養子あっせんで立ち入り調査 都、民間団体に
東京都内の民間団体があっせんした特別養子縁組を巡り、高額な費用や寄付金は児童福祉法が禁じる営利目的の活動にあたる恐れがあるとして、厚生労働省が自治体に実態調査するよう指示したことが11日、分かった。東京都は同日午前、2009~11年度に養親側から寄付金として計4600万円を受け取っていた団体を立ち入り調査した。
厚労省によると、特別養子縁組をあっせんする民間団体は現在、全国に14団体ある。児童福祉法は人身売買を防ぐため、養子あっせんで利益を得ることを禁止。厚労省は、民間団体は養親から受け取れる費用を交通や通信などの実費に限定し、寄付金も任意で集めるよう求めている。
都が立ち入り調査したのは、一般社団法人「ベビーライフ」(東京都東久留米市)。
各団体が自治体に提出した資料によると、ベビーライフは09~11年度に44件のあっせんを実施。実費として計3千万円超のほか、約40件で計約4600万円の寄付金を受け取っていた。1件の寄付金が約190万円に上ることもあった。
ベビーライフの篠塚康智代表理事は「人件費や事務所費などの実費を寄付金として記載してしまった。単なるミスだ」と話した。
このほか、東京都新宿区の団体は09~11年度に行ったあっせんで、4千万円近くの寄付金を受け取っていた。都はこの団体についても調査を進める方針。
この2団体があっせんで受け取った実費や寄付金の金額は、ほかの団体と比べて大きい。09~11年度に寄付金がゼロだった団体も5つあった。
営利目的による養子あっせん行為は、3年以下の懲役または100万円以下の罰金を科される可能性がある。厚労省は6月28日、実費や寄付金が高額なケースが多数あるとして、全国の自治体に調査を指示していた。