私立高校生の不登校で第三者委が報告書 暴行や暴言などが原因

3年前、熊本市内の私立高校の生徒が一時不登校となった問題について、学校が設置した第三者委員会は、このほど、複数の上級生から日常的に暴行や暴言を受けたことなどが原因とする報告書をまとめました。

これは、3日、生徒の代理人を務める弁護士が記者会見して明らかにしました。

それによりますと、ことし1月にまとめられた報告書では、生徒が一時不登校となった原因について、生徒が所属する部活動の監督から部員の前で叱責されたことや、複数の上級生からは日常的な暴行や、「邪魔」とか「死ね」といった暴言を受けたことについて「因果関係が認められる」としました。

今回の報告書について、生徒側は、代理人の弁護士を通じ「一定の評価はできるが、第三者委員会の発足は発覚から2年を経過してからで、学校の体制に対し不信感はぬぐい去れません。学校はこれまでの対応を反省し再発防止策を明らかにすべきです」などとコメントしています。

一方、報告書では、県教育委員会の所管ではない私立学校で起きた今回の問題に対し、「県から適切なサポートを受けられなかったことが対応の遅れにつながっていた」と指摘しました。

これに対し県私学振興課は「私立高校に対しては必要な助言を行ってきたという認識だった。学校側に何を求められていたのか聞き取りを行い、検討を深めていきたい」としています。

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