カスタマーレビュー

  • 2020年9月20日に日本でレビュー済み
    一見あやしい本に見えるかもしれない。しかし読めばすぐに、この本がいかに超硬派かがわかるだろう。本文は491ページ。さらに巻末には登場した科学者の紹介(日本人では今井眞一郎氏や山中伸弥氏の名前もある)、用語集、引用された論文の数々のリストが98ページもある。

    だからと言って難解すぎることはなく、普段ビジネス書と小説ばかり読んでいて理系方面に疎い私だが、まるで壮大な科学の軌跡を辿る物語を読むかのように没頭できた。

    著者はハーバード大のシンクレア教授。私は彼のことを知らなかったが、調べると、不老研究の第一人者で、数々の歴史的論文を発表している。一方で、彼がその研究をビジネス的成功に繋げようとしている姿勢が、科学者を聖職と考える人から批判を受けているようだ。

    だが、この本を読むと、不老研究に投資することが社会全体にとって莫大な利をもたらす可能性を確かに感じ取れる。読んでいて高揚した。

    まだこの本を読んでいない方へ。
    賛否両論あるのは頷ける。不老長寿自体が人類にとって有益か疑問を持つ人もいるかもしれない。だが、少なくとも科学がなぜ、どうやって現在地までたどり着いたのかを知ることは社会にとって有益だろう。

    より多くの人がこの本を読み、現実に起きるかもしれない人類の進化と、それがもたらす世界の変革を真剣に考えることを心から望む。
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