第16話 神無月リナの独白

 夏休みも残り一週間


 その日は朝から晩まで三人で過ごし。

 時間があれば交わり続ける、周りから見ればふしだらで爛れたきった日常。


 私から見れば、当たり前すぎて代わり映えしない世界。


 ただココは少しだけ居心地が良いだけ。

 それは、きっと咲夜がいて姫華が居るから。

 最近はそこにケン君が加わったけど。


 こうなったのは姫華からの『一生のお願い』が事の発端。


 引き受けたのは、いつもやっている事と、たいして変わらないと思っていたから。

 うちの一族の伝統的なやり方と同じで。

 クライアントの欲求を満たす為のアバターとして、オーダーに応える。それだけの事だと……。

 今回はクライアントが姫華。オーダーが『ケン君のトラウマを克服させ自信を付けさせる』ってだけの事で、別に難しい依頼ではなかった。


 現にもうオーダーは完了済だ。


 でも何故か私はここに居る。 

 

 本来の目的だったケン君のトラウマを克服するための時間。その意味合いが大きく様変わりしているのにも関わらずだ。


 それを示すように教える側だったはずの咲夜が声を上げる。


「だめぇ、だめ、そこ、だめなのぉぉぉおお」


 夏休みが始まった時には予想もしなかった咲夜の痴態。

 だらしなくアヘ顔を晒し、ピクピクと小刻みに痙攣を繰り返す。あれは完全に飛んでいる。


 隣では白目で失神し、無様に肢体をさらす姫華。


 そして私はというと、自分の番を待ちわびて涎を垂らすありさま。


 夏休みも終わりに近づいた頃、ケン君は、私達三人の体を完全に堕し、ただの雌にしていた。


 何故こうなったのか。


 勿論エロマンガであるような特別ナニがデカいとか言うチート的身体能力があるわけじゃない。

 というか、そもそも男達の中にはナニがデカければ女は気持ち良いなんて勘違いしているおバカもいるが。ナニが幾らデカくても、下手な奴とじゃ気持ち良くなんてなれやしないし、ともすれば痛いだけだ。

 しかもそうやつに限って、激しくすればどんな女も喜ぶと思ってたりするのもたちが悪い。


 そんな勘違いで独り善がりな、自己中セックスをするくらいならオナホで我慢して欲しいと心底思う。

 本当受け入れる身にもなって欲しい……。


 と何故私がそこまで言うのかと言えば、ケン君は見事真逆に育ってくれたからだ。

 喜ばしい限りである。


 私と咲夜が鍛えた賜物と言えば誇らしいが、それだけじゃない、一言でいうなら、あれはセックスの天才だった。

 今までは才能が開花していないだけで、それこそ当初全てにおいてフツーだったはずのケン君は、私達を糧に信じられないほどの変貌を遂げた。


 私と咲夜から吸収したテクニックを応用し、姫華の献身的な奉仕プレイによって昇華された事で、女の体というものを完璧と言って良いほどに熟知してしまった。


 まさに一を知って十を知る。


 相手の息遣いや、細かな反応から、的確に気持ち良い箇所を探り当てる。その上でどうして欲しいかを言わなくても理解してくれる。そして容赦なくそこを刺激し責め立てる。

 それは時に優しく、時に激しく、こちらに合わせて緩急自在に、そうなれば女はまな板の鯉も同然。

 ケン君の思うがままに乱れ狂わされる。


 それこそ百戦錬磨と言っても良い私と咲夜をイキ狂わせ、失神させるほどに。

 更に、そんな実力を身に着けたケン君の厄介な所は、体だけじゃなく心までとろけさせて、ドロドロにさせてしまう所だ。

 押し寄せる快楽と共に、心地よさすら感じる甘い声で囁かれる愛の言葉は、脳を痺れさせ心を奪おうとする。はもはやヤリチンなんて言葉は生温い。


 そう言うなれば彼は性の化物モンスター

 私達は知らず知らずの内に、この恐ろしい存在を生み出してしまったのだ。


 そして、その化物は今や私達の体だけでは飽き足らず、心まで堕そうとしている。


 体は快楽に染められ、慣らされても、それを与えてくれるケン君の、代わりとなる代用品ならいくらでも居る。

 でも、心まで染められてしまえばケン君以外には戻れなくなってしまう。


 そう分かっているのに、私は姫華の家に入り浸る。約束の期間は夏休みまでだからと自分に言い訳までして。

 こうして涎を垂らして、ケン君に抱かれるのを待ちわびている無様を晒してまでも……。



 すっかりハマってしまった最高の快楽と共に侵食してくる愛の囁きが、その心地よさが、少しづつ私と言う存在意義を書き換えようとしていた。




――――――――――――――――――――


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彼女を寝取られましたが、学園のビッチギャル四天王(幼馴染含む)に鍛えられ、気づけば化物(モンスター)になってました。 コアラvsラッコ @beeline-3taro

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