現在、NHK朝の連続テレビ小説『おむすび』でヒロイン・米田結(橋本環奈)の幼馴染でパン屋の娘・佐久間菜摘を演じている田畑志真さん。天真爛漫な役のキャラクターがSNSでも話題沸騰中の彼女に、朝ドラにかける思いから、19歳の素顔まで、いろいろと語っていただきました。
目標だった朝ドラ出演が『おむすび』で叶いました!
――朝ドラへの出演が決まったときはどんな気持ちでしたか?
田畑志真(以下、田畑):朝ドラは、ずっと目標にしていたので、驚きと嬉しさがあって。あとは“大丈夫かな”という不安もありましたね。1番最初、家族に報告したときはすごく喜んでくれたので改めてよかったなと思いました。
――朝ドラに出演したかった理由は?
田畑:年齢や性別など関係なく、みなさんが楽しみにしているのが朝ドラ。一日が始まる朝に放送されるので、どの作品も爽やかでキラキラしているイメージがあって。また、多くの俳優さんたちが目標とする作品の一つなので、私も出演する機会があったらいいなと思っていました。
――田畑さんも、子供の頃から朝ドラは楽しんでいたんですか?
田畑:はい。学校に行く前に。『なつぞら』や『ひよっこ』などは、めちゃくちゃ印象に残っています」
――今回の役はオーディションで掴み取ったとお伺いしています。朝ドラのオーディションに参加したのは初めてだったそうですね。
田畑:参加資格で年齢の枠があったので、今回が初めての挑戦でした。最初、ヒロインの糸島の友達役で受けていたんですが、その次はギャル役で呼ばれたんです。ギャルのオーディションのときは「メイクも全部ギャルにしてきてください」みたいなオーダーもあって。
――オーディション会場でヘアメイクさんがギャルメイクをしてくれるとかではなく?
田畑:そうなんです。こっちで作っていかなくちゃいけないんです。私が狙っていた役は、ギャルへの憧れを学校では隠していて、でも実はギャルになりたいという役だったので、普通の制服を着てメイクをしていったんですけど、その時点で(糸島の友達役との)振り幅がすごくて(笑)。
「私にはギャル役のほうが合っているのかな」という気持ちで臨んだのですが、オーディションでは外見が完璧なギャルのコもいるし、ギャル語を話すコなんかもいて。その雰囲気を楽しんでいました。
――そして、ご自身が演じたヒロインの幼馴染の佐久間菜摘はどんな人物ですか?
田畑:天真爛漫(てんしんらんまん)で責任感が強い子だなと思いました。結ちゃんの話を聞くことが多いのですが、頼りがいがあるからこそ、結ちゃんもいろいろ話してくるんだろうなと思います。好きなことに真っ直ぐな性格で、好きなことに対する熱量なんかは、ちゃんと菜摘もギャルマインドを持っているなって思います。
――ご自身が演じた佐久間菜摘とは、共通する部分はありましたか?
田畑:私もよく友達に相談されることが多いので、話はどちらかと言うと聞く側です。その点は菜摘と似ているなと思って。私自身も天真爛漫って言ってもらえることが多いのですが、菜摘のほうがもっと天真爛漫だなって思いますね。
――今回、演じる前に何かオーダーやアドバイスされたことはありましたか?
田畑:プロデューサーさんとお話させていただいたときに「オーディションですごく菜摘っぽいなと思った」とおっしゃってくださったんです。それがすごく嬉しかったですね。なので「菜摘として、そのままの天真爛漫さを出してくれれば」と言われたので、役を演じることに関しては緊張はありましたが、その言葉をいただいたからこそ、ちょっと安心して挑めた部分もあると思っています。
――ご自身の中で、演じる中で大切にしたことは?
田畑:菜摘はずっとポジティブだし、ちゃんと周りのことを見ていて、周りの人が傷つくようなことをしないコで。それでいて意外としっかりしているんです。お母さん(キムラ緑子)がボケると菜摘はしっかり突っ込んでいたり。なので、天真爛漫なんだけど、しっかりしている部分もあるというメリハリは際立つように気をつけて演じました。
――結ちゃん(橋本環奈)、お母さん(キムラ緑子)それぞれで、ご自身の演技も変わってくるものなんですか?
田畑:結ちゃんとは、彼女の悩み事を聞くシーンが多かったので、助けてあげたいという気持ちと心配な気持ちで聞いていたら自然と親身になって話を聞いていた感じです。お母さんとは、本当に話している感じ。もう素のような状態で楽しく会話していましたね。
――朝ドラは、1日15分ながら、半年間という長期にわたって放送するので、普通の連続ドラマより撮影時間も長いと思うのですが、その他にも、他のドラマとは違うNHKや朝ドラならではのことってあったりするんでしょうか?
