1日に行われた福島県南会津町の南会津高南郷校舎の卒業式と閉校舎式で、最後の卒業生16人と教職員、保護者、地域住民らが地域の学びの中心だった校舎との別れを惜しみ、感謝の気持ちを伝え合った。
「関わった全ての皆さんからの支えで今がある」。閉校舎式であいさつした卒業生の中山翠さん(18)は感謝した。前身の南会津高と田島高の統合が決まったのは中学2年の時。南郷校舎に入学するのは自分たちが最後になる。迷ったが、スキーを頑張りたいと入学を決めた。16人の活動で大変なこともあった。「地域の人たちが支えてくれた。卒業できて誇りに思う」と振り返った。
卒業生は式典と終了後の卒業ライブではなむけの歌として「キズナソング」を披露した。昨年9月に地元の南郷豊年まつりで演奏した曲だ。前に進む―。そんな思いを込めて歌った。
校舎内に過去の写真などが展示された。保護者や同窓生、住民らは校舎内を巡り、地域に愛された学びやに別れを告げた。
南郷校舎は1948(昭和23)年に南会西部高として開校した。6628人の卒業生を送り出し、山間地の南会津地方西部の教育を支えた。
(会津版)