて周囲の空気が冷たくなっていく。
すると、そこへある神物がやって来る。
「俺がっガネーシャだああああああああああああああっ!!」
空気を読まず大声で部屋の中に入ってきたのは【ガネーシャ・ファミリア】主神であるガネーシャ。
「ごめんなさい!!」
しかし、それは部屋の空気の重さと自分の
「{・・・相変わらずだな、この男神も}」
そう思いながら俺はガネーシャの方に視線を向けていると、シャクティがガネーシャにこう言った。
「ガネーシャ、済まないが今は大事な・・・」
そう言っているシャクティの言葉を遮ってガネーシャはこう言った。
「シャクティ、
「なんだとっ!?」
主神のまさかの言葉にシャクティを含めた
「どういうつもりだ、ガネーシャ」
険しい顔が更に眉間に皺を寄せて険しくさせるシャクティにガネーシャはこう言った。
「確かに七年前ゼウスとヘラの眷族が
「っ!!」
「済まなかったな、
そう言いながらガネーシャは俺に頭を下げてくる。
「頭を上げてくれ、神ガネーシャ」
俺の言葉を聞いてガネーシャは頭を上げてこう言ってくる。
「それで、お前はこのオラリオで冒険者を再開すると言っていたが・・・」
「あぁ、また一からやり直すつもりだ」
そう言いながら俺は火傷に覆われた右腕を軽く撫でる。
「そうか、健闘を祈る。そして、俺がガネーシャだ!!」
「良い事言ってたのに最後ので台無しだぞ、神ガネーシャ」
「ごめんなさいっ!!」
こうして、俺は面倒事があったが迷宮都市オラリオの地に再び足を踏み入れるのだった。
まず最初に俺は腹拵えをするために一軒の喫茶店に入る。
「いらっしゃいませ、豊穣の女主人へ!!」
そう言ってくる店の給仕の女の子に席に案内されてカウンター席に座ると声を掛けられる。
「こいつはまた懐かしい奴が来たもんだね」
その声に聞き覚えがある事もあって俺が声の主を確認すると、そこには当時【フレイヤ・ファミリア】団長を務めていたミア・グランドだった。
「なんだ、ミアの小娘か」
俺がそう言った瞬間、店の中がざわついた。
「何が小娘だい、歳もそんなに離れてないだろう」
「ハッ、俺にとっちゃお前も猪も勇者サマも等しくガキなんだよ!!」
そう言いながらコップに入った水を一気に飲み干し、注文を始める。
「とりあえずサンドイッチとパスタを3つずつ」
「はいよ、少し待ってな」
そう言ってミアは厨房の奥へと入っていく。
「お水のおかわりでーす」
そう言って鈍色の髪の給仕の女の子が空のコップに水を入れてくれる。
「おう、あんがとよ」
俺が礼を言うと、その給仕の女の子がこう言ってくる。
「あの、さっきミアお母さんの事小娘って言ってましたけどどういうご関係なんですか?」
そう聞いてくる少女に俺はこう言った。
「因縁浅からぬ仲だよ」
「まぁ!!」
「誤解を招く言い方してんじゃないよ!!シル、あんたもくっちゃべってないで仕事しな!!」
「はーい!!怒られちゃいましたね」
「まぁ、俺にとっちゃこれが普通だから気にしてない。それと、シルちゃんだっけ仕事がんばってね」
「はい、頑張ってきまーす!」
シルという少女はそう言って店の奥へと入っていく。
すると、不機嫌な顔をして料理を持ってくるミアが目の前にいた。
「全く、アンタは本当に相変わらずのようだね」
そう言いながら山盛りのサンドイッチとパスタが俺の前に置かれる。
「美味そうだな」
「美味いに決まってるだろ、アホンダラ」
そう言ってミアは次の作業をするために厨房の奥に戻っていく。
それと同時に俺も料理を食べて行く。
「おかわりくれ、ミア!!」
「速いんだよ、もっと味わって食いな!!」
そう言いながらも新しい料理を出してくれるミアに感謝して俺は喰い始めるのだった。
豊穣の女主人を出て、俺は次に向かった場所はギルドだ。
ギルドの中に入ると、相も変わらず冒険者で溢れ返っていて賑わいを見せている。
「変わってねぇな、ここも」
そう言って懐かしさを噛み締めていると、換金所の方から怒声が聞こえて来る。
「ふざけてんじゃねぇ、あれだけの魔石がたった1500ヴァリスな訳ねぇだろうが!!テメェの目は節穴か!!」
「はぁっ、こちとらこの仕事で飯食ってんだ!!そんな事する訳ねぇだろ!!」
どこぞの
「せっかくの懐かしい気分が台無しじゃねぇか・・・」
そう言いながら俺は言い合いに夢中になっている二人に近付いて行きこう言った。
「おい、テメェ等耳障りだから他所でやれや」
「うるせぇ、邪魔すんな!!」
俺の言葉に対して冒険者のガキが殴りかかって来る。
それに対して俺は軽く拳で答える事にした。
ベキッ!!
