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津市の水道汚職事件で職員ら3人起訴 新たに判明の「癒着」検証は道半ば

2025年3月5日 18時30分 (3月5日 21時13分更新)

市職員の収賄容疑での逮捕を受け、会見で謝罪する前葉市長=津市役所で

 津市の水道工事を巡る汚職事件で、津地検は5日、市上下水道管理局上下水道管理課副主幹兼担当技能長の中村一男(56)、同課担当技能長松岡泰成(51)の両容疑者を収賄の罪で、水道工事会社「新英工業」(津市)社長の新居利英容疑者(50)を贈賄の罪で起訴した。
 起訴状によると、中村、松岡両被告は共謀し2022年7月~24年4月、水道管工事の委託で同社に便宜を図ったことに対する見返りと知りながら、洗濯機1台など計127点の物品(20万4790円相当)を15回にわたって新居被告から受け取ったとされる。
 3被告は2月、市が手がけた工事を巡り、業務委託料をだまし取ったとして、詐欺罪でも起訴されている。地検はいずれも認否を明らかにしていない。

津市上下水道庁舎。起訴された職員2人は庁舎の更衣室を「占拠」していた=津市殿村で

 津市の水道修繕工事を巡る汚職事件は5日、収賄の疑いで逮捕された現職職員2人と、贈賄の疑いで逮捕された業者1人が起訴されたことで節目を迎えた。一方で、市が昨年10月にまとめた調査結果は、現在検証作業が進むが、県警の捜査で新たに分かった「癒着」については「検証対象に入っていない」とするなど、再発防止には後ろ向きな姿勢が際立っている。 
 当初の市の調査では、工事の優先発注が行われている疑惑があるとの指摘を受けて着手。一連の発注工事を確認するとともに、職員などへの聞き取りを進めた。後に贈賄の疑いで逮捕される業者側に工事発注が偏っていたことは認めたものの、「結果として受けてもらえることが多かった」とし、「優先的に業務を依頼していたと決定づける証拠は認められなかった」としていた。
 ただ、...

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