石破首相 高額療養費制度のあり方 当事者などの意見聴き検討

国会は、6日も参議院予算委員会で新年度予算案の審議が行われ、高額療養費制度の負担上限額の引き上げについて、与党の公明党が、国民の理解が十分に得られていないと指摘したのに対し、石破総理大臣は、来年8月以降の制度のあり方を当事者などの意見を聴いて改めて検討すると説明し、理解を求めました。

参議院予算委員会では、5日に続き、6日も石破総理大臣とすべての閣僚に出席を求めて基本的質疑が行われ、午前中は、公明党と日本維新の会が質問に立ちました。

高額療養費制度の負担上限額引き上げについて

公明党の谷合参議院会長は、高額療養費制度の負担上限額の引き上げについて、「今の政府の方針は分かりにくいのではないか。国民の理解が十分得られていないと思う。命に関わることなので、改めて多様な国民の声を聴き判断してほしい」と求めました。

これに対し、石破総理大臣は「丁寧な説明が十分ではないという反省はある。新年度の改定は予定どおり実施するが、再来年度以降の方針は、改めて検討する。患者団体と保険料を払っている人たちの両方から意見を聴いたうえで、増大する高額療養費をどのように分かち合うか、答えを出していかなければならない」と述べました。

社会保険料の負担軽減策検討の協議体について

日本維新の会の猪瀬参議院幹事長は、自民・公明両党と合意した、社会保険料の負担軽減策を検討するための協議体について、「日本維新の会は、医療費を4兆円削減し、現役世代の負担を減らすことを協議しようと提案している。『骨太の方針』に反映させるために、来週からでも協議を始め、5月半ばまでに10回位やり、結論を得てほしい」と求めました。

これに対し、石破総理大臣は「3党合意では、ことしの『骨太の方針』に記載することになっている。時間は限られているので、開催頻度を上げることは適切に判断されると思う。政府としても情報提供など、できる手伝いは最大限させてもらう」と述べました。

トランプ大統領の新たな関税措置について

また、石破総理大臣は、アメリカのトランプ大統領が打ち出している自動車などへの新たな関税措置が日本に適用された場合の影響や対応を問われ、「高い関税が課せられると、アメリカに対する投資もなかなか困難になる。いかに、私どもが投資を行ってきたか、それがアメリカの雇用創出や経済の拡大に資するものであるかをロジカルに情熱を込めて語ることを政府全体としてやっていく」と述べました。

政府の年金制度改革の関連法案について

さらに、石破総理大臣は、政府が今の国会への提出を目指している年金制度改革の関連法案をめぐり、「就職氷河期以降の若い人たちに幅広く恩恵が及ぶよう、当面の年金額を抑制する期間を短縮する仕組みを検討している。ただ、幅広く国民に仕組みを理解してもらわないと、政争の具になってしまう。分かりやすい丁寧な説明に全力をあげる」と述べました。

自民と立民 首相の出席求め10日に集中審議で合意

新年度予算案の審議日程をめぐり、自民党の石井参議院国会対策委員長と立憲民主党の斎藤参議院国会対策委員長が6日午前、会談しました。

この中では、来週10日に石破総理大臣に出席を求めて予算委員会で集中審議を行うとともに、13日には有識者から意見を聴く公聴会を開催することで合意しました。

また、斎藤氏は、高額療養費制度の見直しをめぐり、石破総理大臣が5日、がん患者らとの面会や患者団体によるアンケート調査結果の受け取りに応じる考えを示したことから、早期に実施するよう求めました。

さらに、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、先に衆議院予算委員会が行った旧安倍派の会計責任者の参考人聴取の内容と関係議員の発言に食い違いがあるとして、旧安倍派幹部を念頭に参考人招致も要求しました。

一方、両氏は7日、参議院政治倫理審査会を開いて旧安倍派の2人の審査を行うことを確認しました。

これにより、体調不良の1人を除いて、出席を申し出た27人の議員全員の審査にめどが立つことになります。

立民 重徳政調会長「切実な思いに応えたい」

立憲民主党の重徳政務調査会長は、記者会見で「予算案の中には、修正されずに極めて不十分な内容もたくさんあり、特に『高額療養費制度』の負担上限額の引き上げ凍結は、参議院の予算委員会などでこれからも粘り強く求めていく。なんとかして患者団体の切実な思いに応えていきたい」と述べました。

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