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GO技術書執筆者が考えた「2064年もITで仕事をし続ける」ためのキャリアプラン(全3記事)

2064年もエンジニアで稼ぎ続けるには Python歴20年のベテランが語る、生成AI時代のキャリア戦略

フューチャー株式会社(フューチャーアーキテクト株式会社)の講演では、シニアアーキテクト渋川氏と若手コンサルタント大岩氏が、IT業界の現状と未来について語りました。Python歴20年の渋川氏は、生成AIの台頭や若手エンジニアの活躍を踏まえながら、2064年までITで仕事を続けるためのキャリアプランを提示。特にドメイン知識とプログラミング知識という2つの観点から、今後のIT技術者に求められるスキルと生存戦略について具体的に解説しました。

Python歴20年のシニアアーキテクトと若手コンサルタント

渋川よしき氏(以下、渋川):はい。それでは始めたいと思います。私からは「2064年もITで仕事をし続けるためのキャリアプラン」というタイトルで発表します。私はフューチャーの渋川と申します。

まず、お前誰よということですけれども。現在、社会人歴20年ぐらいですかね。大学は電気電子の専門だったんですけど、ずっとIT系で仕事をしています。1社目は自動車の会社です。ホンダ(本田技術研究所)にいて、次はディー・エヌ・エーで、3社目がフューチャーで、フューチャーに入ってからかれこれ7年が経ちます。

今はいろいろと本を書いたりもしています。好きな言語はPythonで、大学からやっていて、もう20年ぐらい。GOとか、TypeScriptで仕事をしたりもしています。プログラミング以外はインラインスケート。これも大学から20年ぐらいやってきました。そんな感じです。

「本をいっぱい書いています」ということなんですけども。ちょうど4月なので、もうすぐ『Real World HTTP』の第3版が出ます。ちょうど先週、原稿を書き上げたところです。絶賛修正中というか、このプレゼンの10分前に自分の原稿の修正が終わって、もう1冊出る予定です。

※「絶賛修正中」と記載の本は2024年6月に出版済み。『[入門]Webフロントエンド E2E テスト――PlaywrightによるWebアプリの自動テストから良いテストの書き方まで』(技術評論社)

僕がどういう人かを知ってもらうにはどうすればいいかなと大岩さんと相談した時に、「今までにバズったツイートを出せばいいんじゃないんですか?」みたいに言われたので、ちょっと書いてみました。基本あれですね。あまり真面目なツイートよりも、ちょっと不真面目なツイートをがんばっているみたいな感じでやっています。

じゃあ次は大岩さん、お願いします。

大岩潤矢氏(以下、大岩):はい。みなさま初めまして。フューチャーのコンサルタント、大岩潤矢と申します。本日は渋川さんのアシスタントとして、みなさんと一緒に講演を盛り上げていければと思います。どうぞ、よろしくお願いします。

簡単に私の自己紹介をしますと、私は2022年7月に新卒でフューチャーに入社して、今2年目の駆け出しコンサルです。フロントエンド、バックエンド、インフラ、幅広い領域のシステム開発に携わっていたり、はたまた最近ではビジネス領域。例えば、お客さまと話して物事を決めていくことにもチャレンジしています。

実は私は今から4年前、2020年の技育祭でフューチャーを知り、そのまま入社を決めた人です。本日の講演の後半には「フューチャーとは、どんな会社なのか」「ITコンサルって、どんな職なのか」の紹介もありますので、ぜひ今日はたくさんのことを知って、学んでいってほしいなと思います。

みなさんからいただいた質問やつぶやきについては大岩がキャッチして、このあとの質疑応答タイムでまとめてお出しできればと思いますので、チャットに書き込む内容は何でも、いつでもOKです。自分もチャットに張り付くので一緒にワイワイしましょう。よろしくお願いします。

渋川:はい。ありがとうございます。僕が学生だったのはもう20年前なので、新鮮なネタは大岩さんが回答してくれるはずです。大岩さん向けの質問も、ぜひお寄せいただければと思います。

大岩:がんばります!

