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 鳩  [俳句・川柳]




                     幸せを 歩き測れど 仮駅舎



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 百害あって一利なしの努力  [独り言]

努力を重ねて苦手なものを克服することは 必要である。
絵描きを目指す画学生が、花や布の質感を描き出すのは何なく出来て ガラスのそれが不得手なら、日々、様々なガラス器を前に格闘したり、接客業務にあたろうという研修中の者が、商品知識と笑顔は満点で 正しい敬語が使えなかったら、毎晩、一人 深夜まで 声に出して自習をしたり、スープも麺も評判のラーメン店で、「チャーシューはポソポソだねぇ」と多くの客が残したら、より深いスープや麺の探求はさて置いておいて しっとり甘味のあるチャーシューが作れるようになるまで その一点に心血を注ぐ・・・というように。
こういった努力と努力の末に得た結果には、多大な利があり みぢんも無意味さは無い。

しかし世の中には、まるで以って その人にとって何の役にも立たないと百も二百も解り切っている「苦手なもの克服」を強いる人間がいる。
前々回記事「私は英語ができません」で綴った私自身の体験が 典型的な例である。
加えて私は その体験から、「一利」が無いどころか 果たして残るのは「百害」だけであるとも実感している。
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人間には 得手不得手がある。 
努力という言葉を知る以前の 物心ついた頃から既にある。
この得手不得手には、大差なくおしなべて言うと-----というくらいの人と、極端にひらきのある人とがある。
そして、前者の人は、不得手なものも努力にほぼ比例して伸び、後者は、得意なものが一の努力で百 伸び、不得手なものは 百 血を流しても 一も上達しないのが常である。
結果、前者の多くは 幅広く様々なことができることを要求される仕事に就き、後者は、専門職と言われるもので生計をたててゆくことになる場合が多い。

「苦手なもの克服」が百害あって一利なしなのは、この 後者のタイプの人間に 最も苦手なものの努力を強いるケースである。
例えば------
国語の成績が学年トップで体育が常にビリの者が 将来 スポーツ選手やスポーツジムのインストラクターになる可能性など まず ない。
よほどの身の程知らずでもない限り、当人もそんな夢は抱いていない。
「ある程度 身体を動かさないと 不健康だから」という理由で 多少の運動をすすめるのはもっともだが、「さか上がりが出来るまで 塾を休んで 放課後 さか上りの練習だけ」とか「百人中百位のマラソンが五十位になるまでは いくら国語が出来ても人間として値打ちが無い」といった教育には、一体 何の意味があるのか 顔が真横になるほど首を傾げたくなる。

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こうして強いられた分野のものは、大抵、強いられる以前よりも 輪をかけて嫌いで苦手になるものである。
が、嫌い・苦手度合いが強くなるだけなら まだいい。 単なる「一利なし」である。
私が「百害」だと思わずにはいられない理由は 以下にある。

人間に与えられた時間は 限られている。
もしも 毎日 苦手なさか上りの練習に五時間費やしたとしたら、他のことに費やせる時間が五時間少なくなってしまう のである。
しかも、前述のように、このようなタイプの者は 苦手なものは百の努力で一 伸びるかどうか といった牛歩 否 蝸牛歩であり、元々出来ることは、一の努力で百、百の努力なら かなりの実力を身につけることが出来る。
毎日 五時間を、国語の学びに心血注いだとしたら・・・・・!?

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「学年で一位なんだから これ以上努力する必要はない」という教えを受け入れていたりしたら、その人が将来的に専門職に就ける可能性は低下してしまう。
何故なら、極めて単純な比喩で以って構造を例えると------
様々な分野が平均してできることを要求される仕事が 五つのフルイに三回づつかけられてプロに成り得るとしたら、専門職と呼ばれる世界に生きる者は 一つのフルイに十五回かけられて 成るからである。
学年一だから と 苦手なものなんぞに時間をさいていたら、他校・他学年の 得意分野に死に物狂いで圧倒的な時間とエネルギーを注ぐ者達からみるみる引き離され、結果、十五度目のフルイまでは通過できなくなる可能性が高くなってしまう。
苦手なものなんぞ 幼稚園生並みに出来なくとも 何ら問題はないのである。

