生理前のイライラがとにかく止まらない
40代に入ると、女性ホルモンが急激に減少し、それによって更年期障害が起こることは、女性なら多くの人が知っているだろう。私も、なんとなくは知っていた。だが、その知識は、きわめていい加減なものだった。人ごとのように思っていたのだ。だが、更年期障害は私の想像をはるかに超えて、私の人生に襲いかかってきたのである。
私が、耐えがたい月経痛に襲われるようになったのは1999年ごろ。いまから25年以上前である。そのころはまだ、PMS(月経前症候群)や、月経困難症などは、ほとんど知られていなかった。そして、そのふたつの疾患が、更年期になると重症化してくることも、やはりほとんど知られていなかった。だから私は、前に述べたように「これは自分の体質だ」と思い、ひたすら耐えていたのである。
当時の私の、月経前後の様子を書き出してみよう。
月経になる数日前になると、感情の起伏が激しくなり、イライラが募ってくる。そのときは結婚していたので、いつも夫とケンカになった。原因はすべて些細なことだったと思う。それでも私は自分を抑えることができず、夫に食ってかかっていた。
夫婦喧嘩の本当の原因は女性ホルモンだった
女性のヒステリーと言われたりもするが、これはPMSの症状のひとつ。PMSは体に不調をもたらすが、精神にも大きな影響を及ぼすのである。つまり、私が人一倍、口うるさい女だったわけではなく、女性ホルモンの減少によってPMSが重症化し、情緒不安定になっていたのだ。
それがわかったのは閉経後だったが、「そうだったのか」と、ちょっと安心した。夫とケンカになるのは私の性格のせいだと思い、いつも自分を責めていたからだ。
ちなみに、閉経してからは、嘘のようにイライラがなくなった。もちろん怒ったり不安になったりすることはあるが、感情の起伏は、閉経前に比べれば、はるかに穏やかになった。
女性だけでなく男性も、連れ合いの女性の月経周期を知っておいたほうがいい。女性のイライラは、女性のせいではなく、ホルモンが大きく影響していることが少なくないからだ。周期がわかっていれば、無用なケンカは避けることができる。

