世間体より悲しみのリリース。
私の父は私が十二歳の時に事故で亡くなっているのですが、遺品整理をしている時に「◯◯組のお知らせ」って紙切れが出て来て、やっぱりおとうさんは反社の人だったんだってわかったんです。そのことをおかあさんに言ったら「なんでわかるの!?」ってびっくりしていたけど、そんなことは子供でもなんとなくわかっちゃうものでした。父は自殺未遂をやらかしたことがあるのですが、包丁でお腹を真一文字に切ると言うやり方で、それをやるだけの根性があるなら仕事に生かしてくれと思ったのですが、それができない人でした。
父はめちゃめちゃな人で、父が生きていたら私の人生もめちゃめちゃになっていたと思うから、死んでくれてよかったのだと思います。だけど、いまだに父は夢に出て来て、夢の中では、私と父はとても幸せで楽しい時間を過ごすんです。まだ生きている母が夢に出てくる時は、喧嘩みたいになったり、嫌な感じの夢が多いのですが、あれだけ家族の人生をめちゃめちゃにした父が出てくる夢は、絵に描いたような幸せに溢れているのです。そんな父でしたから、事故で死んだ時も、本当に事故なのか、それとも自殺なのか、本当のところはよくわかりませんでした。父は、ガードレールに車で突っ込んで、頚椎を折って即死しました。
ある日、知り合いの男性から「俺、突然霊視ができるようになったんだ。だから、君のお父さんのことを見てあげるよ」と言われました。なんだそれはと思ったのですが、面白そうだからお願いをしました。その男性は、ああ、君のお父さんはこんな服を着ていて、こんなことを考えていたねと言いました。私は、確かに父親はそんな服を着ていたし、そんな考え方をしていたことを思い出しました。その男性が言うには、父の死は、自殺ではなく事故だった。霊的な世界を信じているわけではないのですが、私の父を知らない人が、私が忘れていたことまで言い当ててくれたので、心がなんだか軽くなって、霊視とか、超能力とか、そういう世界もあるのかもしれないと思いました。
血は争えないのでしょうか、最近、身内の人間が犯罪をおかしました。無期懲役より刑罰の重い、最悪の犯罪です。犯罪をおかすと、犯罪をおかした本人だけではなく、犯罪者の家族ごと世間から批難を浴びます。石を投げられて、街を追い出されて、行く先を失います。だけど、周りの人は、世間的な評価よりも普段の私たちを見てくれました。だから、石を投げることもせず、街を追い出すこともせず、付き合いを続けてくれています。付き合っていた人の親が反社だとわかった時に、君とは付き合えないとなる人は少なくないと思います。それは当然のことだし、それが普通だとは思うのですが、そんなことは君の価値とは関係ない、俺は君のことが好きだから付き合っているんだよと、変わらない付き合いを続けてくれる人もいます。平常時より緊急時の時に、その人の本性がよく見えるようにできているのだと思います。
父みたいにはなりたくない、あんな人が生きていたら私たちの人生はめちゃめちゃになっていたと思うのですが、自分の体の中にも、父の血が流れている。その血を感じることがとてもあって、父親がいつもついている気がします。更生って、一体なんなんでしょうね。更生って、人間が決めたことですよね。父はめちゃめちゃだったけど、こんな風にしか生きることができなかったのだと思います。そして、こんな風にしか生きることができない血は、私の中にも流れています。どのような生き方をしたって、受け皿はあるのだと思います。坂爪さんに会う前は、何をしよう、何を話そうと、ワクワクドキドキしていました。だけど、実際に坂爪さんを目の前にしたら、なんだかそれだけでよくなってしまって、一緒にいるだけでいいじゃないかと思いました。一緒にいるだけでいいじゃないかと思って、一緒にいることを楽しんでいたら、父の話を聞いて欲しくなりました。会えてよかった。今日はありがとうございました。
先程はありがとうございました!!
電車もちょうど良いタイミングでした。ツイてます。
今の気分は、面白い小説の読後感に似ています。以下、怪文書です。
タイトル「Mr.脱獄」
あらすじ「Mr.脱獄こと坂爪圭吾。アウトローな壊し屋は、煙草の火を消した後、中年女を見送った……。」
私との会話は無数に及ぶ前日譚の内の一つに過ぎません。生きる私小説である圭吾さんの執筆(人生)活動、これからも楽しみです!
PS.テキーラで乾杯する機会を虎視眈々と狙っています🥃
おおまかな予定
3月9日(日)神奈川県横浜市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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