二人のことを知ったのは2019年12月。テレビのニュースで民事の判決をみた時だ。
私は伊藤氏や山口氏とは、縁もゆかりもなかった。
ベトナム関連の記事のことを聞いた時には、ああ、あれを書いた人か・・としか思わなかった。
テレビの報道から、「ジャーナリスト同士の争いかあ、英語で記者会見とかクールだなあ」とちょっと妬ましかった。
ネットで調べてみると、山口氏の独占記事が載っていた。
判決は伊藤氏勝訴であるのに、山口氏の話は妙にリアルに感じられ、スジが通っているよう思えた。
山口氏の独占記事に続いて小川榮太郎氏のファクトチェックを読んだ。
そのあと相手の意見も聞かねばと「ブラックボツクス」を付箋だらけになるほど読みこんだ。
彼女は自分を証(あかし)するためにこの本を書いたのだろう。
だが、私はこの本で逆に山口氏の無罪を確信するに至った。この本には伊藤氏と山口氏のメールのやり取りの一部が載っているのだが、山口氏は驚くほど丁寧なメールを彼女に送っているのだ。私には到底こんな丁寧なメールは書けない。
一方伊藤氏はというと、複数の友人とともに作成したらしい、支離滅裂に近い乱雑なメール文を山口氏にぶつけている。後でわかったのだが、BlackBox に載せられたメールはそれがすべてではなかった。伊藤にとって都合の悪いと思われる部分はかなりカットされていたのだ。
この事件は伊藤が準強姦されたとして警察に駆け込み、山口氏を刑事告訴したところからはじまる。山口氏の逮捕状がでたのとめたのと大騒ぎになったが、結局山口氏は嫌疑不十分で不起訴になった。伊藤氏はあきらめずに検察審査会に申し立てたが、検察審査会でも不起訴相当とされた。それでも伊藤氏は週刊誌やBBC等に出演して実名を出して山口氏を犯人扱いし、挙げ句の果てに民事で山口氏を訴え、なんと一審判決では実質的に伊藤側の言い分の大部分が認められた。
私はこの民事判決に違和感を持ち、裁判の分析をはじめた。
裁判所に資料を見に行ければもっと正確なものを書けただろうが、仕事があり、平日なかなか休みをとれなかった。
控訴理由書提出には期限があり(控訴提起後50日以内)、分析内容を参考にしてもらいたかったので急いでネットから情報を拾い集めた。すでに小川榮太郎氏がかなり詳しく裁判資料を読み込んで現場検証し、それをファクトチェックという形で公表をしていたので助かった。
この事件。伊藤氏側の言い分が腑に落ちなかったのもあるが、判決そのものが「ありえない!」といいたくなるほど独断と偏見に満ちていた。結論に至る論理も破綻していた。裁判とはこんなにいい加減なものでいいのだろうか。こんないい加減な結論の出し方で人を裁き、一人のジャーナリストを葬ってよいものだろうか。
裁判後、一斉にメディアが山口氏を批判しはじめた。メディアによる私的リンチだ。メディアは判決の内容などお構いなしで、注意を引くように結論だけを切り取って報道する。判決後、山口氏を表立って擁護していた著名人は風刺画家「はすみとしこ」と小川榮太郞氏くらいしか見当たらなかった。ネット上で孤立した三人を罵倒するコメントが凄まじかった。
追い討ちをかけるように伊藤氏は自らを批判する者の批判をセカンドレイプと称して訴訟をにおわせ、実際2020年6月にはすみとしこ氏とリツイート者2人 8月には大澤昇平氏を名誉棄損で、水田水脈を名誉感情侵害で訴えた。
私は山口氏の手記、伊藤氏の著作、小川氏のファクトチェックとネットに出た裁判要旨の限られた資料を繰り返し読み、正月休みを利用してこのブログを立ち上げ、山口氏の支援を行う決意をした。ちなみに私は山口氏の政治的立場など全く知らなかった。そのため政治色抜きでこの問題を考えることができた。
ファーストレイプでさえ不起訴となっているのにセカンドレイプで訴えるとはなんという無法であろう。筋が通らない。しかも伊藤氏は世界中のメディアを使って自らを性被害者と呼ぶことにより、山口氏を貶め続けていた。残酷極まりない。
