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「昔は良かった」と言ってしまう人間の心理

「昔の時代は良かった」

という人っていますよね。

そう思ってしまうのは過去を美化してしまうせいです。人間には「思い出補正」の能力が備わっています。なのでどうしても過去を良かったものだと思ってしまうんですよ。ただこの能力は必要な能力でもあるんです。


なぜなら人はネガティブな事に強い刺激を受けるから。



もしずっとネガティブだと心身ともに不健康になります。それは生きていくのに不便なので脳が勝手に思い出に補正をいれてくれるんですよ。そうやって自然と嫌な思い出を良い思い出に変えてくれるんです。

この能力のおかげで前向きに生きることが出来るわけです。

ずっと憂うつだと生きる気力も湧きませんから。

ただこの思い出補正にはデメリットがあります。

それが「昔の時代は良かった」と思ってしまうことです。この思い出補正のデメリットとして悪い記憶も、良い記憶に転換してしまうところがあります。そのせいで間違った認識をしてしまうんです。

思い出補正はポジティブに生きるためには必要な能力です。

しかし同時に悪かった事実を忘れてしまうというデメリットがあるので、過ちを繰り返してしまうというデメリットも伴うんです。この思い出補正のせいで体罰を受けた人たちは体罰を必要だと思いこみ、「自分もやられたからお前も受けろ」と言ってしまうんですよ。

なぜなら過去を美化しているから。

こうやって思い出補正により良い思い出になってしまうわけです。



また「より困難な状況から得たモノ」をより大事にするというケースもあります。こういう心理が伴って苦しい状況を、自ら好むということもあるんですよね。



例えば宝くじで3億円稼ぐよりも必死で汗水たらして、お金を稼ぐ方が良いことだと思ってしまいますよね。このように「ラクしてお金を儲けるのは悪いことだ」と思ってしまう心理があるんです。

なぜなら苦労する方がより価値を感じやすいから。

苦労して手に入れたモノは簡単に手に入れたモノよりも価値を感じるんです。この心理の影響で人は「苦しいこと」を求めてしまうんですよ。

だから苦労した過去を美化するんです。

「昔の人はもっと働いていた」
「俺たちの時代はもっと厳しかった」
「私たちみたいに苦労しなさい」

と言ってしまう原理は人が苦労することに価値を感じて、思い出を美化するからです。だから苦しい経験がある人ほど、「他人に同じ経験をさせたい」と思ってしまうんですよ。

だから厳しい部活指導が今でも続いてしまうんです。

昔は理不尽に厳しかったですからね。

こういう不合理な考え方が「常識」として根付いてしまうんです。



人は基本的に合理的な判断はしません。自分が正しいと思っている不合理なことを求めます。だから合理的な人のことを理解できないし、そういう人の存在を認めないんですよ。


みんなと違うことをするとか、ラクしてお金を稼ぐとか、疲れたら休むというのが嫌いなんですよね。そういうことを許されなかった人たちは、合理的な行動をとにかく嫌うんです。

なぜなら合理的な彼らを認めてしまうと、自分の不合理さに気づいてしまうから。

要は自分の方が正しいと思いこみたいんですよ。

だからあえて不合理な世界から抜け出さないんです。

しかも自分が生きてきた世界は「よく知っている」ので安心感があります。つまり不合理な世界で何とかやってこれたので、それを正解だと思う傾向があるんです。しかも知らない世界は不安が多いんですよ。だからいきなり合理性の高いことを言われても認めることが出来ないわけです。

自分の考えを改めないといけないですからね。

考えを改めるというのは簡単に出来ることではありません。

だから人はずっと不合理な考えを持ってしまうんです。そうやって苦しいことを他人に強要しそれを正しいと思い込むわけです。こういう不合理から抜け出さないと世の中はよくならないでしょう。

なのでまずは自分の不合理さを認めること。

そこから始めることが大事なことだと思います。

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中村
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