一見すると難しく見える計算式でも、工夫をすれば暗算で答えを求めることができます。
この記事の問題に挑戦し、計算式の性質を正しく理解できているかを確認してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
25−15×25÷15+25
まずは、自分自身で計算をしてみましょう。正しい答えを出すことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「25」です。
途中の計算式は次のようになります。
25−15×25÷15+25
=25−375÷15+25
=25−25+25
=0+25
=25
計算のポイントを順に解説していきます。
計算の順序
まず、四則(足し算・引き算・掛け算・割り算)が混じった計算では、次の順で計算をします。
(1)掛け算・割り算の計算
(2)足し算・引き算の計算
つまり、今回の問題では「15×25÷15」の部分から計算をします。
15×25÷15
=375÷15
=25
この計算によって、元の計算式は「25−25+25」となりました。
足し算と引き算だけの式なので、左から計算しましょう。
25−25+25
=0+25
=25
したがって、答えは「25」です。
計算の工夫
今回の計算では、より計算を簡単にするための工夫ができます。
「15×25÷15」の計算については、先程は左から順に計算しました。
しかし、次のように、割り算の部分を掛け算に変換し、順序を入れ替えることで計算が簡単になります。
15×25÷15
=15×25×(1/15)
=25×15×(1/15)
=25×1
=25
「15×(1/15)」を先に計算することで、結局「25」だけが残ります。
これは「交換法則」を利用して計算順序を入れ替えています。交換法則とは、計算する数を入れ替えても結果は同じになるという法則です。
<交換法則>
○+△=△+○
○×△=△×○
※引き算と割り算には適用できません
「15×25」と「375÷15」を計算するのは少し難しいですが、このように順序を入れ替えることで、暗算でも答えが求めることが可能になります。
まとめ
一見すると難しく見える計算式でしたが、正しい式変形をすることで簡単に計算できるようになりました。まずは式全体を観察し、速く計算できる方法がないか考えることも大切です。
計算問題は、繰り返し練習することで習熟度を高めることができますよ! ぜひ、この他の問題にもチャレンジしてみましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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