山添村にある本州唯一の村立高校 村が閉校の方針表明

地域住民の一部などが存続を求めている山添村にある本州唯一の村立高校について、村は2028年度にも閉校とする方針を決めました。

山添村にある「村立県立山辺高校山添分校」は、生徒およそ30人が通う本州唯一の村立高校です。
学校は、前身の村立学校が県立高校の分校として認可されたため、長い間、村立でありながら県が管理する状況が続いていて、村では国から是正するよう求められたこともあり、廃止を含めて対応を検討していました。
こうした中、卒業生など地域住民の一部などが存続を求めた署名を村に提出していましたが、4日に開かれた村議会で、野村栄作 村長は再来年度(2026年度)以降の募集を停止し、2028年度いっぱいで学校を閉校にすると表明しました。
理由については、▼学校の設立者と管理者が異なる状態は法律に違反した状態であることや、▼仮に村が管理や運営まで担ったとしても財政がひっ迫していて必要な予算が確保できないことなどを挙げています。
ただ、閉校には村の条例の改正が必要で、今後、村議会で議論が交わされる見通しです。
野村村長は「存続を求める声はしっかり受け止めたうえで、説明して理解を求めていきたい」と話していました。
一方、山添分校の卒業生の永谷義博さん(77)は、「村の誇りである高校がなくなるのはショックで納得できない。まだ決定したわけではないので、村議会でしっかり議論してもらいたい」と話していました。

奈良のニュース