福島県二本松市下長折の二本松実高安達東校舎で1日に行われた卒業式では、今年度での閉校舎に伴い最後の卒業生となった20人が「安達東」の誇りを抱いて学び舎を巣立った。地域とともに歩んだ52年の歴史に幕が降りた。
川島孝夫校長が一人一人に卒業証書を手渡して式辞を述べ、山川博徳同窓会長らが祝辞を贈った。卒業生を代表して生徒会長の三瓶楓華さんがあいさつして学校生活の思い出を振り返り、「それぞれの道を歩み、笑顔と感謝を忘れず日々を過ごす」と誓った。最後の校歌を斉唱し、一人ずつ父母らに感謝の言葉を届けた。終了後、各クラスや農場で恩師と記念撮影するなどして別れを惜しみ、互いの活躍を誓い合った。
三瓶さんは「少人数の学校生活だったが、みんなと話しやすく、生徒会の活動に励むことができた」と振り返った。陸上競技に打ち込んだ渡辺拓実さんは昨年の県高体で砲丸投げとハンマー投げの2冠を達成。「大学に進み、将来はオリンピックを目指したい」と目標を掲げた。
最後の卒業生を見守ったOBは思いもひとしおだった。同窓会副会長で前身の安達東高同窓会長を務めた菅野哲雄さんは、現校舎が完成して最初の1982(昭和57)年3月の卒業生。JAに務めた後、現在は地域の農業を守ろうと奮闘している。「この校舎を最初に卒業し、自分の子どもたちも学んだ。最後に同窓会の立場で関わることができて感慨深い」と語った。「校舎ができた当時は生徒が農家の稲刈りを手伝うなど、ずっと地域密着の学校だった。閉校後のことは決まっていないようだが、うまく利活用してほしい」と期待した。
安達東高は1973(昭和48)年、安達高の岩代、大平、針道の3分校を統合して開校した。一昨年4月に二本松工高と統合して二本松実高安達東校舎となった。
(県北版)