田畑:このお話はいろんなところでしているんですけど、まずカメラの台数の多さにびっくりしました。通常4台程度あって、撮影するときもカット割りをせず、ワンカットでいくことが多かったので、すごいなって。スタッフさんの数も多いですし、スタッフさんはA班、B班……と分かれていて、週ごとに変わっていくんです。
――朝ドラならではですね。
田畑:緊張感もすごかったですね。テンポよく撮影が進んでいくので、全てがあっという間。「私、今どのシーンにいるんだろう」って、自分でもわからなくなるときもあったので、そのスピード感もとても印象に残っています」
20歳になったら橋本環奈さんとお酒を飲みに行く約束をしました♡
――ヒロインの橋本環奈さんをはじめ、共演者の方とはどのようにコミュニケーションを取っていたのでしょうか?
田畑:私は自分から話しかけるのが苦手で、なかなか話しかけられずにいたんですが、みなさんが最初に話しかけてくださって、そこから打ち解けていった感じです。橋本さんはいつも現場に入ると「おはよう」と声をかけてくださって、そこから昨日こんなことがあって……みたいにプライベートなお話もいろいろしてくださって。それで私も自分のことなんかも話せるようになっていきました。(キムラ)緑子さんは「娘〜」って声をかけてくださったり。本当にみなさんの空気感のおかげで打ち解けることができました。
――撮影の合間などで印象に残っていることは?
田畑:撮影以外、外でご飯を食べるとかの時間はなかったんです。スタッフさんとは花火を見に行ったりしました。緑子さんとは、淡路島で会えるチャンスがあって。私がたまたま(お仕事で)行く機会があったときに、緑子さんが演出している舞台が淡路島であるというお話をお伺いして、緑子さんにご連絡したんです。
「会いたい!」って言ってくださったのですが、タイミングが合わずお会いできなかったんですけど、作品以外の場所でもいろいろ連絡を取ったりしていました。お年始も撮影があったので、橋本さんには「紅白、お疲れ様でした」とか「あけましておめでとうございます」というLINEを送って、やり取りをさせていただきました。
――橋本さんはどんな方なんですか?
田畑:朝ドラのヒロインは、ずっと出演しっぱなしでセリフ量も多いのですが、いつも疲れを見せずどんなときも周りを気にしてくださる方です。ご一緒するシーンでは「ここ、やりにくくない?」など事前に聞いてくださったり、本当に気配りがすごい方で、学びたいなと思うことがたくさんありました。
演技はもちろん、現場でのふるまいもとても勉強になります。空き時間にはスタッフさんと楽しそうに話していたり、突っ込んでいたり、まさに座長という感じ。ずっと自然体でそれでいてタフな状態を保てるのはすごいなと思いました。
――橋本さんはお酒好きとお伺いしていますが、田畑さんはまだ19歳ですもんね。
田畑:そうなんですよ。なので橋本さんとは20歳になったら飲みに行きたいねってお話しています。
――橋本さんは酒豪というお噂がありますが?
田畑:最初からついていけるんですかね(笑)。私は熊本出身なんですが、うちの家系はみんなお酒が強いので、たぶん強いよって言われ続けていて、九州出身って言うと「絶対にお酒強いよね」って言われることも多いですね。あとは、私は甘いものよりもおつまみ系の食べ物が好きで、それもお酒が強そうなイメージにつながるのかなって。
――菜摘という役から学んだことはありましたか?
田畑:結ちゃんと再会した、菜摘の初登場のシーンで「ギャルなん?めっちゃええやん」というセリフを言うんですが、自分の周りにいないタイプの人でも「ええやん!」と素直に受け入れ、先入観や偏見みたいなものがなく、その空気感を周りに伝染させるような人を巻き込んでいく力を持っているなと私は思います。そういう部分はすごく羨ましい部分でもあり、菜摘を尊敬している部分ですね。
――作品に登場してからはSNSでも「(朝ドラに出ている)田畑志真、可愛い」という書き込みを多数見かけます。ご自身もチェックされることはありますか?
田畑:今までよりも回数が増えましたね。DMで感想をくださる方もいらっしゃるので、それを見たり。
――それを見て、やっぱり朝ドラの影響ってすごいなって感じたりということはありましたか?