また、苦手克服を強いる人は よく、「必ずしも一番得意な科目の専門家になれるとは限らないのだから ツブシが効くようにしておきなさい。 その為に 苦手なものも出来るようにしなさい」という理屈を言ったりする。
しかし、ツブシというのは、大抵、二番目 あるいは三番目に得意なものに流れるのがごく自然で無理がないのであって、最も苦手で人並み外れて出来ないものをツブシ用に など、不合理で無能の極である。

「百害あって一利なしの努力」を強いる人間・・・・・・
彼・彼女らは、乾布摩擦礼讃のような自虐的精神論者か、ケースバイケースという語を辞書に持たない 十羽ひとからげの単細胞思考の持ち主か、教師なら、自分のボーナスしか頭にない 自己愛の塊センセイか・・・・・・
いずれにせよ、私には そういった人間の精神構造など 知る由もないし 理解しようとも思わない。
理解しようとする時間を費やすだけ 私の貴重な人生に「百害あって一利なし」だからだ。

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 カレー  [俳句・川柳]




                   スプーンに右目をかくし もう五分



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 私は英語ができません  [独り言]

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英語ができない。
今の日本に於いて、英語力の無さにかけて 私の右に出ることのできるのは 猫くらいのものだと断言できるほど できない。

具体的に どのくらいのレベルかというと------
パソコンは全て ひらがな入力でやっている。
全てである。
ひながな・カタカナ・漢字は言うに及ばず、例えば、「apple」なら、えー→変換 ぴー→変換 ぴー→変換・・・・・、「!」は、びっくり→変換、「~」は、にょろ、といった具合である。
要するに、しゃべれないとか 文法が解らないとか 単語を知らない といったスタンスではなく、アルファベットというもの自体が 私の大脳には佇立することなく するりとすり抜け去ってしまうのである。
つまり、キーボード上のどの位置にどのアルファベットが書かれているのか まるきし覚えられないのだ。

だからといって、何も不自由はしていない。
何一つとして。
ブログの記事で アルファベット表記が必要な場合は、資料を覗きながら えー ぴー ぴー とやれば済む訳だし、公私共に、国外に出向くことも 国内で 読み書き・スピーキングを求められることも ない。
今までの人生で 唯一、「できなくて ごめんなさい」と思ったのは、人気(ひとけ)の少ない 深夜の新宿東口裏通りで アイルランド人に道を尋ねられた 唯 その時だけである。

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こんな私であるが、最初から大した努力もせずに「苦手だ苦手だ」と吹聴している訳では 決して ない。
日日(にちにち)を 英語の学びに大量の血を流すことに費やした時期があり、結果として 現在(いま)に至っているのだ。
物事には理由というものがあるのである。

私は、中学入学時に既に、-----それが自分が進みたかった道かどうかは別として-----高校を出たら 親の跡を継いで美術の仕事に就く将来が決定づけられていたのだが、中高時代、教師に 毎度 こう説教されていた。
「あなたは美術の成績はいいので、授業と課題以外は 美術の勉強を一切やってはいけません。 英語が特にダメだから、毎日、英語を重点的に何時間も自習しなさい」。
・・・・私の将来に英語力は必要ない筈なのに・・・・
内心 疑問を抱きながらも、教師の言いつけを 日々 忠実に守り続けた。
が、私の成績は、美術も英語も 少しも変わらなかった。

と、高校二年の、ある 定期試験の答案用紙が返された時------
私の名の横の赤い38点の脇に、やはり同じ赤エンピツの 火花のような勢いの文字が 目に飛び込んだ。
「あなたは カタワです」

私はその瞬間、英語の努力をするのを一切やめようと 我が内に誓った。
同時に、仕事以外に於いても 英語がまるでできなくとも何不自由のない人生もあるのだ ということを この身で以って証明してやろうと 拳をかたくした。

それから三十年余。
私は 己れの誓いを守り 証明し続けている。
そして この誓いと証明を 棺桶に入るまで続行させることは、言うまでもない。

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○一つ俳句を挟んで1月28日には「百害あって一利なしの努力」というタイトルの記事を公開しやす○
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 一方通行  [短歌]



             北東を指し続けゐる左手の皮手袋の 夜に浮かぶのみ



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 月  [詩・詞]

