鳥取県境港市内の50代の男性が「スマートフォンがハッキングされているかもしれない」などと言われ、アプリ代金などの名目で、580万円をだまし取られる特殊詐欺の被害にあっていたことがわかりました。

鳥取県警察本部によりますと、被害にあったのは、境港市に住む50代の男性で、1月29日、男性が自宅にいたところ、スマートフォンに「+」で始まる電話番号から電話があり、auの職員を名乗る男から「アプリの代金が1年間未払いになっています。」などと言われました。

男性は心当たりがないと答えましたが、「スマートフォンがハッキングされているかもしれません。ハッキングされている場合は内閣府の救済措置があります。一定の料金がかかりますが、後で返金されます。未納料金は30万円です。」などと言われたということです。

裁判になると困ると思った男性は、男から指定された預貯金口座に30万円を振り込んだところ、同じ日に男性のスマートフォンにサイバーセキュリティ会社を名乗る男から電話があり「あと2つのアプリの代金についても料金50万円が未払いとなっている。内閣府の救済措置があるので後で返金される。」などと言われたということです。

男性は同様に50万円を男が指定した預貯金口座に振り込みました。

しかし、それ以降も男性に内閣府サイバーセキュリティセンターを名乗る男ら2人や、神奈川県警の捜査員を名乗る男から複数回にわたって電話があり、保険料、犯罪捜査協力などの名目で現金を要求された男性は、1月31日から2月14日までの間に6回にわたり現金合計500万円を振り込んだということです。

その後、男性が車の運転中にラジオを聞いていたところ、今回と同じような詐欺の話が流れていたことから詐欺を疑った男性が警察に相談した結果、合計で580万円だまし取られていたことがわかりました。

鳥取県警は、「+」で始まる番号の着信は詐欺だと疑う、電話やメールでの心当たりのない未納料金の請求は詐欺などと注意を呼び掛けています。

こうした電話が掛かってきたときには、一度電話を切って家族や警察に相談することも被害防止につながります。