作:まロい
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『さやま、あれなに?』
んー、あれはジャガ丸くんっていうコロッケみたいなのらしいよ。
『さやま、あれは?』
あれはガネーシャファミリアの眷属たちがオラリオの民衆に炊き出しをしてるとこだね。
『………さやま、あれ、なに?』
あー、あれは変な神様が変なことをしてるだけだから気にしないでいいよ。
うちの兄貴や大城の爺様よりはまともだと思うし。
『そうかも』
納得されたよ。他Gの生き物からもおかしな
頭に草の獣を乗せて、とぼとぼとオラリオを一人で巡回する。
何やら周囲から視線を感じるが、まぁ草で構成された不思議生物を頭に張り付けて歩いてるのが珍しいのだろう。
たかが小型犬サイズの草の獣を頭に乗せて歩いてるだけで注目されるとは、UCATでは普通だったのにオラリオの民衆まとも過ぎないか?
「しっかし、OJTもなしに新人を放り出すようなことをするから輝夜さんからポンコツなどと呼ばれるのでは?」
一緒に巡回に出ていたはずのアストレアファミリアの先輩にあたるエルフのリュー・リオンさんは、気付いたら消えていた。
全身から話しかけるなって雰囲気を出してたので、面倒なので無視して歩いていたら……これだよ。
「ふふん!イノリにはアストレアファミリアの仕事を覚えてもらうわね!!超絶美少女の私は一緒に行けないけど、私ほどじゃない美少女のリオンが一緒よ!でも手を出しちゃダメよ!!」と朝っぱらから異様にテンションの高いアストレアファミリアの団長さんであるアリーゼさんに見送られ、アストレアファミリアのホームから一緒に出て……しばらくは一緒に歩いていたと思うんだけどなぁ。
ちなみに、アリーゼさんの横で見送ってくれた輝夜さんからは「そのエルフはポンコツだから気を付けろよ」とありがたいのかそうじゃないのかわからないアドバイスをくれた。
アストレアファミリア所属初日にして、初めての巡回で一人放置されるとは新人イジメかな?社会の風は厳しいね。
『さやま、あっち』
はいはいー、あっちですねー。
草の獣さんの誘導するままにオラリオを歩いていく。
ちょっと中心部から離れていってるけど、草の獣さんは何処に行きたいんだろうか?
まぁ、いいや。
彼?が頭の上にいるおかげでどんだけ歩いていても疲労はないし、何かあっても対応できるだけの体力は残るでしょう。
そんな感じで、草の獣さんが誘導するままに歩いていく中で昨夜のことをふと思い出した。
まぁ、昨夜やった俺の魔法お披露目会のことなんですけどね。
あーでもないこーでもないと魔力をがんばって感じ取り、長い詠唱を噛まずにやりきり第2魔法を発動させたら出て来ちゃった草の獣さんに周囲は阿鼻叫喚。
すわっ!モンスターか!?って武器を抜こうとしてた人達に落ち着けと声をかけようとしたら問答無用と金髪幼女が斬りかかって来たので山猿直伝の抑え込みをしたら
ガネーシャファミリアの一部は草の獣さんが言葉を話したことに特に驚愕してたけど……そういや原作に似たようなのいたな、もう認知してたのか?と軽く現実逃避。
とりあえず、草の獣さんを抱えて「怖くないですよー無害ですよーむしろ怪我とか病気を治してくれたり疲れを取ってくれる良い人?ですよー」と周囲を落ち着かせるが、フィンさんから神々まで質問が機関銃のごとく飛んできた。
色々と話すのが面倒だから兄貴リスペクトで煙に巻いてたけど、ここらが限界かと遠い目で諦めた。
そんで、一言で言うと……だいだい
何でも、俺が小出しにしてた「世界を滅ぼした」とか「世界と相対した」とかがそりゃ神も人も関係なく皆々様の関心を引きまくりのたうちまわったらしい。
