去年9月、福岡市西区の老人ホームで94歳女性に平手打ちや拳で殴る暴行、89歳女性に髪をつかんで頭部を引き上げる暴行を加えたとして54歳の介護士の女が逮捕されました。この老人ホームでは他の入所者の体にも不自然なあざが確認されていて警察が余罪についても捜査しています。

暴行の疑いで逮捕されたのは、福岡市早良区内野に住む介護士・口石尚子容疑者(54)です。

口石容疑者は福岡市西区にある老人ホーム「杜の樹」で

(1)去年9月11日午前7時ごろ入所者の女性(当時94)にほほを平手打ちする暴行を加えた疑い

(2)同月15日午前6時ごろ同じ入所者の女性(当時94)に膝下部分を平手打ちする暴行を加えた疑い

(3)同月18日午前5時半ごろ同じ入所者の女性(当時94)に上半身を拳で殴る暴行を加えた疑い(4)同月22日午前6時半ごろ別の入所者の女性(当時89)に髪をつかんで頭部を引き上げる暴行を加えた疑い


が持たれています。

老人ホームの関係者が被害に遭った女性2人を含む複数の入所者の体にあざがあることに気づいて事件が発覚。

勤務記録や施設内に設置された防犯カメラの映像を調べるなどの捜査の結果、口石容疑者の関与が浮上したということです。

警察によりますと、口石容疑者は人材派遣会社から老人ホームに派遣されていた介護士で事件が起きた日は、前日の夜から早朝にかけて1人で勤務していました。

事件後の去年10月からは別の施設に派遣されているということです。

取り調べに対し、口石容疑者は「殴ったりしたことは身に覚えがありません」などと話し、容疑を否認しています。

警察は、事件当時に不自然なあざが確認された他の入所者にも口石容疑者が暴行を加えた可能性が高いとみて余罪についても捜査しています。