エレベーター死亡事故で保守管理会社の支店を捜索 兵庫県警
神戸市の商業ビルでエレベーターが上り下りする空間の底の部分に男性が倒れているのが見つかり、その後、死亡した事故で、警察が業務上過失致死の疑いでエレベーターの保守管理を行う会社の神戸市にある支店を捜索し、点検のマニュアルなどを押収していたことが捜査関係者への取材で分かりました。
先月27日、神戸市中央区にある地下1階、地上8階建ての商業ビルで、エレベーターが上り下りする空間の底の部分に兵庫県芦屋市に住む31歳の医師の男性が倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認されました。
捜査関係者によりますと、男性は当時、ビルの4階のカラオケ店を訪れていましたが、この階ではエレベーターの扉が人が乗る「かご」がない状態で開いたままになっているのが目撃されていました。
また、男性はあおむけの状態で倒れ、背中を強く打っていたということで、警察は4階から転落したとみています。
この事故で、警察が今月1日、業務上過失致死の疑いでエレベーターの保守管理を行う「三菱電機ビルソリューションズ」の神戸市にある支店を捜索していたことが分かりました。
捜査関係者によりますと、点検のマニュアルや、部品の交換記録などの資料を押収したということです。
会社によりますと、エレベーターは毎年、複数回、点検が行われていて、去年12月の定期点検では異常は確認されなかったということです。
警察は押収した資料を分析するなどして事故の原因を詳しく調べています。
「三菱電機ビルソリューションズ」は取材に対し、「捜査や調査に全面的に協力し、事故の経緯および原因究明に努めてまいります」とコメントしています。