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 国際社会  [俳句・川柳]



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                    実れども 天を向きたる 麦穂なり





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 からすの羽根  [詩・詞]

道を歩いていて よく からすの羽根を拾う
だからといって これは お金を落とす人の数より 羽根を落とすからすの数のほうが多い ということではない
単に からすの羽根なんぞは 今時 子供でも見向きもしない というだけの話である

しかし 私には 何か特別 貴重なもののように思えてならず
かといって ひらひら弄びつつ持ち帰ったところで
書斎のペン立てに ルーペや鋏やペーパーナイフと一緒に 投げ入れておくだけで
結局 年末の大掃除時に ペン立てを洗うついでに捨ててしまうのだ

こんなことを もう何十年と繰り返している
だから 私の想像力は 所詮 深夜の机上 60センチ四方の羽ばたきなのだ


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 新橋  [短歌]



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         流れくる黒きメダカに逆らひて 朱蘭鋳(あからんちう)の我れは尾をふり




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 まずかった菓子  [独り言]

物の乏しかった時代に育ったかたには お叱りを受けるかも知れないが------
子供の頃 近所の人や親戚や父の仕事関係の人から頂いて 家にあった菓子の中には、まれに、とてつもなく まずいと思うものがあった。

殊に、この三種の菓子の負の記憶は、今だに、私の舌の深層部に ねっとりとなすりつけられている。

先ず一つは、ゼリービーンズである。
繊細さのかけらもないイモムシのようににょろっとした形のゼリーに およそ食品とは信じ難いキッチュなピンクやグリーンやオレンジ色の糖衣の、デパートの地下などで量り売りされていた 日常の菓子だった。
口に入れると、にしゃ むにゅ という 心地良さとは程遠い歯ごたえに続き、色通りの 天然素材とはやはり程遠い匂いに 鼻腔を支配される。
さながら、下品で可愛くない女のコを見た目で判断してはいけないと話をしてみたら性格も悪くて辟易した・・・といったところだった。
まずかった3.jpg

二つめは、白餡をマシュマロで包んだ饅頭スタイルの菓子。
これは 幼少時 私が住んでいた県の銘菓の一つであったらしく、ふぽっ!と箱を開けると、碁盤の目の仕切りごとに ものものしく白い楕円がずらりとい並んでいた。
そのくせ、表皮のマシュマロは、マシュマロの信条であるふわり感なく、餡も 豆の香りかけらもせず、それ以前に、一体何故、この二つの材を合体させるのか 皆目 理解ができなかった。
まるでハレの日のお出掛けだからと歯の抜け切ったおばあさんがありったけのお白いをはたいたかのようにちぐはぐで、何の相乗効果もみえない菓子だった。

三つめは-----
キンギョク という呼び名でいいのだろうか?
羊羹を土台に やはり羊羹の小石や金魚の沈む かたーーーい寒天菓子。
見た目の美しさに惹かれて つい 牛乳片手にガブリとやるのだが、その度に後悔し、己れの学習能力の低さを思い知らされる 夏の菓子だった。
和の粋を熟知している人が抹茶をすすり上品に黒文字をちょびちょび運べば引き出される美味さなのだろうが、米軍基地のある小さな街で トーストとポタージュスープの朝食で物心ついた自分には、まるで 遥かな異国の異文化の異人さんの摩訶不思議な食べ物に他ならなかった。

------けれど、今となっては、どれもこれも 懐かしいまずさである・・・・・
・・・・などと結べば、新茶で口をきゅっとすすぐように 大人のエッセイとして後味良く完結するのだろうが、私は 己れを偽ってまで格好のいい大人になろうとは思わない。

勿論、気を使って菓子を持ってきてくださったかたがたの気持ちには 感謝してはいるけれど-----
やっぱり、あれらは まずかった。 まずい以外の何ものでもなかった。 
懐かしくも何とも ない。
まずかった1.jpg
 
タグ:菓子
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 勝手口  [俳句・川柳]