生成AIと2064年のIT業界の展望

渋川:さっそく本題に入っていきます。今回の技育祭のほとんどの発表が、きっと生成AIの話を最初に出すんだろうなという気はしています。2023年からちょくちょく出てくるようになった話題としては、「生成AIがすごいよ」と。そうすると「プログラマーは、いらなくなるんじゃないか」みたいな話も出ています。

生成AIの影響を受ける職業としてプログラマーがあげられることもあります。実際にこれとは直接関連していないと思うんですけれども、アメリカのプログラマーの人材募集がだいぶ減ってきていますよというのも聞きますね。単純に不景気という話だと思いますけど、そういう話も出てきています。

実際に今日聞いている学生の方も、きっと将来IT業界で身を立てたいなという方がいっぱい参加されていると思うので、ちょっと不安に思っている方もいるのかなと思います。

一方で、今回のタイトルに「2064年」みたいなことを入れたんですけれども。だいたい技育祭に参加されている方というと、学部2年生とか3年生が多いと聞いています。今は20歳ぐらいだとすると、定年まで働くと、きっと2064年ぐらいだろうということでタイトルに入れました。

実際には「人生100年時代」とかを言い出していて、年金が出るかわからないのでずっと働けるうちは働かなきゃみたいな話も出ています。僕は今もう43歳ですけれども、僕自身もたぶん2064年はまだ働いているんだろうなというところで考えています。

僕自身もずっとITで仕事をしていて、今後もしていきたいなと思っているので。みなさんと一緒にこの不安な時代をどうやって生きていこうかなというところです。自分のキャリアをどういうふうに考えているかを、みなさんにお伝えできたらなと思っています。

IT業界の変遷「低賃金から人気職種へ」

渋川:まず、私が学生の頃はどんな時代だったかというと、プログラマーは給料が安い仕事と言われていました。それがSEになると給料がちょっと高いみたいな感じ。直前のセッションでパーソルキャリアの岡本(邦宏)さんの話も最後だけ聞いていたんですけど、「昔はブラックな職場も多かった」みたいなことを言われていましたね。残業も多いし「デスマーチ」という言葉もあるらしいと。

僕が高校生の時に読んでおもしろいなと思ったのは、この『闘うプログラマー』という、Windows NT 3.5という、けっこう前のOSの開発物語です。その本では、怒りっぽい上司がいて、怒って椅子を投げたりする描写もあった。(それが)情熱的でおもしろそうだなと思って、この業界に来たという感じですね。

プログラミングは中学からずっとやっていて。プログラミングが好きだったので、遊びでやっていたんですが「遊びのまま、お給料をもらえたらお得じゃん」みたいな。別に給料が低くてもいいかなと思って、プログラマーを目指しました。

大学の時に、アジャイルソフトウェア開発が日本に上陸してきて。プログラマー中心の文化で、自分がプログラマーで社会人になった時に、これが普及していたらきっともっと楽しくなるなと思いました。それで、日本XPユーザーグループの運営委員をやって勉強会を社会人向けに開催したり、社会人の人と一緒に活動したりというのをやって、学生時代にも本の執筆とか翻訳とかを行っていました。

時は流れ、いつの間にかITが超人気職種みたいになっていて。そうすると、優秀な方がIT業界を目指してきてくれる。当社の新卒で入ってくる若者たちがすごい優秀だなというのを最近感じてますね。

実際、僕はキャリア採用の面接官とかもやっているんですけれども、ITの世界は世間よりも給料が高い。平均よりもだいぶ高いというイメージが、世間的にも広まっているなと感じています。基本的には、ここ2年、3年ぐらいとかだと本当に人材不足で、募集している会社も増えていて、転職によっていいオファーが出やすいみたいな状況もあって、2年、3年で次の会社みたいな人も増えている感じはしています。

最初の冒頭で、AIの話をしたんですけれども。AIより前に脅威はなかったのかというと、実際に僕はすごく脅威を感じていて。というか、今日来てくださっているみなさんが脅威というか(笑)。自分が20歳の時よりも、みなさんのほうが圧倒的に優秀だなぁと。

なんでかというと、僕は大学生になって初めてインターネットを触って、中学でC言語とかの本を買って勉強してもぜんぜんわからないし、教えてくれる人もいなくて。5年間かけてもオブジェクト指向はよくわからないみたいな感じで、スローな感じで勉強していたんです。

