ゲームをしていたら、英語を話せるようになった
「単語帳開いても頭に入らない」
「努力すること自体が苦痛」
私は子どもの頃から、暗記や問題集の周回など、“勉強そのもの”が大嫌いだった。
努力や勤勉なんて言葉は私の辞書には存在しない。
勉強する時間があるなら、ゲームをしたい。
そもそもゲームをするのに忙しいから勉強する時間はない。
――そんなことを思いながらも毎日ゲームをしていたら、なぜか英語を話せるようになった。
1. 中学生の頃
中学生のとき、私にとって英語は“試験科目”でしかなかった。
というより、そもそも言語を覚えることが苦手というか、嫌いだった。
単語テストの点数は10点満点でいつも0点か、よくて2点。本当に悲惨なものだった。
もちろん何も勉強なんてせず、何のテストなのかも分からずに受けたのだから当然だろう。
先生からは「もう少し努力しなさい」とか言われ、3回くらい再試験を受けさせられた。
しかし、もちろん英語に対する興味もモチベーションもゼロだった私が真面目に勉強することなんてなかった。
2 スマホで片っ端からゲームをインストールする日々
2015年頃になると、私の周りの中学生でもスマートフォンを持っている人が半分以上になっていた。
私もそのタイミングでスマホを手に入れ、片っ端からゲームをダウンロードするように。私はストラテジー系、つまり戦略や経営を考える系統のゲームが好きだった。
当時、日本で流行っていたのはパズドラやモンストといったパズルやアクション要素が強いもの。私が好きなタイプのゲームは日本ではあまり人気がなく、しかも日本語化されていない作品が多かった。
たとえ日本語に翻訳されていても、その訳のクオリティがイマイチで、意味が分からない。
私は仕方なく英語のままプレイしていた。
3. ゲーム漬けの日々
学校が終わって家に帰ると、私はほぼ毎日4時間、下手をすると5時間以上ゲームをしていた。
当時はスマホでいくつものゲームをインストールし、とにかく遊んでみて、飽きたらアンイストールするのを繰り返した。
ゲーム内で国や文明を発展させたり、軍隊を運用して相手を攻めたり防衛したりする際、細かいルールやユニットの特徴などを知る必要がある。
勝ちたい一心で攻略情報を調べるうちに、自然と英語のサイトやフォーラムに行き着いた。
…そもそも任天堂のゲームとは異なり、説明書を読んでもどうやって遊ぶのか分からないというのもあるけれど。
攻略サイトは全部英語。
もちろん当時の私は英語の文章など読めるわけがない。当時の機械翻訳はゴミ同然。私は翻訳された文章と原文を比べながら読んだ。わからない単語も一つひとつ調べるしかなかった。
アプリ名だけを宣伝している国内のゴミサイトに当たるのが嫌だったので、スマホの設定を英語にした。
攻略サイトを読みこなして新たな戦術を試したり、海外のプレイヤーがSNSで公開しているプレイ動画を真似したりした。
日本語のサイトが出てこないのでネットニュースを読むことは激減したものの、画面を見るたびに英語に触れる時間は増え、少しずつ読めるようになっていった。
4. 大学生活とリモート期間
大学に入ってから、ちょうど世界的にコロナが流行し、授業はすべてリモートになっていた。
通学時間はないし、受験勉強もする必要はないので、ゲームをするくらいしかやることがない。
私が特にハマっていたのは『Rusted Warfare』というリアルタイムストラテジーゲームだった。
オンラインで世界中のプレイヤーと対戦でき、Discordのコミュニティに入り浸ってはのボイスチャットで会話しながら協力・対戦した。作戦会議というよりはほとんど雑談だったけれど。
フィリピン人やインドネシア人など、アジア圏のユーザーが多かった印象がある。最初はまったく聞き取れず、トンチンカンな返事をしてしまうこともあったけれど、ゲームが好きな者同士、笑いながらコミュニケーションを続けているうちに段々と慣れてきたのを実感した。
何より、「一緒に勝ちたい」「一緒に楽しみたい」という気持ちがあると、多少の言葉の壁は気にならないものだと思った。
HOIとかCities Skylineとかもやったっけ。でもこれは日本のYoutuberの影響だからあんまり関係ないか。スプラにハマるまでは日本向けゲームは全然やってなかったと思う。
5. いつの間にか英語を使う生活へ
あれからしばらく経った今、私は仕事や研究活動で英語を当たり前のように使っている。
宿題をサボるためにChatGPTを使っていたらいつの間にか論文を書いてスペインに行き、その後エンジニアになったり、本を書いたりする機会に恵まれた。
今は英語でミーティングするのは当たり前だ。
特に大事な話は議事録アプリを使うこともあるけれど、それ以外はもう英語でのコミュニケーションに違和感を覚えなくなった。
昨年の12月にはヨーロッパを訪れ、ハンガリーの大学の授業に呼ばれて講演・授業をした。3時間半ほど授業をしてきたけれど、英語が通じる感覚は「ゲームのボイチャとそう変わらないな」と感じた。
もちろん本番前はやや緊張したものの、英語でコミュニケーションを取ること自体に戸惑いはほぼなかった。
結局、講演は1日だけで、残り2週間以上観光を楽しむという相変わらずの不真面目さではあるけれど、ゲームで培われた“楽しむ姿勢”と“必要に迫られれば英語を使う”という習慣は、自分の中にしっかり根づいていると感じている。
おわりに
「英語を話せるようになった理由」を一言でまとめるなら、それは「必要に駆られたから」だと思う。
勉強のための勉強ではなく、「ゲームで勝ちたい」「海外の知り合いと会話したい」「講演のお仕事で海外行きたい」といった目的があったからこそ、私に合った形で英語が身についた。
世の中の多くの人が英語学習に何百万円もの投資をしたり、長い時間をかけたりしているけれど、本来は「英語を使う環境にいる」ことが最も大切なのではないだろうか。
もし“苦痛な勉強”ばかりしているなら、少し方向転換して、楽しく自然に英語に触れる方法を試してみてほしい。私の場合はゲームがそのきっかけだった。
こんな経験、誰にも信じてもらえないかもしれない。しかし、私は断言できる。努力よりも習慣を味方につけると、意外と英語は身につくはずだ。
――それが本当にあなたの人生に必要なのであれば。
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