                    白瓜の種をこそぎて 老夫 笑み



しろうり.jpg




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 西荻窪のカフェ風喫茶店「coffee JUHA(ユハ)」  [喫茶店・レストラン・カフェ]

※当記事公開約一カ月後に 西荻窪ユハに行ったところ、営業方針が、子供と楽しく遊ぶ店へと変わっていました。
この記事は、それ以前の情報であることをご了承ください。
尚、今現在の営業方針については、管理人・ぼんぼちは未確認なので解りません。


みなさんは、何かのマニアでおられるでやしょうか?
あっし・ぼんぼちは、喫茶店マニアでやす。
あくまで勝手な自称でやす。
が、物心ついた頃から親に連れられ、中学に入ってからは一人で、それはもう銀河系全ての星に勝るとも劣らないくらいの数の喫茶店の扉を、この齢五十年の間 押してまいりやした。
今日は、そんなぼんぼちが、今 ダントツに気に入っている喫茶店を一軒、紹介したいと思いやす。

coffee JUHA(ユハ)
東京・杉並・西荻窪に、白い外壁に錆びた扉で佇立する 旨いコーヒーを飲ませ レコードでジャズを聴かせてくださる 小さなお店でやす。

ユハ1.jpgあっしは 特別、コーヒー通というわけでも ジャズに明るいわけでもないのでやすが、一応 喫茶店マニアならではのこだわりは ありやす。
例えば-----
照明は明る過ぎずに、内装およびテーブル・椅子・飾り物は、本物のアンティークでなくとも ちょっと古びた趣で統一されているのが いい、とか
コーヒーに入れるミルク&砂糖は、プラスチックのポーションタイプや紙のスティックではなく、昔ながらの シルバーや白い陶器やガラスの器であってほしい、とか
コーヒーのみならず トーストも、きちんと美味しくあってほしい、とか
新し過ぎないジャズが、主張し過ぎない音量で流れているのがいい、とか
お手洗いスペースも、如何にもその喫茶店らしい雰囲気であってほしい、とか
店の前や近所で 偶然 顔を合わせた時に、瞬時に目をそらしてスルーせずに、ちゃんと挨拶してくれる店主であってほしい、とか・・・・・

coffee JUHA(ユハ)は、そんなあっしの希望条件を 全て 十二分に満たしているわけでやす。
加えて アルコールもあるので、夜は 本を片手にビールを傾けたりできるのも 嬉しいところでやす。

コーヒーやビールの他に あっしが特に気に入っていて、しばしば注文するメニューが二つありやす。
ユハ4.jpg一つは、「ブルーチーズ(ゴルゴンゾーラ)とナッツと蜂蜜のトースト」でやす。
マニアのあっしも初めて出逢ったアレンジトーストで、この三素材の奏でる意表をつく絶妙な調和は、一週間も口にせずにいると、「あぁ! 禁断症状!!」と 独白してしまうほどの 他に類を見ない美味さでやす。
もう一つは、レモンとスパイスの香りのふわりと立ちのぼる 「ホットワイン」。
ホットワインは、冬場 自分でもよく作るのでやすが、くやしいかな、こんなに品良く香り高くはできやせん。

コーヒーの味にうるさいかたも ジャズのお好きなかたも あっしのような喫茶店マニアも、あるいは、西荻窪散策の折りに ふらりと一人で小休止したいかたも、又、何人かでおしゃべりしたいかたも、みな、きっと 「あー いいひとときを過ごせた」 と 心満たされる一軒だと思いやす。



タグ:JUHA
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 時  [短歌]



           輪郭の歪み出窓にしずみつつ 我れと桃との重き午後の日


もも.jpg



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 静脈麻酔の体感覚  [リポート]

私・ぼんぼち、約一カ月ほど前に、身体のある部分に出来ていた良性ポリープを、ごく簡単な内視鏡手術により 切除しました。
自覚症状はまるで無く、誕生月であることを理由に検診を受けた折りに発見されました。
担当の先生の術前診断の段階で、「少なからずの人に発生する良性のものにほぼ間違いないでしょう」 とのことでした。