最近の学生のみなさんを見ていると、もうそのへんは当たり前で、もうWebのサービスとかもどんどん作っちゃうしみたいな。競技プログラミングとかもランクがすごく高いしみたいな。

あとは最近一緒に仕事をしている2年目の若者。大岩さんと同じ年に入った若手のメンバーなんですが、すごくて。僕は社会人歴が20年なんですけど、僕よりもその若者が作った資料のほうがきれいで、お客さまも感動していることにも出くわしています。

そんな感じで、若者はすごいと非常に感じています。なので僕自身もAIが話題になる前から、もうプログラミング力だけで勝負していたら、きっとそのうち勝てなくなって給料が下がることが目に見えていたので、自分の生存戦略はずっと前から考えていました。なので僕にとっては、若者の脅威が生成AIに変わっただけで、そんなに変わっていません。

おそらくここにいるみなさんも我々30代、40代よりはずっと優秀なんですけど、きっとみなさんも同じ気持ちを今は味わっているんだろうなと思っています。

その話につながるのが、2023年ぐらいにすごく話題になった情報Ⅰというやつですよね。これがなんか、触れている内容がすごく実践的な内容で。高度な内容なので、これを学んできて、しかも大学にそのあとに入って、さらに知識を深めた学生さんとかが社会に出てきたら、きっとすごいことになるんだろうなと。きっとみなさんもドキドキしていることだと思います。

僕自身も知り合いが、ここの『仕事に役立つ新・必修科目 情報Ⅰ』という本を書いていて、そのレビューとかに参加して、いろいろコメントしつつ、読ませてもらったんですけど、きっと僕自身の未来はともかくとして、日本のIT業界は明るいなというのは、すごく感じています。

ソフトウェア開発に必要な「ドメイン」と「プログラミング」

渋川:このような時代で、優秀な大学生もいっぱいいて、情報Ⅰ・Ⅱを学ぶ高校生も、これから来て、さらに生成AIも来て。こんな中でもITの仕事をし続けるために今僕が考えていることを説明します。

まずIT技術者というのは、ソフトウェアを作る仕事です。ソフトウェアって何だろうかというところを立ち返って考えてみると、ソフトウェアを作るには2つの知識が必要になります。1つは作りたい対象の知識ですね。「ドメイン」と言ったりもします。もう1つがプログラミングの知識です。

例えば「銀行のシステムを作りたいです」というとプログラミングの知識だけではダメで、金融の知識とか、もちろん金融にまつわる法律の知識とか、さまざまな知識が必要になります。お店をやりたいので、小売りのシステムを作りたいですというと、もちろんモノを売るためのモノを運んでこないといけないので、その流通の仕組みも必要だし、実際に持ってきた商品を売るための小売りの知識も必要になります。

偶然それが一致しているシステム開発というのも世の中にはあって、ソフトウェア開発ツールとか、ミドルウェア開発みたいなお仕事も世の中にはあったりするんですけれども、残念ながらそんなにパイは大きくありません。ここに入る人は、きっとコンピュータサイエンスとかをすごくがんばって成果を出している方とかだったら、選べるかなという感じですが、ここにいる、今日来てくださっている学生さん全員がそこに行けるかというと難しいなというぐらいではあります。

この2つの知識の比較をすると、ドメイン知識はオープンかというと、基本は会社のノウハウなので、あまり出てきません。出したところで、会社固有だったり一般性が低くて、あまりほかの人が重要だと感じない。公開されたのを見たところで、自分の仕事には役に立たないみたいなところもあったりもします。

加えて競争力の源泉だったりするので、オープンにされることはあまりなくて、会社の中にずっと留まっているという特性があります。

一方、プログラミングの知識というのは、オープンです。最近はオープンソースとかでもどんどん外に出していく文化が育っている気がします。実際に社内フレームワークとかはあったりはするんですけれども、やっぱりオープンソースのものの上に作られていることも多いので、外で公開されている情報とそこまで差がないというか。

一般的なプログラミング、Webサービスの開発の仕方とかを知っていれば、別に社内のフレームワークもすぐに使えるし。社内のフレームワークで仕事をしていたら一般的なプログラミングの知識も得られるみたいな感じで、そんなに差はなくて。ちょっとプログラミングを楽にするものが集まっているぐらいだったりします。

