「学歴詐称」指摘された最年少27歳の市長、高卒を選択した理由を告白 「慶大合格」記載も「なぜ」
一部市議を「学歴詐称の疑い」を指摘され、慶大に確認し疑いを晴らしていた秋田県大館市・石田健佑市長が、6日までに公式SNSを更新。慶大に合格していながら進学をしなかったことについて、自身の思いを打ち明けた。 【写真】全国最年少市長となった石田健佑氏 演説でアピール 石田市長は24年の市長選挙で27歳にして初当選し、現職の市長として全国最年少として話題を集めた。そんな石田市長に対し、過去のプロフィール「慶應義塾大学環境情報学部合格」に学歴詐称の疑いがあると一部市議が指摘。石田氏の最終学歴は「青森県立青森工業高等学校卒業」だが、この表記は違反に当たるという指摘だった。 石田市長はSNSで「慶應義塾大学合格の詐称疑惑について」と題する声明を発表し、「慶應義塾大学様に本人確認書類を送付し問い合わせいたしました。2025年2月14日に慶應義塾大学湘南藤沢事務室アドミッションズ・オフィス様より、環境情報学部のAO入試<2018年9月第1学年入学者選考>において【合格】されていたことを確認いたしました」と報告していた。 この日、新たに「私の最終学歴は高校卒業です。これまでも正式な学歴は全て高卒で記載しています」と主張。「今回の大学合格詐称疑惑に関連して、そもそも合格したのになぜ行かなかったのかと疑問を持っている方もいるかと存じますので、この機会に当時の私の気持ちと状況をお伝えします」として、合格しながらも進学をしなかった経緯を明かした。 まず「当時20歳の頃、渋谷での起業に失敗し貯金のほぼ全てを失いました。青山学院大学に通いながら一緒に起業した双子の弟も学費を全て事業に費やし休学しました。(弟は高校中退、後に大学も中退)」と、20歳のときの境遇を告白。「生活も厳しく友人知人の家を転々とする日々でした」と振り返った。 そして「お金も学歴もない、この先の人生を考えていたとき、秋田の祖父母から電話がありました。“ご飯食べさせるから大館に帰っておいで”秋田に帰り、人生を見つめ直すことを決め、2人で帰郷しました。スタートアップやIT企業に就職も考えましたが、学歴も経験もなく希望する企業に採用されることはありませんでした。学び直しをしようと思い一念発起し、数ヶ月で慶應義塾大学環境情報学部を受験、合格しました」と、秋田に戻ったあとに慶大を合格したという。 入学後は「様々な企業でインターンをしながら学業と仕事を両立し、いずれは世の中に良い影響をもたらすような仕事をしたい」という夢を膨らませていたが、そんな中で届いた「入学金と半期分の授業料合わせて100万円以上の納入通知」。石田氏は「祖父母は支援するから行きなさいと言ってくれました。借金や奨学金、休学しながら働けば4年間通うこともできたかもしれません」というが「これ以上祖父母に負担をかけたくないと考え、断念しました」と、金銭的な理由で進学を断念したと説明した。 最後に「私は自分の居場所であり大好きな大館で祖父母の近くにいながら地道に商売する道を選び、起業、市議会議員を経て現在に至ります」と主張し、「私はこの選択には後悔しておりません。ピカピカの経歴とは程遠い私ですが、自分なりに信念を貫いてきたつもりです」と思いを述べた。