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 晩夏  [俳句・川柳]


晩夏.jpg


                   アゲハ二羽 高ク低クト 死ニ向カヒ



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 ホウセンカ  [俳句・川柳]


鳳仙花.jpg


                    我が夏や はじけとべども 股の幅




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 ヤマイモ  [詩・詞]

どしゃぶりの中----
ヤマイモのつるが 絡まり合っている
蛇のように
二本のヤマイモのつるが 絡まり合っている

二本のつるが絡まり合っているのは
都会の 駐車場の片隅である
一辺は 直方体の車止めの並ぶ 灰色のコンクリート
もう一辺は 「月極・2万円」と書かれた金属看板の打ち付けられた やはり 灰色のコンクリートの壁
その隙間60センチほどの幅の泥から 二本のヤマイモは伸びているのだ

二本のヤマイモは
空へ向かう為に巻き付く物が何も無いので 互いに 絡まり合っている
絡まり合ったつるは 倒れ 倒れるままに壁沿いに伸び
泥にまみれている
片側は どす黒い水に浸かり もう片側からは はね返った黒水が 滴り落ちている

誰かが 目ざわりだと 引き抜こうとしたのだろう
数多 張ろうとしていたに違いないスマートな愛の形の葉は 無惨にちぎれ ちりぢりに 輪郭すら留めていない
排気ガスと放射能の澱みに 二本のヤマイモのつるは 
無言の裸の蛇のように 絡まり合っている

しんと 静まり返った土中----
地上のつるが 絡まれば絡まるほど
地下茎は 肥え太るのだ
この都会の片隅に 収穫の日の目を見ることなどないと 百も承知の上で
ねっとり 糸を引きながら ひっそりと 肥え太るのだ
二本のヤマイモの 望むと望まざるとに関わらず
地下茎は 土中深くに むくむくと 濃密に 肥え太るのだ
白いマグマさながらに
ヤマイモ自らにも 押し留めることなどできずに
土中奥深く 果てしなく 
膨張し続けるのだ

どしゃぶりの中----
ヤマイモのつるが 絡まり合っている 
蛇のように
二本のヤマイモのつるが 絡まり合っている

やまいも.jpg

タグ:ヤマイモ
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 ソフトクリーム  [俳句・川柳]


ソフトクリーム.jpg



                   そびえ立つ白亜の螺旋 なだれ堕ち




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 ラピュタ阿佐ヶ谷---私の好きな映画館--- [映画・演劇雑記]

ラピュタ阿佐ヶ谷1.jpg

中央線・阿佐ヶ谷駅北口に ラピュタ阿佐ヶ谷という映画館がある。

上映前にスタッフのかたからの 作品名・監督名・制作年などを簡単に説明する口上があったり、飲み物は自動販売機ではなく ティーバックのお茶を入れるようになっていたり、木造りの明る過ぎないロビーからは ガラス越しに池の金魚の行き来する様が眺められたりする 温もりのこもった小さな劇場である。
各国の優れた様々な技法のアニメーションが特集上映される事もあるが、1960年代の日本の商業映画が映られる場合が多い。

私は、家から近い ということと、スタッフのかたの接客・劇場全体の空気感が嗜好に合っている ということと、知人を通じてよく招待券を貰う などの理由から しばしば足を運んでいる。

したがって、どうしても観ておきたい作品でなくとも、シートに埋もれ、無論、真夏の夕立ち後のアスファルトの蒸発のように みるみる忘れてしまう作品もあるが、予想以上の感動の光に包まれ 口角を上げつつ ゆうるりとスローモーションで席を立つことも幾多ある。

そして、テーマは、やはり まだ戦後色を大きく引きずっているこの時代は 前向きな勇気を与えてくれるものが多いな とか、演技のメソッドが現代(いま)と違って どの役者さんも感情と呼吸が連動せず外側にくっつけてゆく構築の仕方をしているな、といった再確認もできる。

どの映画を観るか の選択基準には----
監督で選ぶ、脚本家で選ぶ、役者さんで選ぶ、等々・・・・みな、その時々で それぞれ様々にあるだろう。
「劇場で選ぶ」
これも又 いいものである。
ラピュタ阿佐ヶ谷2.jpg

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 踏切り  [俳句・川柳]



                  棒アイス 「はずれ」は我れの墓標かな



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ジャズに疎いぼんぼちによるジャズにまつわるモノローグ  [音楽雑記]

音楽全般に疎い私は、当然 ジャズにもまるで疎い。
そのくせ、飲食店で新しすぎないジャズが流れているのを聴くともなしに聴くのは心地良く、ジャズを聴かせてくださる喫茶店に しばしば足を運んでいる。

「ジャズ」と一言に言っても、四方に枝を伸ばした巨木図で表わされるように その世界は膨大なわけで、ジャズに明るいかたは、単に「ジャズ」と聞いただけの時点では、巨木図全体の像が浮かばれるのではないか と察する。
その後にくっついてくる言葉-----いつの時代とか、どんな楽器とか-----で、初めて、今 この会話に於いてはどこにズームすべきかを冷静に察知し、「あぁ、それなら あのミュージシャンが・・・」などとチョイスし 返答されるのではないか と思う。