特にオープンソースを出すことは、会社の技術力のブランディングにつながったりするので。むしろ、どんどん積極的に出していく会社も増えていて、フューチャーもそのへんのいろいろなツールとかライブラリをとかを出していたりもします。

ドメイン知識、プログラミング知識を持つことは競争力にどう影響するか考えてみます。

ドメイン知識というのは基本、公開されていない情報なので、その仕事で取り組んでいくことによってしか得られない。ここで得た知識というのは自分の血肉になっていくのかなと思います。

一方で、プログラミング知識はオープンで普及度が高い。若い人が集中的に勉強するとキャッチアップできるので、歳をとってからここで勝負していくのはけっこう厳しいのかなと感じています。生成AIでもPythonコードを書いてもらうとすごく質の高いコードを出してきますよね。生成AIとかはこのへんもすごく得意です。

ただ、生成AIも万能かというと、ぜんぜんそんなことはなくて。世の中に情報が少ないものって、なかなか書いてくれないんですよね。僕も少し前に「Excel」のマクロの仕事があり、VBAで凝ったことをする必要が出てきて聞いたけど、ぜんぜん正しい答えを教えてくれなかったりとか。あとは僕の知り合いで関数型言語が好きな人が「Common Lispをぜんぜん役に立つコードを書いてくれないよ」と言っていたりとかするので、やはり普及度が高いものはいっぱい書いてくれるけど、そうでないものは、そこそこという感じですね。

業界のドメインは、いわばソフトウェアにおいて、プログラミングが筋肉であれば、神経のようなものかなと思います。実際にビジネスをしてお金を稼ぐには……。ちょっとこれは神経と筋肉の説明が逆になっちゃっていますけども。物理世界とか、別の会社のシステムに作用して、モノとかお金を動かすことによって初めてお金になる。そのお金がみなさんのお給料になっていくところがあります。

世の中でたまに完全にソフトウェアだけで完結する世界みたいなものもあったりはします。ビットコインの金融取引所みたいなやつですかね。ただ、ほとんどの世の中の90パーセント、95パーセントは物理世界に関与しているものが多いかなと思います。


(次回につづく)

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ひろゆきだけど何か質問ある?(全5記事)

「記憶に残る人」はなぜ評価されるのか? ひろゆき氏が語る実績の見せ方

技育祭2024【春】に登壇したひろゆき氏が、地方と東京の格差、キャリア形成、就活戦略について語りました。オンラインでの実績作りの重要性を説き、海外経験から得た知見も交えながら、プログラミング言語の選び方や中小企業エンジニアとしての生き方まで、実践的なアドバイスをしました。

地方は言い訳にしない

司会者:では、続けて拾います。「地方のエンジニアの就活生なんですが、情報や人脈の格差を痛切に感じています。東京との格差を埋めるために意識すべきことがあれば教えてください」とのことです。

ひろゆき氏(以下、ひろゆき):うーん。たぶんコミュニケーション能力が低いことを、地方ということを言い訳にしている気がするんですよね。例えば僕は東京にいないじゃないですか。別に東京にいなくても、オンラインで「Zoom」で仕事をしていますみたいな人って、世の中ザラにいるので。なので、別にリアルで会う必要って、あまりないと思うんですよね。

もちろんそれなりの能力があれば「じゃあ、こういうことをやってください」って頼まれるしというのがあって。なので、能力もなくて、別に人に頼まれるようなこともなく、やれるようなこともないみたいな人だと、誰も話しかけないじゃないですか。それは地方にいようが東京にいようが変わらなくて。

なので、人にコミュニケーションを取ってもらいたいのであれば、じゃあ「このサイトを作っています」とか、オープンソースの何か「GitHub」に置いているプロジェクトのコミッターになるために、こういう場がありますよ、ドキュメント書けますよというのを自分から言って、じゃあ「ドキュメントを書いて」って言われたら、ドキュメントを書いて。