   月は
   手が届かないから いい
   爪先立って 脇腹が痛くなるほど手を伸ばし
   それでも およそ届かないから いい

   およそ届かないと解っていても 中指の先がかすめるかのポーズをとってみるのが いい
   そして 中指の爪の先に 仄かな白い反射をみるのが いい

   単なる科学的反射と解っていながら 「私のために雫を分けてくれた」 と
   胸いっぱいに呼吸(いき)をするのが いい

   指を折り曲げ 「私の雫」を頬に押しあてながら
   「ありがとう」 と 微笑み仰ぐのが いい

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 水仙  [短歌]



            往来に 背向けうつむく白き頬 誰れも愛さず彼れも愛さず



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 エッセイといふもの  [独り言]

短歌 俳句 自由律詩 小説 エッセイ 感想文 など 諸々のジャンルの記事を書いてゆくなか、「今年は特に これにエネルギーを注いでみよう!」というのを、自分なりに 年頭に決めています。
昨年は、「あっしが○○だったころ」と冠した短編シリーズ小説でした。

今年は------
エッセイを より探求してみようと思っています。
何を書いても拙い私ではありますが、エッセイというものの世界に もう一、二歩、深く踏み入ってみようと思っています。
これ迄、様々な体験を通して 様々なものに材を取り、それに相応しいと思われる文体・言葉でエッセイを模索して来、「エッセイというものの世界は、自分が書き手となってみる以前に漠然と外観を眺めていたより、遥かに 迷い愉しみ甲斐のある迷宮だ!」と 気づかされたからです。

エッセイ2.jpg私は、エッセイというジャンルは 文学の一ジャンルであると認識しています。
身辺雑記や体験記のように 事実を事実として述べることを最重要課題としたものではなく、むしろ、それ以外の プラスアルファの部分に凝らす意匠に心血を注いだものだ-----と。
例えれば、雑記・体験記が、ボウルにデン!と入った泡立て生クリームだとしたら、エッセイは、少量ではあるけれど 絞り出し口でデコレーションされた生クリームである と考えています。
生クリームが生クリームである「何が」という」事実は変えることなく、創り手の 意思・感情・感性で以って 受け手に「どう」伝えたいかのデコレーションをほどこして 小さな文学というケーキに仕立てるものだと考えています。

デコレーションの方法は、文体や言葉の選びかた ズームのさせかた 脚色など 幾多あります。
中、脚色は あくまで脚色ですから、新鮮味を出すために 二年前の体験を一週間前としたり、透明ビニールシートの屋根から落ちる猫のシッコを そうだと知らずに眺めながら飲んでいたのが 本当は赤ワインだったのを シッコに似ているほうの白ワインにしたり、という範囲です。
根幹になる話そのものが虚構では、読み手には見抜かれなくとも それではエッセイではなく「創作小話」になってしまいます。

エッセイ1.jpg又、それなら 私小説とはどう違うのか、というと------
訴えたい「テーマ」があるか否か だと判断しています。
無論、エッセイ その他にも、「ここでは何を言いたいか」というのはある訳ですが、小説の文が 作者が強烈に訴えたい思想なり持論なり信念なりを読者に伝えるために 綿密に組み立てられた装置であるのに対して、エッセイに於いては、その一切は ふわりと曖昧でいいと思っています。
正確には、「でいい」と云うより、その「ふわり」こそが エッセイならではの持ち味なのだと思っています。

今、私が 殊に面白味を覚えていて、今年 数多く公開できたら本望なのは、「散文詩に近いエッセイ」です。
散文詩に極めて近い、そぎ落としにそぎ落とし どの語を選択するかに心を砕いた末に完成する 何があったかという内容そのものよりも 遥かに ニュアンス マチエールを重視したエッセイです。
これも、散文詩との区別はどこでつけるか というと、「これがこして こうなった・こう感じた」というのを ふんわりとだけれど具象的に伝えるのがエッセイで、言葉の向う側に世界の広がる 読者の解釈にゆだねる部分の大きいものが詩だと 自認しています。

しかし、それらに 明確な境界線はありませんし、あくまで、私が私のエッセイを書くにあたっての持論に過ぎない訳ですが、以上のような考えを根底に、未熟なりに ノォトに向かおうと意気込む年初めです。

エッセイ3.jpg

タグ:エッセイ
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 芯  [短歌]



           意志かため拳握らばまたしても 折れて飛び散る「禁・・・・・」



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 一月四日  [短歌]


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             赤消へて 再び動く靴靴に 急ぐ由なき我れも合はせり


      
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