田畑:こんなところまで細かく見てくださっているんだっていう書き込みも多くて。なっちゃん(菜摘)のこのセリフでこう思った、みたいなことを書いてくださる方もいて、この物語がみなさんの心に響いているのはすごく嬉しいなと思いました。朝、ドラマを見ると元気になれるとか、なっちゃんを見るために朝ドラを見ていますという言葉もすごく嬉しくて。それによって、撮影も頑張ろうって思えたし、すごく励みになりましたね。
――『おむすび』という作品に出演されたことで何か変化はありましたか?
田畑:朝ドラに出ることが一つの目標だったし、たくさんの方が見てくださる枠なので、知ってもらえるいい機会になったと思うんですけど。『おむすび』は人と人とのつながりを描いた作品なのですが、この作品で私自身も人のつながりってすごいなって改めて思いました。
現場でも共演者の方々をはじめ、スタッフの方々もみなさんとても温かくて。撮影がアップするのが悲しくなるくらい離れたくなかったです。楽しいときも辛いときも、人がいるからこそ一緒に楽しめたり、助け合えたりする。なので人とのつながりを大切にしなきゃいけないなと改めて思いました。
――そして物語も終盤戦に。3月3日からの週は、いよいよ菜摘が動き出す“菜摘週”となっているそうですが。
田畑:そうなんです。今までは菜摘は結ちゃんの相談相手だったのですが、いよいよ菜摘自身が困難に立ち向かうことになります。菜摘はスイーツ部門で働いていて、初めて作った商品は当たったのですが、次の商品が売れずに赤字を出してしまうんです。それでお弁当部門に異動するのですが、そこの部長とソリが合わなくて。そこで菜摘は様々な葛藤を抱えつつ、それでも諦めない姿がとてもかっこいいので、ぜひ見ていただきたいですね。
――ご自身でも、放送は毎日見ているんですか?
田畑:はい。観れないときは録画して観ています。今放送されているのは、すごく昔に撮影した感じがして、撮影していた頃の感情を思い出しながら懐かしさとともに観ています。
――ご自身の出演作はチェックするタイプですか?
田畑:そうですね。一人で観るときもあるし、母や家族と観るときもあります。
4月クールのラブコメドラマ『やぶさかではございません』も要チェック!
――2016年に俳優デビューを果たした田畑さんですが、俳優を目指したきっかけは?
田畑:もともとテレビドラマや映画が大好きで、熊本ではモデル事務所に所属していたんですが、小学4年生のときに父の転勤で東京に家族で引っ越したんです。それで、小学校5年生のときに、前に通っていたポーラスターアカデミーが東京に開校するというニュースを見て応募したのがきっかけです。今の事務所に入ったのは小学校6年生のときです。
――俳優さんで憧れている方は?
田畑:事務所の先輩の(有村)架純さんが憧れです。お芝居はもちろん人としても尊敬できる方です。映画『花束みたいな恋をした』の架純さんが大好きで、何回も観ています。『ナラタージュ』のときの前髪を上げている髪型も印象的ですね。
――お芝居の魅力とは?
田畑:いろんなことを役として経験できること。普通に生きていると自分の人生だけだけど、この仕事だといろんな人の人生を生きることができるのがすごく魅力的だし、ワクワクするところなのかなと思います。
――今後やってみたい役は?
田畑:今年が10代最後の一年なので、学園モノに出演したいなと思っています。あとは、殺陣や乗馬などを習っているので、そういった特技を発揮できる時代劇にも出演できたらいいなと思っています。時代劇は祖父が好きで一緒に観てたんです。一度、『クモとサルの家族』という作品で殺陣(たて)をやる機会があったんですけど、そのときに殺陣の面白さを知って、もっと学びたいと思って習い始めたんです。
――4月からはテレビドラマ『やぶさかではございません』の出演も決定し、現在撮影中ということですが、こちらはどんな役なんですか?
田畑:サイレントカフェが舞台になっているのですが、私が演じるのは、そのカフェでバイトしている19際の美大生で、バイト仲間の中では一番年下の妹キャラ。漫画原作の作品で、見どころはなんといっても主人公の不思議麻衣(松村沙友理)と上下亮(駒木根爽汰)の胸キュンラブコメストーリー。私もテンション高めにいろいろ動きがある役なんです。ファッションや髪の色なんかも、今どきの大学生っぽい雰囲気なので、その辺もチェックしていただきたいです。
――主演の松村沙友理さんはどんな方ですか?
田畑:すごく優しくて、表情が豊かでテレビで観ている印象とほぼ同じですね。すごく可愛らしい方です。「志真ちゃん、今日も可愛い♡」っていつも言ってくださるんですが、その松村さんのほうがよっぽど可愛いです(笑)。すごく楽しい現場ですね。待ち時間には、一緒にお絵描きをしたりして過ごしています。
春になったらおしゃれをしてお花見ピクニックデートへ!
