秋篠宮ご夫妻の長男 悠仁さま 成年にあたり初の記者会見

皇位継承順位第2位の秋篠宮ご夫妻の長男の悠仁さまは、3日午後、成年にあたって初めての記者会見に臨まれました。

去年9月に18歳の成年を迎えた悠仁さまは、午後2時から、東京・港区の赤坂御用地にある赤坂東邸で記者会見に臨まれました。

悠仁さまは、記者からの「緊張されていますか」という問いかけに「緊張しております」などと述べたあと着席し、まず、岩手県などで発生している山林火災による被害についてお見舞いの気持ちを述べられました。

そのうえで、「公的な活動についてですが、大学在学中は学業を優先させていただきながらにはなりますが、少しずつ携わっていくことになると思います。周りの方々からご助言をいただきながら、一つ一つに丁寧に取り組み、成年皇族としての自覚を持ち、皇室の一員としての役割をしっかりと果たしていきたいと思っております」と成年皇族としての抱負を述べられました。

男性皇族の成年の記者会見は父親の秋篠宮さまの時以来40年ぶりで、悠仁さまが記者会見されたのは初めてです。

悠仁さま これまでの歩み

悠仁さまは、平成18年9月6日に、秋篠宮ご夫妻の長男として誕生されました。

皇位継承権を持つ男子の誕生は秋篠宮さま以来41年ぶりで、紀子さまとともに退院された際には、誕生を祝おうと沿道に大勢の人が集まりました。

悠仁というお名前は、「ゆったりとした気持で長く久しく人生を歩んでいくこと」を願ってつけられました。

年の離れた姉の小室眞子さんと佳子さまにかわいがられて過ごし、平成22年に東京・文京区のお茶の水女子大学附属幼稚園に入園されました。

秋篠宮ご夫妻は、早い時期から同世代の子どもたちと交流する機会を増やすことが大切だという考えから、2年教育の学習院幼稚園ではなく、3年教育の幼稚園を選ばれました。

悠仁さまは、戦後の皇族では初めて、小学校、中学校、高校と、いずれも学習院以外の学校で学ばれました。

小学校は、お茶の水女子大学附属小学校に進み、さまざまな学校行事や学習を通じて、社会や自然に対する理解を深められました。

また、学校の休みを利用して沖縄県の平和祈念公園や長崎市と広島市の平和公園など戦争の悲惨さを今に伝える場所も訪ねられました。

平成31年には、お茶の水女子大学附属中学校に進学し、入学式では新入生を代表して「それぞれが持っている力を大事に伸ばし、可能性や視野を広げていきたい」と宣誓されました。

この翌月には、天皇陛下の即位に伴い、皇位継承順位が皇嗣の秋篠宮さまに次ぐ第2位となられました。

この頃から、秋篠宮ご夫妻とともに、記者の仕事を体験する「豆記者」として東京を訪れた沖縄の小中学生たちと懇談したり、中学生が参加する「少年の主張全国大会」に佳子さまと出席したりするなど、公的な活動に加わられるようになりました。

中学1年生の夏休みには、初めての海外経験としてご夫妻とともにブータンを旅行し、国王夫妻を表敬訪問したほか、現地の子どもたちと交流されました。

新型コロナウイルスの影響で登校できない期間が続く中でも、学校から出された課題に熱心に取り組み、オンラインによる授業に臨まれたということです。

令和4年にはお茶の水女子大学と筑波大学の提携校進学制度を利用して、全国有数の進学校として知られる筑波大学附属高校に入学されました。

高校ではバドミントン部に入り、友人たちとともに学習や行事に積極的に取り組まれました。

高校生になってからは、毎年、夏に開かれる全国高校総合文化祭の開会式に出席し、同世代の高校生たちと交流されてきました。

おととしの夏には地方での公務に初めて同行して鹿児島県を訪問し、去年の夏も秋篠宮ご夫妻とともに岐阜県を訪ねられました。

そして、去年9月6日に18歳の誕生日を迎え、成年皇族となられました。

皇位継承権を持つ男性皇族が成年を迎えたのは、父親の秋篠宮さま以来39年ぶりのことでした。

悠仁さまは、18歳の誕生日を前に文書で感想を寄せ、「今は最終の学年として、進路実現に向けて努めつつ、学校行事を含め、残り少ない高校生活を大切にしたいと思います。今後も一つひとつ経験することを通して学びを深め、さまざまなことを吸収して、成長していきたいと思います」とつづられました。