ユハ・ホットワイン 2.jpgしかし、私のように疎い者は、知らぬが故に単純である。
いろいろある事は知っていても、その いろいろの内容を殆ど知らないからだ。
私が「ジャズ」と聞いて先ず浮かぶのはスウィングジャズである。
演奏者なら、グレンミラー、ベニーグッドマン。
その次はデキシー。 演者はサッチモ。
好きなミュージシャンは?と問われたら、レスターヤング。
疎いなりにもラグタイムとブルースが耳馴染んでいるので、その辺りとの境界線の曖昧な 混沌とした時代のが、聴いていて ほっこり安らぐ感がある。
映画に詳しくない人が、「劇映画」といえば 先ず商業の劇映画、しかも ある特定の時代の作品群が浮かんでしまうのに、イコールでは結べないにしろ 感覚としては似ているものがあるかも知れない。

ユハ・ホットワイン 1.jpgだから、以前、「ジャズ嫌いじゃないなら聴きに行こう!」と 友人に チックコリアのライヴに招待された時には、「へー、こういうのもジャズなんだー!?」と感心させられると同時に、正直なところ 演奏時間がとてつもなく長く感じてしまった。
つまりは、いつまで経っても殆ど知らないでいる理由には、ちょっと聴いてみたところで興味が持てないから深層に向かう扉を開けようとは思わない、というのが大きい と自己分析する。
映画に詳しくない人が、実験映画を観たところで、ただただ退屈し 何も吸収しようと思わないのに似ているかも知れない。

蛇足になるが------
「ジャズ喫茶」というほど前面にジャズを押し出していなくとも 店主が好きでないジャンルはかけなくとも あらゆるジャンルのジャズについて一通りの話ができる ジャズを愉しませる喫茶店は、東京のそこここに在る。
モダン以前の時代のものしか流さない店であっても 「えっっ!? フリージャズって・・・何ですか??」 などという店主は 先ず いない。
しかし、そういったスタンスで 映画の話ができる店主のいる映画喫茶は 私の知る限り ない。
もしも 映画喫茶なるものがあったら-----
ジャズ通のお客さんと店主がジャズ談義に花を咲かせるように、映画喫茶店主と 「そうそう『アートマン』はコマを抜いているように見えるけど技法はアニメーションで赤外線フィルムを使って・・・」 などと ツーカーの会話をしてみたい気もする。

タグ:ジャズ
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 雑草  [短歌]



雑草.jpg



           雑草の群れの中にもうずもれし雑草 傾(かぶ)きて小便を浴び





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 秘書というお仕事  [独り言]

眼鏡.jpg

まことにお恥ずかしい話だが-----
私は、三十過ぎまで、まるで みぢんの疑いもなく、「秘書というのは、社長の傍らで仕事をこなすのみならず、社長夫人公認の愛人として囲われている人を指すのだ」 と信じきっていた。

立食パーティーの時には 社長の好物を皿に取り ネクタイにシャンパンがこぼれたら拭ってやり、しばしば海外旅行に連れて行ってもらい、一戸建て又はマンションを買ってもらい、親が死んだら葬式を出してもらう・・・のだと。
政治家の秘書は 皆 男なので、「政治家は男色ばかりなのだ」 とも当たり前に思っていた。

一体何故、こんなとんでもない思い違いを しかもいい大人になるまでし続けていたか、言い分けとしか言えない自己分析をすると-----
別段、テレビドラマや映画で 秘書が愛人を兼ねている設定を観て刷り込まれた訳ではなく、「酌婦」が酌だけをする女性ではないとなんとなく察するような 「子供だって そのくらい思い至ることはできるよ」 といった意識だったように思う。
その後も、私は 会社員という職業のかたがたと接することなく大きくなり、そして、愛人にまつわる話というのは 明るい場所では表向きのオブラートに包んだ外側だけをしなければいけない と 心していたからに他ならないと思う。

ふとしたきっかけで 親しい者の口から知り合いの秘書のかたの仕事ぶりを聞かされ 現実を知った時は、正直、驚愕した。
同時に、己れの阿呆さ加減に呆れ返った。
よく、「私が就いていた職業を詳しく知らない人の中に とんちんかんな思い込みをしている人がいる、 まったく以って失礼だ!」などと愚痴を吐くくせに 自分こそがその最たるモノじゃないか と恥じない訳にはゆかなかった。

幸いにも今まで秘書というお仕事をされているかたがたに失言をしないで生きてきたことに、冷や汗のしたたる掌で胸を撫で下ろしている。

眼鏡.jpg

タグ:秘書
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 駐車場  [短歌]



           蝶狙ふ猫のかけひき眺めつつ 木ベラの匙を舐めむ薄暮や



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