やッばぁ…///くっさぁ♡(恍惚)
…てな訳で。前話に続き再度オホ声登場するのは毎度お馴染みこの私。ベル・クラネルです(大嘘)
ん?お前それしか芸が無いのかって?
張っ倒すぞお前ッ!(ガチ効ぎ)
てかこのベッドマジで臭すぎるだろ…やっぱり時間が無いからって適当に宿選んだのがアカンかったな。
窓も水垢だらけやし…部屋中ホコリまみれだし。その割に値段もそこそこすんだよな…こ↑こ↓。
まぁ良い勉強代やと思って気分を切り替えるか。
これから酒場にも行くんだし…酔っぱらって帰ってきりゃくっせぇベットも気にならないやろ!
って事でぱっぱと身支度をすませてLet's Go!!
シルちゃんから教えて貰った道のりをトットトコトットトコ歩きます。ん~夜のオラリオも来たときとは雰囲気がガラッと変わって中々にオシャ!!
さすが冒険者の街と行ったところか其処彼処の店からジョッキをぶつける音に喧騒が響き渡る
お!あれかな『豊穣の女主人』
お昼と同じく見慣れない光景に感動しながらキョロキョロキョロ充してたら目的のお店を発見。
あれ?お店の前に立ってんのってシルちゃん?
客引きでもしてんのかと思ったが…その割には無言だし。…どちらかと言うとデートの待ち合わせをしてる彼女みたいn…あ、目があった。
するとぱ!っと笑顔を咲かせた彼女は
駆け足で向かってくる
え?もしかして俺の事待ってたの?…なんて問えばたまたま常連さんのお見送りをして外に居たとの事。
……はっずっ!!!恥ずかしすぎでしょ!
マヂもうむり…NIPPONかえる…。。
一人で自爆し深刻なダメージを負った俺に気付かず店の中へ案内してくれるシルちゃん
座るよう促されたのは店主であろう貫禄を纏ったドワーフが真ん前に立っているカウンター席。
軽く会釈し席に座ると『そうかい。あんたがシルの言ってた…』と何故か開幕同情の眼差しで見られてしまった。why!?
え?なになに?…どういう同情!?
シルちゃんが言ってたって…なに言ってたの??
なんて問いただしてみても人差し指をピンと立て『秘密ですっ』っと可愛く流されてしまう
…うん~120点。オジさん何でも許しちゃう。
気になりはするものの腹の虫が鳴り始め
会話もこそこそにメニューに目を通す。
おばちゃん!ステーキと冷奴!あとビールとオススメでおつまみも頂戴っ!!
注文をして店中に視線を回わ…ん?
何で隣に座ってるのシルちゃん?…お酌してくれるって?…え?あなたお仕事中でしょ?
聞いてみるとコレもお詫びの一環らしい。
店主や他に働いてる子にも許可を貰い、今日は付きっきりでお酌してくれると
目の前で料理中を作っている店主に視線を飛ばしてみれば…『黙ってもてなされな。』とのこと。
という事で…楽しくシルちゃんと晩酌です
まぁ…飲むのは俺だけだけど。
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気付かぬうちに季節は秋の終わり頃。
ふぅ…と。吐いた息はみるみる内にその姿を気霜に変え、私の視界を真っ白に奪っていく。
ふと一瞥した時計は21時頃を指し…彼と別れてから3時間程たったのかと考える。
たった3時間。されど3時間だ。
あの細道でぶつかってからと云うものずっと…私の心を搔き乱すのは彼の存在であり。
彼の深紅の瞳であり…鈴を転がしたような声であり…立ち上がる際に触れた彼の体温なのである。
そしてそれを思い出すたびに私の心臓は性懲りもなくトクトクと早打ち始め、自覚できる程に顔は茹で上がり…まるで握られたかの様に私の腹の奥はぎゅっと縮こまってしまうのだ。
あぁ…認めよう。認めて楽になろう。
私は彼を好きになったのだ。恋に堕ちたのだ
一目惚れだ。まさか自分がこんなにも面食いだったとは驚きの事実であるが。
惚れてしまったものはしょうがない…好きになってしまったのだからどうしようも無い。
『っ!』
視線の先…おおよそ20mほど前を歩く彼と目が合う
深く深呼吸する…。
一度認め自覚したからだろうか先程までの身体異常は落ち着き清々しいほどに思考がクリアな…筈だった
『まさか…待っていたのか?』
彼に駆け寄り…3時間ぶりに鼓膜を震わす彼の声にパニックに陥り『常連さんのお見送りをしていただけです』と。照れ隠しにしては余りに可愛くない嘘をついてしまう。
そんな自分に若干の自己嫌悪を抱きつつ
店のなかに案内し。カウンター席に座った彼の隣の席をごく自然に位置取る。
仕事中では無いかと聞いてくる彼に"お昼の時のお詫び"だと待ち時間に必死に考えた言い訳を口にすると納得してくれたようで『それじゃあ…お言葉に甘えて。』と…優しく微笑みかけてくれる。
あぁ…自分の心音で周りの声が聞こえない。
少し手を伸ばせ触れてしまえる彼との距離。
もっと彼の顔を見ていたい。
もっと彼の声を聞いてみたい。
もっと彼の事について知りたい。
もっと。
もっと。
もっと。
もっと。
もっと。
もっと。
もっと。
もっと。彼に私を知って欲しい。