愛子さまと佳子さまがいつまでも宙ぶらりん…「悠仁さまの次の天皇候補」を増やせない大問題
■「女系を容認すれば万事解決」ではない 女系容認論は、悠仁さま、愛子さま、佳子さまの3人の子孫に皇位継承候補を限っている。しかし、3人の子孫が数世代のうちにいなくなる可能性は何割かある。その場合には、眞子さんと小室圭氏の子孫がもしいれば変わってくるが、女系論の理屈では昭和天皇の長女である東久邇成子さまの子孫が最有力だ。 しかし、いったん民間人になった方を皇室の血を引くからという理由で養子にするのは憲法違反というなら、その時点で天皇制はおしまいになる。愛子天皇論も含めて女系天皇を容認したとしても、旧宮家を皇位継承予備軍とすることは、必要なのである。 次に「単独残留案」は、女性皇族の結婚の条件を飛躍的に改善する。内親王の結婚は難しい。相手は元内親王とその家族としての体面を保つために、相当な負担が必要だ。とくに、お子様がおられる場合はなおさらだ。 逆に、「女性宮家」案で夫も皇族になるなら、希望者はあまりいないと思う。婿養子に近いので長男は難しい。原則として仕事もやめなくてはならないし、窮屈である。また、皇族になりたいという男性はいわば野心家で、皇室にとって歓迎できない。 野田佳彦氏は、女性宮家が誕生していたら、いまごろ、小室圭氏が殿下になっていたことを忘れているのではあるまいか。 ■女性皇族の結婚のハードルが一気に下がる 単独残留案では、愛子さまも佳子さまも皇族費として毎年3000万円もらうことができる。住む家は赤坂御苑のなかに設けられる。皇族でない夫や子も住めるのかという人もいるが、いま国会議員宿舎に女性議員の夫である民間人が住んでいるのと同じで問題ない。 夫となる人も自分の仕事も続けられる。もし皇族の夫として相応しくない仕事だったら、皇室行事参加は遠慮いただくとか、赤坂御苑外に引っ越してもらえばいいだけだ。こういう条件なら、堅い仕事の人なら大体いいわけで、お相手探しも楽になる。 佳子さまは、皇室に残ってもらえるなら、皇室外交の戦力として理想的だし、悠仁さまの相談相手として英国のアン女王のような役割が期待できる。愛子さまは、健康状態に不安のある雅子さまを近くで支えることができて好都合だ。 三笠宮彬子さま、容子さま、高円宮承子さまも、これまでは結婚したら宮家が廃絶になると心配されていたかもしれないし、相手も皇族になっては相手探しも大変だが、「単独残留案」なら結婚のハードルも低くなるし、旧宮家から養子をとって宮家の存続もできる。 将来、佳子さまや愛子さまのお子様を皇族にする可能性は、悠仁さまのお子様がどうなるか、旧宮家からの養子がうまく機能するかなども総合的に見て20年くらいしてから検討すれば良い話だ。 こんないい話を一部の政治家の面子でブロックするのは、なんとも不条理ではないだろうか。 ---------- 八幡 和郎(やわた・かずお) 歴史家、評論家 1951年、滋賀県生まれ。東京大学法学部卒業。通商産業省(現経済産業省)入省。フランスの国立行政学院(ENA)留学。北西アジア課長(中国・韓国・インド担当)、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任後、国士舘大学大学院客員教授を務め、作家、評論家としてテレビなどでも活躍中。著著に『令和太閤記 寧々の戦国日記』(ワニブックス、八幡衣代と共著)、『日本史が面白くなる47都道府県県庁所在地誕生の謎』(光文社知恵の森文庫)、『日本の総理大臣大全』(プレジデント社)、『日本の政治「解体新書」 世襲・反日・宗教・利権、与野党のアキレス腱』(小学館新書)など。 ----------
歴史家、評論家 八幡 和郎