それで「じゃあ、もう権限をあげるよ」みたいなかたちでだんだん仲良くなるみたいな。自分自身が動くことで、その結果、「GitHubのそのプロジェクトの何かコミッターをやっています」みたいになると「あれをやっているんだ。へー」みたいになるわけじゃないですか。なので、実績をちょっとずつ作れば、別に自分がどこに住んでいるかは関係ないと思うんですよね。

なので「地方に住んでいるせいなんだ」と思い込んで、自分自身に能力がないというのを見ないようにしているほうが良くないんじゃないかな、というふうに僕は思いますけど。

司会者:グッと胸に刺さっている人も多そうですね。コメントが来ていますね。

ひろゆき:(笑)。

海外経験で広がる可能性

司会者:では、ひろゆきさんからもコメントのピックをお願いします。

ひろゆき:はい。「ひろゆきさんの大学時代のアーカンソー州での思い出を1つ教えてください。現地での経験や、今のひろゆきさんにどんな影響を与えていますか?」というのなんですけど。僕は大学の3年生の9月から4年生の9月までアメリカのアーカンソー州というところに行っていたんですけど。

日本人はチョコチョコいたんですけど、別に日本語をしゃべる環境でもなくて。そこでちょっとバイトをしてお金を稼いだ時に「あ、僕はアメリカでも暮らせるよな」と思ったんですよね。学生として普通に大学の寮に入ってアメリカ人と一緒に生活をするというのをやっていたんですけど。別に生活に困ることはないと。

あとはお金さえ稼げれば、別にそこは日本じゃなくてもアメリカでもいいよねというのがあって。アメリカでもお金を稼げるというのがわかったので、じゃあ僕は日本にいなくても大丈夫だと。例えばこの会社を辞めたら自分の行き先がないかもとか、なんか大学のこれを落ちたら、あとが大変かもとか。親に嫌われたら生きていくのがツラいとか。友達がいないと大変とか。

なんか日本にいなきゃいけないと思い込んでいる人って、けっこう多いと思うんですけど。他の国でも暮らせるよねという実感があるので、別になんか日本中から嫌われて日本に戻れなくなっても別に困らないよねというのが、わりとアメリカで生活できるというのがわかった時にあったので。

なので、別に僕は今でもフランスにいますけど。別に僕はフランス語がしゃべれるからフランスに来たわけでもなく、要はアメリカに行った時に英語でなんとなくできるようになったというのがあったので、「住めばなんとかなるっしょ」というので、フランスに来た。結局なんとかなっているので、そんなもんだよねという感じで生活しています。

司会者:ありがとうございます。じゃあ続きまして、いきましょう。これ、いきましょうか。

ひろゆき:ちょっと今コメントで気になったんですけど。「英語がしゃべれればなぁ」と言っている人、「英語ができるようになりたい」と書いている人は、できないです。

(一同笑)

司会者:その心は(笑)?

ひろゆき:要は結局「プログラマーになりたいな」と言って、どうやったらプログラマーになれるんだろうって、プログラマーのなり方を調べている奴はプログラマーになれません。プログラムを書いた奴がプログラマーになるんですよ。なので、英語をしゃべっている人が、英語を話せるようになるので。「英語ができるようになりたいな」と言っている人が、英語をしゃべれることはありません。

なので、英語もプログラムも使えるようになりたいんだったら使ってください。

司会者:とのことです。

言語選びより大切なこと

司会者:じゃあ先ほどの続きですけど。「中学生です。Rustを使っているんですが、Rustはメジャーになると思いますか?」。

ひろゆき:なんか、言語がメジャーになるかどうかって、残るとは思うんですけど。どうだろうな。例えばじゃあC#とかが「そんなに使われないんじゃない?」と思っていたら、けっこうソコソコ使われる業界があるとか。最初のほうで話しましたけど、COBOLを未だに現役で使われているみたいなのがあったりするので。なので、メジャーになるかどうかというのは、あまり関係なくて。

それがきちんと残るかどうかと、どこかの業界でそれがデフォルトとして使われ続けるかどうかというだけなので。なので、あまりメジャーになる言語を覚えよう、メジャーにならない言語は止めようみたいなのは、そんなに考えなくていいんじゃないかなと思うんですけどね。

