私の生き方そのもの!? |【書評】ダークホース──あなたがあなただけの道を歩むべき理由
「なぜあの人だけが急に注目されるんだろう?」
「あの人はどうしてあんなに楽しそうな毎日を過ごしているのだろう?」
2022年、大学2年生だった私はネットを嫉妬まじりに眺めていた。
毎日がつまらない。面白くない。みんな、何が面白くて生きているんだろう?――そんなことを考えながら、私は惰性に毎日を生きていた。
ある日、私は授業をサボって一人でブックカフェに行った。その時に出会ったのが本書『ダークホース──あなたがあなただけの道を歩むべき理由』だった。
本の概要
『ダークホース』というタイトルが示すように、本書の主題は「型にはまらず、自分だけの道を切り開く」ことだ。
一般的に“成功”と呼ばれる道のりは、エリートコースを踏破したり、大企業で出世したりといった分かりやすいルートが想定される。
しかし本書は、それらとは異なる“ダークホース”と呼ばれる人たちの具体的なエピソードを取り上げ、彼らの無数の試行錯誤と、そこから生まれる成功法則の「意外な共通点」を探究している。
一見、遠回りに見えるような道を突き進み、やがて自分の才能を開花させるストーリーには、“たとえ確率は低くとも、挑戦し続ければ道は開ける”というメッセージが透けて見えてくる。
平凡に見えるような日常のなかであっても、突拍子もないアイデアをきっかけに、人生が一転してしまう瞬間がある。その事例を集めて、後押ししてくれるのが本書の魅力だ。
半信半疑
実は、私が初めて本書を手に取ったのは3年前のこと。ブックカフェでコーヒーを飲みながら、なんとなくタイトルに惹かれてページをめくった。
でも正直なところ、最初は「こんなに上手くいくことばかり紹介されているなんて、夢物語では?」と疑っていた。
私の中では「成功した事例だけ抜き出しているんじゃないか」「世の中そんなに甘くない」という気持ちが強かったからだ。
たしかに、本書に登場する事例には、個性を貫いて成功した人たちの鮮やかなエピソードが並ぶ。コンサルティング出身者がディナーパーティーで成功したといった、もはやどう見ても運かコネかどちらかだろうとしか見えないものもあった。
だからこそ、「これは現実離れした話だ」と決めつけていた。結局読んだその日は本棚に戻した。
こんな上手くいったら人生苦労しない。そんなうまい話はないと思っていたから。
チャンスが降ってきた
ところが、それから時が経ち、2023年になった頃から、私は次々と“良い機会”に恵まれるという不思議な体験をした。
「宿題をサボる」ためにChatGPTに夢中になっていたら、エンジニアになっていた
先生に、学会に来て欲しいと誘われ、一回きりだと思って行ったら、賞を貰い、別の学会に招待された。
Xで「100日チャレンジ」を始めたら、本を書くことになった
気がついた頃には会社を設立していた
今私は多くの取材を受けて、メディア露出するようなお仕事が少しずつ増えてきているけれど、実は2ヶ月前は売れるかどうかすら怯えていた。人生の進捗が早すぎて、私自身も今何が起きているのかよくわからない部分もある。
だから、2年前の私に、今の私がやっていることを教えても、信じて貰えないと思う。せいぜい楽観的な間抜けだとして冷笑されるのがオチだ。
私の出来事はこちら!
キラキラした出来事の裏側
こういった“成功事例”だけを並べると、どうしても「ただの偶然では?」と思われるかもしれない。
実際、私自身も「運が良かっただけかもしれない」と感じる部分はある。
けれど、“成功は偶然”だと言い切るには、あまりにも数多くの出来事が重なり合っていると感じるのも事実だ。
そして、何より見落としてはいけないのは、そこに至るまでの大量の“何も起こらなかったエピソード”の存在。
私は一人でイベント(当時は無名なのでもちろん招待ではなく一般)に参加することも多かった。誰かに誘われた集まりにフットワーク軽く顔を出し、結局は何も成果がなかった――なんてパターンを何十回も経験してきた。
私に興味を持って具体的に機会をくれた先生は1人だけだったけれど、実際には多くの先生と話した。20人とかだと思う。ほとんど忘れちゃったし、わざわざ本には書かなかったけどね。
本書で取り上げられる“成功者”にも、同じように人知れぬ失敗や空振りがたくさんあったはずだ。トライ・アンド・エラーを繰り返すうちに、たまたま「求められる才能」を見出す場面に巡り合う。それを掴むためには、多くの試行錯誤を繰り返す必要がある。こう考えれば、“ダークホース”の成功は単なる一発逆転ではなく、泥臭い継続が前提にあるとも言える。
(ただし、この泥臭い継続の部分については本書には書かれていないので、私の想像の範疇だ。)
おわりに
『ダークホース──あなたがあなただけの道を歩むべき理由』は、自分の現状を変えたいと思っている人、漠然とした閉塞感に悩んでいる人、そして“こうあるべき”にとらわれた日常にモヤモヤしている人にこそぜひ読んでほしい一冊だ。
一見、型破りな事例のオンパレードに思えるかもしれませんが、その背後には「誰もが持つ個性や行動力をどう活かすか」という普遍的な問いが隠されている。
この本を片手に、「私には特別な才能なんてない」と思わずに、とにかく小さな行動を積み重ねてみると、新しい扉が開くかもしれない。特に、「毎日が面白くない」「いまの生活やキャリアに張り合いがない」という人にとっては、既存のレールから外れた道を探す背中をそっと押してくれるはずだ。
本の詳細情報
書名(日本語訳):ダークホース──あなたがあなただけの道を歩むべき理由
書名(英語):Dark Horse: Achieving Success Through the Pursuit of Fulfillment
著者:Todd Rose, Ogi Ogas
出版年:2018年(英語版)/2020年(日本語版)
ジャンル:ビジネス書/自己啓発
いいなと思ったら応援しよう!



コメント