オラリオで過ごして四年半が経つ。
沢山の出会いがあった...
悪友になったセタンタ、ファミリアのシャクティ姉妹、襲いかかってきたあのくそ猪。
学区で僕が光を応用し擬似的に作り出した蜃気楼を見抜いたハーフエルフのレフィーヤ
彼女は必ず大成できる確信がある、もう少し自分に自信を持てないものか...
派閥闘争でアイズが放った風が僕に纏った時は驚いたものだ。まさか精霊が子をなせるとは思ってもいなかった
あの時は本当に驚いた
目を閉じ...思い出に浸る。
時間がない、もう家(王国)に帰る時が来た
嫌な予感がする。今帰らなければならない。
「ジュスト、どうかしたの?」
肩に手を置かれながらスカーレットから聞かれる。
どうやら表情に出ていたらしい
転々団体のカードを荷物に向け、収納する。
(何年使っても改めて思う、ほんとに便利なカードだ、一体何年先取った......)
「いや、なんだか悪い予感がしてね、スカーレットはどう?何か感じるかい?」
両肩を揉まれる。愛おしい者からの気遣いが嬉しいね
「そうね、確かに.,.少しゾワゾワするかもしれないわね」
スカーレットもか......これは一体なんなんだろうね、世界そのものから《運命》を告げられているかのよう......
《赤き雌獅子》スカーレット
《黄金の天秤》ジュスト
オラリオを去る。
2ヶ月掛けて、僕らは大陸を渡った。
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港から火が立ち上る。
着陸早々に嫌な匂いを嗅いだ、空気中に漂う慌ただしい微精霊。
闇の気配。
抜剣を既に済ましてあるスカーレット。
民衆が押し寄せる。その目には自ら考える理性は見えない
「..........どこの誰だ」
精神に作用するものだ、これは見覚えがある。魅了によく似ている
襲いかかる民衆を気絶させ、港から離脱する
???日後
近衛兵の集団に合流した
「殿下、よくぞ、お帰りに」
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やった!私ーーーーーーの世界に転生したんだ!
伯爵家てこんな生活しかできないの!?元の方が良かったかも......でも大丈夫!私には王子様が待ってるもんねー!
えっと、確かこのルートの選択肢はこれだったはず
やった!オルサ様(第2王子)とお友達になれた!
この調子で好感度あげちゃうぞーー
あ、あれ?どうしてデュオ様(第5王子)に避けられるんだろ?ちゃんとルート通りに
....でもちゃんと好感度ゲージ上がってるし大丈夫だよね?
キターーー!!闇の王子様ルークくん!
なかなか見つからなくてびっくりしたよ?
人形屋の女にこき使われて可哀想に、もう大丈夫!私が助けてあげる!みんなで幸せになろ!
えへへ、幻のジュスト殿下のルートまで後少し!
なんで!?なんで死んじゃうの!?そんなのルートになかったよ!ねぇ神様!やだやだやだやだ!みんなで幸せになるはずだったのに!
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「..........」
「杖、剣、王冠、継承の儀に必要な物は全て揃いました。」
従者からそれらを受け取る
玉座の間を離れる従者、スカーレットと私しかいない
玉座のハチを開け、地下に進む、剣を泉に浸しながら考える
「僕はどこで間違えたのかな」
「間違いなど、どこにもありませんでした。こんな結末誰が予測できたのでしょうか」
「大陸で最も安定した国と呼ばれ、たった五年でここまで.....なるなんて誰も」
無言で儀式を進める。
玉座が現れる、けれど、それは人が座るにはあまりにも大きかった
誰も座っていない玉座の前で膝を突き、宣言する
「正義と法を遵守し、民の導きになる事を誓います。光の大精霊マズダー、どうか我らに力を与え給え。」
ーーーーーー願いを.......
「私の願いは......」
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「ここがアイツの故郷か」
「なぁ、嬢ちゃん、その手のやつ、いらねぇなら俺にくれよ、友達なんだ」
「おん?なんだ?殺る気か?へぇ、まぁいい、ジュストとスカーレットのコンビを殺した実力、見せてもらおうか」
真紅の槍の使い手と七星神器を集めた者の闘いが幕を開ける