なんか、1個の言語をそれなりに使えるようになると、別に「新しい言語です」といっても結果として、コンピューターというのは変数にモノを入れて、それで関数で表示したり、計算したりというのをやるよね、という構造がわかっているので。なので、言語が変わったとしても「この言語はこういう感じで書くのね。ふーん」となって、なんか、メチャクチャ目新しい言語って、僕は見たことがないんですよね。

書き方が特殊で「ふーん。おもしろい」は、あるんですけど。プログラム言語としてやれることというのは、基本的には変わらないんですよね。枯れている言語のほうが、バグが少ないとか、いろんな関数が落ちているので使いやすいとか、トラブルが起きた時にググって、いろんなものが見つけやすいみたいなのはあるんですけど。ただ、言語として何か自分が好きというものがあれば、それを使い続ければいいんじゃないかなと思いますけどね。

司会者:ありがとうございます。じゃあ次、ひろゆきさんからも拾ってください。

ひろゆき:はい。

司会者:もうあと残り4分ほどになって参りました。

ひろゆき:はい。

中小企業エンジニアの生き方

ひろゆき:「新卒でSES系企業から内定をいただきました。そこでWebアプリケーションの開発に携わりたいと思っているのですが、技術面を鍛えることができたら転職をしようと考えています(4、5年ぐらいで)。ひろゆきさんが考えるWebエンジニアとして生き残るためのキャリアは、どのようなものなのでしょうか」。

たぶん何のために働くのかというのによってきちゃうと思うんですけど。Webエンジニアをやりたいという人って、自分のサービスを作りたいというわけじゃなくて、なんかデータベースまわりやインフラまわりとかは大変そうだし、Webは見えるところだから、わりと簡単にできるよね、みたいな感じでたぶん言っていると思うんです。

それであれば、Webエンジニアが1人しかいない、それなりに利益が上がっている会社に行くとクビになることはないので、ダラダラと楽しく暮らせると思います。逆に優秀な人が多い会社とかに行くと「こいついなくても、うちの会社は回るよね」となって、ひどい目にあったりすると思うので。

なので、マイナーな中小企業の、例えば地方にあるお菓子屋さんみたいなもので、通販でチョコチョコ日本中にお菓子を売っています、みたいなお店は、利益率がけっこう高かったりするんですが、でも別に通販のサイトを維持できればいいだけなので、エンジニアは1人でいいよね、みたいな。

そういうところに就職しちゃったりすると、死ぬまでそこでずっと食べられたりします。なので、スキルを上げて生き残るということじゃなくても、別に他のライバルがいない環境に入ってしまって、のんべんだらりと暮らすというのもあったりするので、僕はそっちのほうが人生楽なんじゃないかなと思うんですけどね。

就活での差別化戦略

司会者:さて、続いての質問です。これもね、今はそのタイミングなので、たぶん多いと思います。「2025年卒の就活生です。お祈りをたくさんされて心が少し折れそうです。そんな僕に喝をください」ということです。たぶん今は就活シーズンの真っ最中なので、たぶんへこんでいる人は多いと思うんですよ。

ひろゆき:うーん。まぁ、その、何だろうな。喝を入れられても、落ち続けるという事実は変わらないと思うんですよね。

司会者:(笑)。落ち続けている人はどうしたらいいですかね。

ひろゆき:会社が採りたいと思わない理由は何だろうという原因を考えて、そこを改善すべき。誰かに喝を入れられても、受からないものは受からないんですよ。

司会者:なんかそれを勘違いしている人が(いますね)。こういうところをそもそも改善していくみたいな就活生の勘違いあるあるみたいなのって、ありますか?