そんな状況なのにとどめと言わんばかりに一見するとモンスターにしか見えない言葉を話す生物が現れたもんだからさぁ大変と。
仕方がないので草の獣と戯れ出したアミッドちゃんをほっこりした気分で眺めると、ちょっと真面目な空気を作って
話してない事も多々ある、まぁ全部話そうとすればアホほど時間もかかるのでさっくりと。
実の兄が、義理の
他の面々も軒並み濃ゆいのしかいないので、薄味にしてから抽出して情報を放流。
各Gの簡単な説明に、概念戦争とは何だったのか、その結果の全竜交渉について説明したのだが……何故かは知らないがアストレアファミリアの面々は話が進むにつれて吐きそうな顔で下を向いていくのが印象的だった。
あとは、10th-Gの説明をしている最中にドヤ顔してた
そんなこんなで説明が終わったら、想像以上の情報量だったらしく神も人もぐったり。
「第3魔法もやります?」って一応聞いたけど「いまもうこれ以上に情報を出すな」と言われてしまった。
フリかな?とか思ったけど雰囲気がマジだった。
兄貴と違ってきちんと空気くらいは読んで行動出来るのでちゃんと仕方なく自粛したよ?兄貴は読んだ上で無視するけど。
その後、草の獣さんが『みんなおつかれ?はたらく??』って言ってくれたので、一番疲れてそうなフィンさんに抱き着いてもらったら秒でフィンさんが寝落ちした。
周囲がざわついたけど「疲労とかが草の獣さんの食料になるんで、これ疲労抜きのマッサージみたいなもんですわ」と説明して、草の獣さんにはしばらくフィンさんの疲労を食べてもらう。
「美少年がぬいぐるみ抱えて眠っとるみたいやな」
眼福、眼福やわぁと鼻血出してほざく道化神もいたが無視して、他の人たちと俺の今後について話し合いを進めていく。
そんなこんなで30分ほどであらかた話が出来てアストレアファミリアのホームに移動することになったので、草の獣さんを回収して魔法お披露目会は解散となった。
『ばいばい』
と、みんなに手?を振る草の獣さんは可愛かった。
「ちょっと待って欲しいアストレア。貴女の眷属が
「あら?言ってなかったかしら??」
「聞いていないとも。眷属達は男である私が眷属入りすることを反対しなかったのかね?」
「した子もいるけど、団長も副団長も賛成したから問題はないわよ?」
「反対した眷属がいるなら問題あるではないか……」
あ、ちょっ何で俺を捕まえるんですか輝夜さん!?
逃げそうだった?いやだって女子寮に男が1人いるようなもんでしょう?そりゃ逃げますよ。
俺はひなた荘に生息する浪人眼鏡でも朴念仁ワンサマーでもないんだから女性ばっかの空間は無理ですわ。
ラブコメ世界の出身じゃないんだぞ!?兄貴みたいに喰われとぉないんだよ!!
いやですー年上の女性ばっかりの空間に行くのはいーやーでーすー。
嫌な、事件だったね。
結局、輝夜さんにアストレアファミリアのホームに引き摺り込まれ年上の女性達に囲まれてもみくちゃにされて……。
レベルは俺のが上らしいので、
ようやく解放されて俺に与えられた部屋のベッドに倒れ込むように横になってみれば、精神的に疲れ切ったのか気付いたら爆睡してたし。
ほんと、マジであそこに住まなきゃいけないのかな。
『さやま、ここ』
んぁ?昨夜の回想をしながら歩いてたら草の獣さんに呼び止められた。
「…………教会かこれ?」
見た目は少しボロいけど、教会っぽいなこれ。
神が下界にいるのに教会があるのはなんでだろ?
神が降りて来る前からあるなら、1000年くらい前に建てられたってことになるけど。
この世界って、神が降りて来る前から神って概念はあったのかな?
『さやま、なかいこう』
そう言うってことは、中に誰かいるのかな?
まぁいいや、はーいこんにちはーお邪魔しますよー。