自分をベル・クラネルだと思い込む一般転生者


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作:あお~
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暫くは修行ゾーンです。え?終わり?


皆さん待望の第二話です。
え?別に待ってないって?
んにゃぴ…。



 

 

斬ッ!!!…ってな感じで大振りの横薙ぎで空を割ります。何でかって?おれも知らんわ。  

 

ってのは冗談で普通に修行です。流石、主人公(チートスペック)と云うべきか…ちょっと鍛えただけでこれですよ…チート様々ですな!うはははは!

 

あ!良い忘れましたがこの世界に来て今月でちょうど3年です。全部語るのも億劫何で転生後の説明を簡略化すると…

 

うろちょろしてたら村発見。→ついでに我が家も…家族は居らず一人暮らしいが見た目が良いからか、老婆心からなのかご年配のかたから大人気で小麦や肉やらわんさか貰う(自分でも狩りはする)→ついでにこの世界の事も教えて貰い明らかにこの作品の舞台であろうオラリオに向かおうとするも元冒険者らしいおばさんからある程度の基礎と体作り、それにファミリアが見つかるまで凌げる程の金を貯めるまでは村に残ることを提案→正論な上に特別反論する理由もないので村の人の手伝いや狩りで日銭を稼ぎながら修行。←イマココッ!!

 

 

てなわけで元冒険者のおばさんから指導もあり剣を握って2年10ヵ月くらいで空割れました!(満面の笑み)。まぁおばさんも普通に割ってるしこの世界の冒険者はこれくらいお茶の子さいさいさいさいで…別にこれくらい出来て当たり前だよね?

 

なんて無自覚系クソキショ主人公ムーヴはしません。当たり前だろぉ?…そんな誰彼構わず空割って堪るか!この肉体(チートスペック)で1日15時間…寝る間も惜しんで手の皮摩り切れるくらい剣降って2年10ヵ月もかかったんやぞ!?たぶんこのおばさんがイカれてるだけだろ?そうだろ!?

 

 

てな感じでわちゃわちゃしてたらある程度の防具と宿泊代を工面できるお金も溜まり…修行の方も我がお師匠サマ(おばさん)からもその腕ならどのファミリアも取ってくれるだろうとお墨付きを貰ったのでオラリオに行きます!いやあそれにしても長かったね!

 

ここまで3年!お話し的に1話と2話の冒頭くらい使っちゃったよ…え?何の事かって?

さぁ…分からない。誰の記憶だろう。

 

そんな話をしてたらついにオラリオへ出発する前日になりました。ありがたいことに村を上げての送別会です…優しすぎない村のみんな?

 

いやぁ、ホントありがとねみんな!ん?どうしたんですお師匠サマ…え!?この剣くれるんですか?でも確かそれって現役時代から使ってる大事なヤツだって!………分かりました確かに受け取りました!ん?それと髪留め?あぁ…気付かぬうちにこの髪も腰辺りまで伸びちゃってますもんね~ありがとねございます!大事にしますねっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

「オラリオに向かう?」

 

何とも唐突に突拍子もない事を口にしたのは10年近くこの村にいてまともに声も聞いたことの無い無口な白髪の少年だった。何ともいつぶり話しかけてきたかと思ったら訳の分からぬ事を言い出した少年に訝しげな視線を向け…

 

「そりゃ一体どうして?」

 

問うてみれば。 

 

「やってみたい事が出来た。」と。

 

何とも間とを得ぬあやふやとした答え。

しかし今までの彼からは想像もできぬ程に芯の入った声にに光を映したルビー色の瞳であった。

 

(嘘はない…それに悪事を企んでる瞳でもない)

 

「ダンジョンに潜りたいのか?」

 

男が村を出てオラリオに行くと言ったのだ…おおよそ考えられる事は一つしかない。きっとこの少年も魅せられたのだ未知の世界に…そう説論付けたが。

 

「どうだろな…なってみたいとは思っているが、まだ分からん。やってみたい事が出来た、と言うよりやってみたい事を探しに行きたい。その方が正しいかもしれん」

 

またしてもあやふやな答え。しかし 

 

(昔の私を見ているみたいだ。何かを成してみたい…心のぽっかりと空いた隙間を埋めるために我武者羅に走っていた頃の私に)

 

既視感と繋がっている様な親近感にも似た気持ちに襲われ…そして気になってしまった。果たして彼が何を成すのか…自分のようにコッチに来れるような素質を持っているのか。

 

 

「おい()()まさかお前、今のままオラリオに行くつもりじゃねぇだろうな?」

 

「何か不味かったか?」

 

「当たりめぇだろ…その様子じゃ冒険者になるかは決まってなくともファミリアには入るつもり何だろ?何処の誰がお前みたいな剣も鍬もろくに振れんガキをいれるんじゃ」

 

「む…確かに」

 

「別に強くなれって訳じゃねぇ…当たり前だがオラリオはここよりも治安が悪い。とくに田舎っぺのお前さんなんてカモネギだ…。それにファミリアだって1日2日で見つかるもんでもねぇ」

 

「ある程度、身を守れるくらいの肉体と護身術は私が作ってやる…それに金はその合間にでも村のやつらの手伝いでもして稼げば良い。ある程度の技術にある程度の金…それがに身揃ったらオラリオに向かっても良い」

 

私の言葉に数秒思考を回転させたあと…とくに不満も無かったのか右手を差し出してきた。

 

「宜しく頼む」  

 

「あぁ…まぁ私が師としてついてやるんだ大船に乗ったつもりでいろ。まぁ運転が荒い分、振り落とされねぇかはお前次第だがな」

 

 

握った手に思わず口角が上がる。

これは暫くは退屈せずにすみそうだ。

 

 

 

 

 

 

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