小柄ながら目力の強さが印象的
今の時代にこれほど高潔な人がよくいたものだ。兵庫県宝塚市在住の岡本光一さん(77歳)、明美さん(75歳)夫妻が、老朽化した市立病院の建て替え費用などとして、約254億円の寄付を同市に行ったことが、2月3日、明らかになった。
地方自治体への寄付としては異例の規模だけに全国的に注目を集めた今回の一件。はたして岡本光一さんとは何者か。本誌は話題の「大富豪」を直撃した。
岡本さんが運営するボランティア支援施設「宝塚福祉コミュニティプラザ」の事務所を訪ねたところ、本人が対応してくれた。岡本さんは小柄ながら目力の強さが印象的だった。
―寄付について少しお話を伺えないでしょうか。
「個別取材は全部、断っているんだよ……。具体的なことは話せません」
取材に対して「答えられない」とくり返す岡本さん。それでも、病院建て替えへの思いを聞くと、言葉少なに口を開いた。