日産自動車の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)の退任が濃厚になった。日産の指名委員会が後任を選定し、来週にも発表する見通し。業績不振が続く中、内田氏は就任して5年を過ぎ、経営責任を明確化して新体制で再建を加速させたい考えだ。
日産は2月、日産の子会社化を提案したホンダとの統合協議の打ち切りを決めた。だが、厳しい経営状況を打破するために態度を一転。日産関係者は、「完全子会社か分からないが、ホンダの出資を受け入れる方向で協議が進むだろう」と話す。さらに台湾電機大手の鴻海(ホンハイ)精密工業や日産が筆頭株主の三菱自動車を加え、4社での協業も視野に入れている。
関係者によると、ホンダとの協業を選択する場合、内田氏の退任が条件となっており、「次期トップ候補の意見は割れている」(関係者)ようだが、指名委の大半が内田氏の続投を認めない方向だ。
「トップも含め人事が大きく変わる時期に差し掛かっている」。ある日産関係者はこう明かす。3月6日開催予定の指名委でトップ候補や人材育成について協議され、3月中旬の取締役会で決定する。次期トップを巡っては、ジェレミー・パパン最高財務責任者(CFO)が暫定的なトップとして内部昇格する案が浮上している。ホンダが再交渉を受け入れれば、日産側はパパン氏が再交渉を先導すると見られる。
自身の進退について、内田氏はホンダとの経営統合協議の破談を発表した会見で「指名委、取締役会、株主が最終的に判断することだが、日産の業績低迷に歯止めをかけ、混乱を収束させることが私の責務だ。私の気持ちとしては、きちっとこの会社のターンアラウンド(再建)の方向を出せるようにやりたい。ただ、『もう内田は必要ない』と言われれば、(社長に)しがみつくことはない」と述べ、指名委の判断に委ねる姿勢を示していた。
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