朝 病院にゆき、午後には 付き添いの者と一緒に徒歩で帰宅。
後、5日間は 処方された化膿止めの抗生物質を飲み、近所の喫茶店で読書する程度におとなしくしていました。
それから2日後、つまり術後1週間後には、「切除痕は確実に回復しています」 とのお墨付きと 「ポリープは100%良性でした」 との結果を頂き、その夜からは、繁華街のライヴハウスで酒を飲んだりと 完全に普段通りの生活に戻りました。

と まぁ、このように、心身共に 何も憂いの尾を引くことなく今日に至っている訳ですが、この手術によって 私は、どうしても書き記しておかずにはおれない摩訶不思議な感覚を体験しました。
「静脈麻酔」というものの体感覚です。
私は 生まれてこのかた手術と名の付くものは何一つ受けたことが無く、麻酔は、歯の治療の局所麻酔しかありませんでした。
ですから、全身麻酔の一つである静脈麻酔は、無論 初めてでした。

麻酔1.jpg

全身麻酔を体験したことの無いかたの多くは、「何秒間か経て ぐぅーーーーーっと深海に沈み消えるように意識を失うのだろう」 と想像されているのではないか と思います。
その間、声に出して数を勘定させられたり と。
そして 目覚める時も、視えるもの・聞こえるもの・脳内の意識が、じょじょに ぼんやりから鮮明になってゆく・・・と。
私も そう考えていました。
一体、その間は何秒くらいなのだろう・・・と。

しかし、実際は------
手術をするベッドに横になるや、看護婦さんが私の右脇にしゃがみ 点滴の針を刺しました。
1秒・・・2秒・・・3秒・・・この間に、「○○のお薬が入りまーーーす」 とのお声と共に、確か、2種類くらいの薬が 手際よく 管の途中に加えられてゆきました。
4秒・・・次の薬を注入しつつ、「頭がぼーーっとしてきますよーー」
聞き終わらないうちに、上顎の奥のほうが ビリッとしました。
ぼーーっとはせず、視えるもの・聞こえるもの・頭の中は クリアな状態でした。
すぐに続いて、「これは脳の底辺の部分ではないだろうか」と思われる辺りに 同質のビリッを感じました。

次の瞬間-----
「ぼんぼちさん! ぼんぼちぼちぼちさーーん!!」
同じ看護婦さんが私の左脇に立ち、私をほぼ真上から見下ろしていました。
私への呼びかけは、頭の1音の「ぼ」から明確に聞こえ、看護婦さんのお顔も ハッキリ視界に飛び込みました。
頭の中もハッキリでした。
ビリッは あとかたもなく消えていました。

看護婦さんに促され、隣室のベッドへと移動しました。
歩きながら、点滴の管は腕に無く その場所にバンソウコウが貼られていることに気付きました。
身体がだるくて歩くのが難儀だとは思いましたが、やはり 頭の中はクリアな感じでした。
ベッドに横になると同時に、看護婦さんが 脇にかがんで毛布を掛けてくださいました。

麻酔2.jpg
そして又 次の瞬間-----
「ぼんぼちさん! ぼんぼちぼちぼちさーーん!!」
やや小さく耳に入った1音目の「ぼ」とほぼ同時に、目を開きました。
二音目の「ん」以降は、ハッキリ大きく聞こえました。
「あぁ、自分は今 意識を取り戻したのだ」 という自覚が 明確にありました。
同看護婦さんが 1メートルほど離れた場所から見下しているのが クッキリ目に入りました。
1音目の「ぼ」の発せられている約1秒弱の間、普段は全く鼾をかかない自分の鼻の奥が 微かに「ぐぅ~」と鳴っているのが解りました。

しばし、私は どの段階で手術が行われたのか 把握できませんでした。
ポリープがあると言われていた体内の部分にも、痺れや痛みや違和感といった今までとは違う感覚は まるでありませんでした。
さぞかしキョトンとしていたらしく、看護婦さんに、「もう終わったのー?ってお顔されてますね。 ぜーーんぶ終わりましたよー」 と 優しく微笑まれました。

