スペースXのロケット試験失敗 残骸飛散、航空機に影響
【ヒューストン=川原聡史】起業家イーロン・マスク氏が率いる米スペースXが6日午後(日本時間7日午前)に、新型ロケット「スターシップ」の8回目の打ち上げ試験に臨んだ。飛行中に問題が起きて宇宙船の残骸が飛散した。フロリダ州の4空港で一時、航空機の離陸を止める影響が出た。1月中旬にも同様のトラブルが生じており、打ち上げの安全性が問われる。
スターシップは米中部時間6日午後5時30分(日本時間午前8時30分)に打ち上げられた。大型推進装置の「スーパーヘビー」に、宇宙船を搭載する。全長は約120メートルで、米国の有人宇宙探査「アポロ計画」で使われた過去最大のロケット「サターン5」(約110メートル)を上回る。
宇宙船を切り離したスーパーヘビーは、テキサス州の発射地点に帰還し、回収に成功した。一方で、宇宙船には不具合が生じ、正常に飛行できなくなり空中分解した。X(旧ツイッター)では、宇宙船が残骸になって飛び散る様子が相次ぎ投稿された。
米連邦航空局(FAA)は、マイアミ国際空港などフロリダ州内の4つの空港に対して、離着陸を停止するよう求めた。残骸の落下区域周辺を航空機が飛ばないよう、一時的に航路を変更させる対応もとられた。
前回の7回目の試験でも、宇宙船の残骸飛散で航空機の運航などに影響を与えた。スペースXはFAAから課された原因調査と安全の確保をした上で、今回の飛行に臨んでいた。
スターシップは米主導の有人月面探査「アルテミス計画」で、宇宙空間から月面へ宇宙飛行士を届ける役割を担う。現行計画では宇宙飛行士の有人着陸を27年半ばに予定する。
将来は火星探査への活用も狙う。マスク氏は創業時から、人類の火星移住を目指している。トランプ米政権も米国人の火星着陸を目標に置く。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が手掛ける大型ロケット「H2A」や新型ロケット「H3」、イーロン・マスク氏が率いるスペースXなど、世界中で官民が宇宙開発競争を繰り広げています。ロケット開発や実験、衛星など最新ニュースをまとめました。