さらに、誕生日の祝賀行事では、宮内庁と側近部局の代表者らを前に、「今は、高校生としての学業もありますが、この先は、広い視野を持ちながら学びを深め、さまざまな出会いや関わりを通して経験を積み、自らの務めについて考え、成年の皇族としての役割を果たせるよう努力していきたいと思っています」などと述べられたということです。

悠仁さまは、幼い頃から昆虫やその生育環境に強い関心を持ち、お住まいがある赤坂御用地などでトンボ類の生態調査を続けて、おととしには、前の年まで11年にわたる調査の成果を国立科学博物館のトンボ研究者らと共著の論文にまとめて発表されました。

また、去年8月には、京都で開かれた昆虫に関する世界最大規模の学術会議に主催者側の招待を受けて参加され、翌日には、論文の共著者でもある国立科学博物館の研究者が、悠仁さまとともに行っている皇居でのトンボ調査の中間報告をポスターの形で発表しました。

悠仁さまは、こうした自然誌の分野が学べる大学への進学を目指し、独立した学群で生物を中心とした分野を専門的に学べて、昆虫に関する研究室もある、筑波大学の生命環境学群生物学類を学校推薦型選抜で受験し、去年12月に合格されました。

大学合格後の近況

悠仁さまは、筑波大学に合格したあと、皇室の一員としての活動に臨むとともに、さまざまな経験を積み、進学に向けた準備を進められてきました。

新年祝賀の儀が行われた元日と2月23日の天皇誕生日には、成年式前のため皇居・宮殿での儀式には参列しませんでしたが、宮殿や天皇ご一家のお住まいの御所を訪ねて天皇陛下や皇后さまに新年や誕生日のお祝いのあいさつをされました。

2月22日には、去年11月に亡くなられた三笠宮妃の百合子さまの「墓所百日祭の儀」に参列されました。

2月にはこのほか、12日に、京都府舞鶴市の「舞鶴引揚記念館」を私的に訪問して、歴史を語り継ぐ活動をしている同学年の地元の高校生などから終戦後の海外からの引き揚げの歴史や旧ソビエトによるシベリア抑留に関する資料などについて説明を受けられました。

悠仁さまは、こうした中で都内の自動車教習所に通い普通自動車免許を取得するなど、大学進学後の新生活に向けた準備を進められてきました。

今後の予定は

悠仁さまは、3月18日に筑波大学附属高校の卒業式に出席し、4月5日には筑波大学の入学式に臨んで大学生活を始められます。

悠仁さまが進学する生命環境学群生物学類は、1学年80人の学生に対し70人余りの教員がいる「国内最大規模の生物学科」で、関心を持たれている昆虫を研究する教員も複数いて、御用邸もある静岡県の下田や長野県の菅平高原にある実験施設などで野外実習なども行われています。

東京・港区の赤坂御用地にあるお住まいから60キロ近く離れた筑波キャンパスへの通学方法について、側近は、学生とも交流を深めながら安全に充実した大学生活を送るのにふさわしい方法を考えられると思うとしたうえで、「いずれお知らせできることをお伝えしたい」としています。

成年を迎えたことを内外に表明される「成年式」は、大学の夏休み期間中、19歳の誕生日のことし9月6日に、前例に沿った形で行われることになりました。

その後は、学業を優先しながら可能な範囲で宮中行事や宮中祭祀に臨まれるということです。

宮内庁が映像を公開

宮内庁は、今回の記者会見にあわせて、悠仁さまが、2月18日に皇居にある宮内庁書陵部を初めて訪ねられた際の映像を公開しました。

皇居・東御苑にある宮内庁書陵部には、皇室の文書などが保管されています。

宮内庁によりますと、ことし9月に成年式を終えたあとは、新春恒例の歌会始などに歌を寄せることになり、秋篠宮さまが継承された「有栖川御流」の書道に関する資料も所蔵されていることから、書陵部にある和歌に関する資料6点をご覧になったということです