冒険者のガキの拳は空を切り、俺の拳はガキの顔面に減り込むと同時に砕けた音が聞こえた。
「あっ」
その一言と共に冒険者のガキは床の上に沈んだ。
「ったく、喧嘩売る相手は考えて選べよ」
そう言いながら俺は首を回していると、大人数のギルド職員を連れて豚の様に肥えた
「こ、これは、何の騒ぎだ!?ハァハァ!!」
肥えたエルフは激しい息切れを起こしながらそう言って来る。
「よぉ、白豚久しぶりだな」
俺がそう言うと、その肥えたエルフは俺の方を見て絶叫する。
「な、な~~~~~~~~~~っ!?」
「うっせぇよ、白豚もっと静かに叫べよ」
「「「「「「「「「「{確かに白豚だけど、理不尽!!}」」」」」」」」」」
内心、周囲の冒険者やギルド職員はそう思った。
「な、何故貴様がこのオラリオに居る!?」
「あぁん、そんな事も分からねぇほど脳みそが豚になったのか?もう一度、冒険者になるんだよ」
「なにっ!?」
俺の言葉に対して肥えたエルフは驚きの表情と声を上げる。
すると、そこへ俺にとってある人物の面影を持つハーフエルフが現れ、肥えたエルフに問いかける。
「あの、ギルド長あの方は一体・・・」
問いかける言葉も半ばで肥えたエルフがそれに答える。
「かつてこのオラリオに存在した
『【ゼウス・ファミリア】!?』
肥えたエルフの衝撃の言葉に周囲の者達全員の時間が止まる。
【ゼウス・ファミリア】、かつて迷宮都市オラリオに【ヘラ・ファミリア】と並ぶ二大最強派閥として君臨していた
しかし、その二大最強派閥は三大
そこからその二大最強派閥は衰退の一途を辿り、更に【ロキ・ファミリア】【フレイヤ・ファミリア】との抗争でオラリオから姿を消した。
その元最強派閥の一角に所属していた眷族が再びこの地に訪れたのだ。
「何を考えているつもりだ」
「再起」
「七年前の事を知っているか」
それを聞いた瞬間、俺は確信した。こいつは冒険者に復帰させる気が無い、と。
「あぁ、ザルドとアルフィアの事か。もちろん知っている」
「ならば・・・」
「ここで盛大に暴れてやろうか?」
『!!』
俺の言葉に肥えたエルフは言葉を失い、周囲の者達が感じる空気も重くなる。
「なんだと?」
「俺に冗談は通じねぇって事はお前がよく知っているはずだぜ、ロイマン。七年前以上の惨劇をお前の手によって引き起こしてぇってんなら話は別だ」
「すぐに【フレイヤ・ファミリア】や【ロキ・ファミリア】に取り押さえられるぞ」
「ハッ、乳離れも出来てねぇ
「貴様はLv.8、
「残念だが、俺はこの器を昇華させた」
「な、なっ!?」
「今の俺はLv.9、誰にも止められねぇ!!」
その宣言の後、俺は冒険者登録を済ませある場所にへと足を向けるのだった。