ウクライナのザルジニー氏、米国が世界秩序を「破壊」していると批判
Ellen Milligan-
ザルジニー氏、NATOが「存在しなくなる可能性がある」と警告
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ゼレンスキー大統領のトランプ政権との関係改善努力を弱める恐れも
ウクライナのザルジニー前軍総司令官は、米国が世界の確立された秩序を「破壊」していると警告し、トランプ米大統領の対ロ姿勢を痛烈に批判した。
ザルジニー氏は、昨年ゼレンスキー大統領に更迭された人気のある将軍で、将来の選挙ではゼレンスキー氏の対抗馬になり得るとみなされている。現在はウクライナの駐英大使を務めている。
これまで控えめな姿勢を貫いてきたザルジニー氏は6日、米政府が「西側の結束」を危うくしていると批判し、北大西洋条約機構(NATO)が「存在しなくなる可能性がある」と警告した。
英王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)がロンドンで主催した安全保障および防衛会議で、同氏は「米政府がロシアの侵略行為を認めないことは、ウクライナだけでなく欧州にとっても新たな挑戦であることは明らかだ」と述べた。
「世界秩序を破壊しようとしているのは、ロシアや悪の枢軸だけではない。米国が実際にそれを完全に破壊している」と続けた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、ホワイトハウスを訪問した際に、トランプ大統領およびバンス副大統領と激しい口論になったが、その後はトランプ政権との関係改善に努めており、今回のザルジニー氏の発言はその取り組みを弱める可能性がある。
トランプ大統領は今週、ウクライナに対する全ての軍事支援の一時停止を命じた。トランプ政権は、ウクライナ憲法が戒厳令下での実施を禁じている大統領選挙の実施を求めている。
「鉄の将軍」の異名をとるザルジニー氏は、解任の一因となったゼレンスキー政権との緊張関係にもかかわらず、依然としてウクライナで人気の高い政治家だ。 レーティング・グループが2月に実施した世論調査では、支持率でゼレンスキー氏を唯一上回る人物だった。
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先月キエフで行われたイベントでザルジニー氏は、ゼレンスキー氏の対立候補として選挙に出馬することを明確には否定しなかった。
原題:Ukraine’s Zaluzhnyi Says US Is ‘Destroying’ the World Order(抜粋)