悠仁さまは、歌会始の起源の根拠とされる室町時代の公卿の日記について、職員に現在の歌会始の形式と同じかなどと質問されたということです。

公開された中には、皇室ゆかりの貴重な古典籍などを守り続けている職員が活動する「修補室」で作業の様子をご覧になった際の映像もあります。

悠仁さまは、補修のための紙をつくる作業に使う道具を手にとって感触を確かめたり、それぞれの工程で気をつけていることやコツなどを尋ねたりしていて、側近によりますと、貴重な資料を守るため幅広い仕事があることに感銘を受けられていた様子だったということです。

稲作をされる悠仁さま

宮内庁は、記者会見にあわせて、お住まいのある赤坂御用地内の水田で稲作をされる悠仁さまの写真も公開しました。

平成28年9月、小学4年生の時に稲刈りをする様子と、平成30年4月、小学6年生の時に代かきと田植えをされる様子の、あわせて3枚です。

小学4年生の時

小学6年生の時

小学6年生の時

宮内庁によりますと、悠仁さまは、幼い頃から稲や野菜の栽培などを通じて農作物への関心を深め、中学生の頃からは稲の交配について研究されています。

秋篠宮さま 悠仁さまへの思い

秋篠宮さまは、去年11月、ご自身の誕生日に際して記者会見した際、悠仁さまが成年を迎えられたことについて、18歳で成年となる現在の法制度にまだ慣れておらずいまひとつ実感が湧いていないとしたうえで、「恐らくこれで成年式があると成人になったんだな、ということを感覚的に分かるようになるのではないかと思っています」と述べられました。

そのうえで、「親の立場で見ると、本当についこの前までチャイルドシートに乗っていた子供が、もう成年なのかと思うと実に時の流れが速いということを実感いたします。そのような中で、いろいろな思い出を作ってくれました。国内の旅行をしたことも度々にありましたし、海外もブータンだけですけれども、一緒に行ったのもとてもいい思い出です」と振り返られました。

そして、小学校6年生くらいの頃に、地震などの緊急時に親が子どもを学校まで迎えに行って引き取る訓練に参加した際のことを振り返り、「ある一定の距離は徒歩で帰らなければいけないのですね。私もそうしたのですが、残念ながら私は空間認識が非常に悪いんです。いつもエレベーターを降りても大体逆に行くようなことが多くて、方向が定まらないから、息子を引き取ったのはいいけれども、道を歩いて、二つに別れた所をどっちに行っていいか分からないのですね。そういうようなことがあったもので、ほとんど帰り道は長男に手を引かれて、彼が行くままに従って行ったということがありました。その時に随分成長したんだなということを感じました。それが一番強い思い出ですかね」と語られました。

さらに、将来皇位を継承されるお立場の悠仁さまへの期待を問われ、「一つ一つ自分が関わる仕事を大事に思って、取り組んでほしいということですね」と述べられました。

秋篠宮ご夫妻 悠仁さまの将来の留学への考え

秋篠宮ご夫妻は、去年11月、トルコ公式訪問を前に記者会見した際、悠仁さまの将来の留学への考えなどを述べられていました。

この中で秋篠宮さまは、ご自身のイギリス留学経験に触れたうえで、「私は長男には、海外で学ぶ機会を得てほしいと思っています。それはもちろん、今暮らしているところと違う場所で、また違う文化のところに行って、そこから日本を見つめ直すこともできましょうし、またその機会を使っていろいろなところを回って見聞を広めるという意味でも大事だと思います」と話されました。

また、紀子さまも、「長男には、若い時に、もし機会があれば、海外生活を送り、またそこの大学で、学校で、学ぶ機会があれば良いのではないかと話すことがあります」としたうえで、「遠く海の向こう側から、日本を見て考える、そしてそこからまた学んでいく、そういう機会もあってもいいのではないか」と述べられました。

紀子さま 成年皇族として期待していること

紀子さまは、去年9月、ご自身の誕生日にあたって記者の質問に文書で回答を寄せた際、悠仁さまに成年皇族として期待していることについて、「しばらく先におこなわれる予定の成年式を終えてから、学業に支障がない範囲で、成年の皇族として宮中の行事や祭祀に参列するようになります。家族と一緒に行事に出席することもあれば、一人で参加する機会も出てくることでしょう。公的な仕事においても、勉学に励む場や、それ以外の取り組みでも、それぞれに大切な学びがあり、役割があるように思います。成年の皇族としての務めをひとつひとつ大事にして、経験を重ねてほしいと願っています」と述べられました。

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