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文科省と地元自治体の「おいしい天下り先」になっている…Fラン大学「公立化」の暗い側面

公金で「救済」された大学の末路

文科省OBによる天下りも、地元の自治体が公立大学に関与するのも、正しい手続きを踏まえている限り違法とは言えない。しかし公的な教育に携わっている公立大学が、一部の官庁や地方自治体の利益だけに左右されるような事態は、決してあってはならないだろう。

ましてやその公立大学はかつて、経営努力を怠って定員割れしていたところ、公金で「救済」された元私立大学なのだ。

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このまま少子化が進めば、次第に救済することすらままならなくなっていくだろう。教育ジャーナリストの西田浩史氏が予想する。

「これまでは公立大学の人気が上振れしていたため、地方の私大でも公立化さえできれば、定員を充足できたわけです。しかし少子化が深刻化して学生の奪い合いが激化していけば、『公立大学』という下駄も通用しなくなるはず。

そのうち『税金を使って公立化しても、相変わらずFラン大学のままだった』というケースが出てきても、決して不思議ではありません」

公立化された元Fラン大学の地元住民の中には、こういった実態に気づいていない人も多いだろう。自らが支払った血税がかくも無為無策に使われていると知れば、真面目に働いて納税する気も失せるに違いない。

「週刊現代」2025年3月8日号より

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