――そして田畑さんといえば、大森屋のCMに出演されていましたが、自炊されることもあるんですか?
田畑:家族と住んでいるので、だいたい母が作ってくれるのですが、たまに自分で作ったりすることもあります。学生の頃は、バレンタインになると自分で作って友達に配ったり。ちょっと体調がよくなかった時期に小麦粉を食べないグルテンフリー生活を始めてそろそろ1年になるんですけど、やっぱりパンを見ると食べたくなってしまうので、米粉パンなんかにも挑戦してみたいなと思っています。
――食生活や生活習慣で気をつかっていることは?
田畑:肌が弱いのでスキンケアでは保湿に気を使っています。あとは、食生活にはこだわっていて、添加物もなるべく避けるようにしていて。納豆なんかもポン酢を掛けて食べたり、サラダもドレッシングではなくバルサミコ酢を使って家で作ったりしています。大森屋さんの商品でバリバリ職人というのがあるんですけど、それがローカロリーですごくおいしいのでぜひみなさんにオススメしたいです(笑)。
――今年の12月で20歳を迎える田畑さんですが、10代のうちにお仕事以外でやっておきたいことは?
田畑:プライベートは結構充実していて、お休みの日は友だちと遊んだり母とショッピングにいったりすることが多いですね。10代のうちじゃなくてもいいんですけど、今まで海外に行ったことがないので海外に行ってみたいです。兄が小さい頃は家族で韓国とかによく行っていたらしいのですが、兄が野球を始めてからは家族旅行もなかなか時間が取れなくなってしまって。なので、家族で韓国旅行に行けたらいいなと思います。
――どんな大人になりたいですか? 理想の大人とは?
田畑:自分を持っていて、しっかり意見を言える人が素敵だなと思います。今の自分には、それが足りていない部分だと思うので、そういう大人になっていきたいです。
――まだ寒い日が続きますが、最近のお気に入りのファッションは?
田畑:今年はUGGのブーツを買いました。あとは、柄の入ったアウターがお気に入り。今まではシンプルなデザインが多かったので、私にとってはチャレンジアイテム。古着っぽくカジュアルな服にも合わせやすくて大活躍しています。メンズライクなルーズサイズの着こなしも好きです。春になったら、セットアップのデニムとかでお出かけしたいなと思っています。最近はJEANASIS(ジーナシス)というブランドが好きなので、そこで春物を購入する予定です。
――smart男子と春デート。男子のスタイリング提案をお願いします。
田畑:春なのでお花見ピクニックデートがしたいです。トップスはスウェットパーカでレザージャケットを合わせて、ちょっとキレイめを意識した感じで。ボトムはワイド系のデニムとかがいいかな。私は、春っぽいカラーのニットにスウェットパンツとかで、動きやすくて可愛い感じにしたいです。
――ピクニックデート、お弁当を作っていただいていいですか?
田畑:どうしよっかな(笑)。頑張って作ってみます。米粉の鶏の唐揚げとかに挑戦してみたいです。時間があるときに米粉レシピを開発しておこうと思います。
――最後に、smart読者にメッセージをお願いします。
「この記事で知って私を知ってくださった方もいると思います。朝ドラ『おむすび』に佐久間菜摘という役で出演させていただいています。ドラマはこのあと、菜摘が壁にぶち当たるのですが、そこから逃げずに立ち向かっていく姿を描いているので、それを観て一歩踏み出してみようと思っていただけたらいいなと思います。4月から始まるドラマ『やぶさかではございません』も、ぜひ観ていただけたら嬉しいです」
Profile/田畑志真(たばた・しま)
2005年12月24日生まれ、熊本県出身。2016年『Chef〜三ツ星の給食〜』(フジテレビ/2016年)で連続ドラマデビュー。その後、ドラマ『高嶺の花』(日本テレビ/2018)『モトカレマニア』(フジテレビ/2019)『青のSP-学校内警察・嶋田隆平-』(関西テレビ/2021)『鹿楓堂よついろ日和』(テレビ朝日/2022)、映画『偽りのないhappy end』(2021)『前科者』(2022)などに出演。現在、NHK連続テレビ小説『おむすび』に出演中。4月2日(深夜24時30分放送)からは『やぶさかではございません』(テレビ東京)に出演予定。
田畑志真Instagram:@shima122
撮影=田中利幸
インタビュー&文=佐藤玲美