ひろゆき:結局採られないという事実がわかりましたと。どうしたら採れるようになるでしょうという話で、じゃあそのどうしたらのプラスαを、どう作るかだと思うんですよね。なので、本当は実はサイトを作ったことがあるけど、そのサイトの説明というのがちゃんとできていなかったというのがあれば、こういうサイトですというのをきちんとわかりやすくするものを持って行くとか。

例えば面接ですといった時に、履歴書しか持っていかないという人はけっこう多いと思うんですけど、何を持ってきちゃいけないと書いている会社って、あまりないんですよね。なので、メチャクチャ資料を大量に持って行くと、「こいつ変わっているな」というので記憶に残してもらえるというのが、あったりするんですよね。

じゃあそれで10人面接して誰を採るとなった時、じゃあそのあとに人事と面接をやった人の3人ぐらいが「どうする? 誰を採る?」と言った時に、記憶に残った人から話って出てくるんですよ。「あ、これはああいう人がいたよね」「確かにあの人はおもしろいよね」とかで、記憶に残らない人って話題にも上らないで終わるんですよ。

なので、能力値が低かったとしても、記憶に残っている人は名前を出してもらえるんですよね。能力が高いから採用されるわけでもないというのはけっこうあって、要は会社って変わったことをやるおもしろい人が若手に1人ぐらいいたほうがいいよねとか。いろいろと頼むのに頼みやすいから、わりと人当たりが良さそうで体力がありそうな若手を雇ったほうがいいよねとか。

そのエンジニアリング能力以外の部分でも、若手って雇われる場合が多かったりするんですよ。なので、そこの「体力には自信があります!」で資料をいっぱい持っていって、「あいつはなんだかおもしろそうだし、体力もあるから採用したほうがいいんじゃね?」みたいなのになるかもしれないんですよ。

なので、ひたすらプログラム能力を鍛えよう、だとちょっと間に合わないと思うので。なので、今の自分が持っているものをどれだけ見せるかとか、あとはやる気があるかどうかは演技なので。なので、面接のなんか15分、20分の間に「俺はすごくやる気があって、体力があります」という演技さえできればいいんですよ。

実態として「マラソンなんか走れません」でも、「いや、長距離とかはぜんぜん得意なので」みたいなことを言ったら、その場で実演するわけじゃないので。なので、そこはもう見せ方、しゃべり方で何とかなるんじゃないかなと思います。

司会者:とのことです。ということで、すみません。もう時間が来てしまいまして。これでごめんなさい。いつもみなさんからメチャクチャ質問をもらっていて、たぶん10パーセントも答えられていないんですけど。すみません、もう時間とね、どうしてもコンテンツの都合でというところで。あとはちょっとスパチャで続きを、ぜひお願いします。

ひろゆき:(笑)。

司会者:というところで、では最後に、今回ITエンジニアを目指すエンジニア学生さんの数百名、600人ぐらいかな。今も聞いてくれていますが、そんなみなさんに向けて何かキャリア面で、最後に一言メッセージやアドバイスをいただいて終わりにしたいなと思います。ひろゆきさん、お願いします。

ひろゆき:でも大手に最初から入って履歴書を華やかにして転職するというほうが、人生うまくいきそうな感じはあると思うんです。中小企業で1回全部任される。だいたい中小企業って全部できる人しかいないんですよ。なので、入った瞬間に全部できる先輩に「これは、こうやってやるんだよ」みたいなのを逐一教えてもらって、ひととおりできるようになるというほうが(いいと思います)。

その後に自分でアプリを作りますとか、自分でサイトを作りますって1人で全部やって楽に暮らすほうが近いんじゃないかなという気もするので。なんか大手で有名なところばかりを狙うんじゃなくても、聞いたことがないという会社でも、上司になるその人が話をしやすそうだったら、この会社でいろいろと学ぶのもありかなという視点を持っても、人生が楽になるんじゃないかなというふうには思います。

司会者:はい。ということで、この言葉をいただきました。ではそんなわけでみなさまですね、これで技育祭は終わりにはなりますが、糧にして今後もやっていきたいなと思いますというところで締めたいと思います。本当にひろゆきさん、朝早くからありがとうございました。

ひろゆき:技育祭って学生かと思ったら、中学生もチョコチョコいるじゃないですか(笑)。就職とぜんぜん関係ないですよね(笑)。

司会者:学生全員OKなので(笑)!

ひろゆき:あ、そうなんですね。

司会者:大丈夫です!

ひろゆき:わかりました。

司会者:じゃあ、ひろゆきさんありがとうございました。

ひろゆき:ありがとうございました。お疲れ様です。失礼します。

司会者:ありがとうございました。


※本記事の内容は「技育祭2024【春】」を実施した2024年3月16日〜17日当時のものです。

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