通常、意識を失い そして目覚める時というのは、一寸うつらうつらするにしろ ゆっくりと眠りに滑り込むにしろ 急激に深い眠りに落ちるにしろ、或いは 殴られて気絶するにしろ、その時間が10数時間であろうと数秒であろうと、「あー、自分は今 意識を失っていたな」 という空白感・タイムラグが 体内・脳内にあるものです。
しかし、それが微塵も無かった。
加えて、「今 意識を失いつつあるな」 という自覚も まるで無かった。
目覚めの自覚は、2度目に起こされた 術後休憩用のベッドの時だけです。
あとは全て、視えるもの・聞こえるもの ともに、鮮明なフィルムを切って貼り付けた如きでした。
----よく映画で、同シーン内の時間経過の説明で、固定されたキャメラの前を 人が右端にいたと思ったら パッと瞬間 左端で違う動きをしていて またパッと・・・という映像がありますが、まさに あのような感じでした。
別の例えをすると----
目の調子が良好の時に日常生活の中でしている類いの あの無意識のまばたきの間に 時間を飛び越えていた-----といった所です。

麻酔3.jpg

術前の説明や術後の時計の確認から、私の1度目の眠り(手術の為の眠り)は 約20分、2度目(術後休みの為の眠り)は 約1時間半くらいだと計算できます。
又、私の名を呼ぶ声が頭の1音から聞こえていたからといって、それが それぞれ1度目の呼びかけだったという確証はありません。
帰りがけに 看護婦さんに確認すれば良かった と思いました。

そして----
だるさにフラフラしつつ会計を済ませ、迎えに来てくれていた付き添いの者に与太話をいつものペースでしながら、ただ 歩調は ややゆっくりに、掌をガードレールに乗せ乗せ、普段なら20分で歩ききる距離を 25分くらいかけて帰りました。

何故 タクシーを使わなかったか というと、私は、日頃体調のいい時でも ちょっと乗るだけで車酔いしてしまうからです。
術前の注意事項に 「当日 帰る時に、車・バイク・自転車の運転は禁止」 とあったのを思い出し、「なるほど、これだけだるさが残るなら当然だ」 と頷きました。
私は元々、自転車には乗れず、車・バイクは免許すら持っていないので およそ他人ごとではありましたが。

以上は、あくまで 私・ぼんぼち個人の体感覚です。
静脈麻酔を体験した他のかたはどうだったのか、とても知りたいと思っています。
又、全身麻酔には 吸入法 という方法もある と聞いています。
それは、静脈麻酔とどう体感覚が違うのかも 非常に興味があります。

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タグ:静脈麻酔
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 書斎  [俳句・川柳]



                     岬浦 蟻の旅路や いちぢく葉



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 角砂糖  [詩・詞]

ひとつ またひとつ 私は 呼吸(いき)を詰めて 積み上げる
四角の小ささを 指先に感じながら
白の眩しさに 少しだけとまどいながら
ひとつ またひとつ 積み上げる

昨夜 ガラスの食器棚の奥に 角砂糖の小箱を見つけたのだ
気まぐれな片付けのおりに 偶然 発見したのである
食器棚に角砂糖があったことなど もうほとんど忘れかけていたのだが

偶然発見したから積み上げているかというと 確かにそれはそうなのだけれど
しかし 決して 時間(ひま)つぶしぢゃあない
いつ崩れたってかまわないという気持ちで積み上げているんぢゃあない

それなら 塔とか城とか 何かしら形になるものを目指しているかというと
私の頭の中には 何の完成図も ない

けれど-----
ひとつ またひとつ 私は 呼吸(いき)を詰めて 積み上げる
四角の小ささを 指先に感じながら
白の眩しさに 少しだけとまどいながら
ひとつ またひとつ 積み上げる

防音ガラスの四角い窓を セスナがきらめきながら ゆっくりと横切っていった

角砂糖.jpg

タグ:角砂糖
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