Jリーグ改革案⑥~Jリーグの抱えるその他の問題~

2023年に、Jリーグは30周年を迎えた。
だが、そんな年でありながら、インターネットで話題になりやすいのは、サポーターの不祥事や、専用スタジアム建設によるJリーグと自治体の衝突といった悪いニュースが多く見える。

この30周年という節目を期に、Jリーグそのものの在り方を変えてもいいのではないかと思っている。

※私自身は、プロスポーツ観戦をしたことが無く、ニュースや他のサイト等で興味本位で見たり、リーグ構造を調べたりする程度である。
そんな素人の意見の為、あまり鵜呑みにはせず読んでいただければと思う。

今回は、Jリーグが抱えるその他の細かな問題に関して、自分なりに考えた。



スタジアムの抱えるその他の問題

収容人数・集客率の問題

Jリーグのスタジアム基準には、

  • J1:15,000人以上収容可能

  • J2:10,000人以上収容可能

  • J3:原則5,000人以上収容可能

といった、収容人数の要件を具備しなければならない(例外あり)。

各チームのスタジアムが収容できる人数は、Jリーグ公式サイトで確認できる。

また、シーズンごとの最大・平均・最小観客数は、このサイトで確認できる。

平均観客動員数で見れば、30,000人以上集客できているチームがある一方、スタジアム基準でもある15,000人に満たないチームも存在するようだ。
スタジアムの収容人数で見ると、40,000人どころか60,000人以上収容できるスタジアムをホームにしているチームが存在する。

現在の平均観客動員数に対して、今のスタジアムの大きさは適正なのだろうか?

そこで、集客率(収容率、稼働率)で考えてみる。
今回は、
集客率 = 平均観客動員数 ÷ ホームスタジアムの収容人数
で計算した。
また、Jリーグ側は、集客率80%以上で満員としているようなので、このラインに近ければ、あるいは超えれば客入りに関しては何の問題もない。
※あくまでホームスタジアムの集客率の為、国立競技場での試合は除外した。

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2023年J1リーグ ホームスタジアム戦のみ
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2023年J2リーグ ホームスタジアム戦のみ
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2023年J3リーグ ホームスタジアム戦のみ

転記間違い等はあるかもしれないが、2023年は収容率80%を超えるチームは存在しない
ここにルヴァンカップを含めれば、収容率はさらに下がっていってしまう。

上述した収容人数の要件も、本当に適正かどうかは疑わしい。
特にJ2やJ3は、リーグ全体の平均だと収容人数の要件にすら届いていない。
こういった点からも、新しくスタジアムの建設をするならば身の丈にあった大きさの方がいいだろう。
あるいは、今のスタジアム要件を緩和するという手もあるが、それには期待しないほうが良い。

※因みに、新型コロナウイルスで客足が遠のく前の2019年だと、セレッソ大阪が収容率87.9%を叩き出していた。


視認性・立地の問題

上記の収容人数の問題を解決するためなのか、国体(国民体育大会)で使われた競技場等をホームにしているチームが存在する。
こういったタイプの競技場は、100m等の陸上競技で使われるトラックが併設されている。

その関係で、客席とピッチの距離が遠くなってしまう為、専用スタジアムと比べると試合が見づらいというデメリットがある。
また、そのようなスタジアムは、大抵は郊外に設置されている為、アクセスも決して良いとは言えない。
こういったデメリットを解消したいというのが、専用スタジアムを希望する声が出てくる理由であると思われる。

しかし、これはサッカーの稼働日数上仕方の無い話とも言える。
前にも書いたが、プロサッカーでの稼働日数は20日程度と少なく、その分収益性も低い。
専用スタジアムよりも、陸上競技場、ひいては多目的スタジアムの方が稼働日数を多くできるし、その分収益性も高くなると言える。

これらの問題は、単なるファンの感情のようにも思えるが、Jリーグ側もサッカースタジアムは大前提であると言い切っている
(この執筆者の感情である可能性は否定できない)。



チームの抱えるその他の問題

移籍金の問題

Jリーグ、ひいては欧州サッカーリーグもそうだが、0円移籍なるものが存在する。
これは、契約満了時に別チームへ移籍を行うことで、移籍金を発生させずに選手を獲得するものである。

そもそも、0円移籍ができた理由は、元を辿っていくとボスマン判決にさかのぼる。

当時、選手が契約満了になっても、チーム側の所有権は同時に失効するわけではなく、許可がなければ、自由に移籍などできなかった。
移籍した場合も、そのチームに移籍金を要求することも問題はなかった。
しかし、ボスマン側が勝訴したことにより、契約満了後はチーム側は所有権を主張できないようになった。

これにより、選手の移動は流動的になり、チーム側は少しでも選手を引き留めるための対策を練りだす必要が出てきた。
契約の更新をせず、移籍金の発生しない0円移籍などされては、当然その分のチームの収益は減るからだ。
一方で、フリーになった選手に対して、多くのチームが獲得のために乗り出せるが、その際にビッグクラブ等から高額の年俸といった好条件を出されてしまっては、経済面に余裕のないチームはどうしようもない。

このルールは、当初はEU圏内だけのものであったが、いつしかEU圏外にも波及し、2009年11月にはJリーグでも採用されるようになった(移籍に関して、FIFAルールが導入された)。

Jリーグでは、リーグ側の意向も含まれているのだろうが、有望株が海外へ0円移籍するパターンが増えてしまっている。

2026年から、Jリーグが秋春制へ移行するようだが、欧州と同じシーズンで試合を進めることで、0円移籍がさらに加速してしまう可能性はあるだろう。



Jリーグ全体の抱えるその他の問題

放映権等の問題

他のリーグもそうだが、今は地上波よりもインターネット配信が主流となっている。
これによる放映権料は、重要な収入源の一つとなる。

現在、JリーグはDAZNと独占契約しており、地上波で見る機会はほとんどない。
その為、Jリーグを知る機会は減っているように思える。

契約したサービスの月額料が安ければ、興味が出たから見てみようかと考える人はいるだろうが、残念ながらDAZNの月額料は高騰し続けている。
2023年時点で、月額3,700円を支払わなければならない(ドコモ割等の割引あり)。

この放映権が値上がりした理由の1つに、「目標人数の未達による赤字の補填」があるようだが、真偽の程は不明だ。
カターレ富山の報告書に記載があったようだが、現在は削除されてしまっている。


おまけに、今後J3はDAZNで放送することはなくなる。
代替の放送媒体を探すとの事だが、まだ決まっていないようだ。

他にも、映像が遅延したりカクついたり、高額の月額料を支払っておきながら広告が挟まったりといった問題もあるようだが、インターネット配信である以上仕方のない部分はある。

地上波で放映してくれればとも思うが、そもそものJリーグの視聴率が低いことや、サッカーの競技特性上CMを挟みにくいというデメリットがある為、望みは薄いか。



最後は、もしクローズドリーグにした場合、どのような戦略を立てるべきか、NPBとの差別化はできるかを考えていこうと思う。


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召古帯
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