まず事件当日の流れを振り返ってみる。
【恵比寿駅~串焼き屋~鮨屋 酒量】
2015年4月3日。午後7時半過ぎ~8時前山口氏はすでになじみの串焼き屋「とよかつ」にきて伊藤氏からの連絡を待っていた。
伊藤氏からの電話で山口氏は恵比寿駅まで迎えにいった。
山口氏はまず伊藤氏を父親の代からいきつけていた串焼き屋「とよかつ」に連れて行った。
伊藤氏はさかんにこの店では「二人っきり」であったと書いている。
この「二人っきり」という部分だけを切り取ると、あたかも店に誰もおらず、人気(ひとけ)のない店に連れ込んだように聞こえる。
しかしそうではない。金曜日の8時前、カウンターだけの店で、満席に近い客がおり、しかも店主も女将も山口氏の父親の代からのなじみであった。一般的にこういう状態を二人っきりとは言わない。ところが山口氏に連れはいなかったとか、仕事の関係者はおらず山口氏だけだったと、伊藤氏は二人きりであったことをことさら強調する。
伊藤氏は山口氏が自分のためにわざわざ就職にかかわる誰かを連れてくるように思っていたと主張しているのだが、それはおかしい。仕事をおねだりした上に、会いたい旨メールで送ったのは伊藤氏の方である。
ワシントンならいざ知らず、山口氏は野暮用で日本に戻ってきたとあらかじめ言っているのだ。他に誰を連れてくるというのだろうか。正規の就職面接ならまだしも、そうではなく、ましてや本人が言っているような仕事のオファーでもない。
(※彼女はフランスの番組でこの時山口氏から仕事をオファーされたと言っているが、これは明らかな嘘である。)
友人の一人も伊藤氏が山口氏からワシントンの仕事をオファーされて迷っていたと陳述書に書いているが、実は違う。山口氏は仕事のオファーなどしていない。伊藤氏がお願いしたのである。
伊藤氏は、コップでビール2杯と(山口氏いわくシソサワー1杯と)ワイン2杯をその串焼き屋で飲み、串焼5本、きゅうりなどを食べたという。
客は満席に近くてビザの話をしたことは山口氏も、店の女将も聞いている。
※1、酒量に関しては議論があるが、後日の聴取と山口氏の話からおおむね上記の量に近いと考えられる。
※2、この店に伊藤氏が到着した時間に関しても議論があったが画像がとられた時間が20:45、双方の陳述や女将の証言などからあわせて考えると、おおむね7時半から8時頃の間に到着し、9時前に出たのではないかと思われる。
以下当日の画像である。
その後この店を出て、徒歩5分くらいのところにある「喜一」という鮨屋にいった。山口氏が予約しておいたところである。
ここも狭い店で客はいっぱいいてほぼ満席。山口氏はここでもVISAの話をしたが、伊藤氏はがんばりますというだけで、話が続かず、山口氏は鮨屋の店主と記事の話をしたり、隣に座ったさかなクンの話が面白くてそっちに気を取られるような始末であった。
なんと伊藤氏は他の席へいって話をしたり、裸足で歩き回ったりしたという。
伊藤氏は日本酒を2合を飲み終わる前に3合目を頼み、トイレへ行って(本人曰く2度目のトイレ)、意識を失ったという。伊藤氏がトイレからなかなかでてこないので、店員がいってみると、便器から崩れ落ちて不自然なかたちで寝込んでいた。店員の話では声をかけると目を覚まし、意識をとりもどしたという。
この部分について伊藤氏は「トイレに入ると途端にめまいがして蓋をした便器に腰かけ、給水タンクに頭をもたせかけた」というが、喜一のトイレ内には今も昔も給水タンクはなく、縁を鋭くした棚があるだけである。
後に膝をいつ受傷したかとうことが問題として持ち上がるが、山口氏は便器から崩れ落ちた時ではないかと考え、伊藤氏にメールのやりとりで伝える。
(※後に高裁はこの店員から聞いた山口の話を無視し、伊藤氏がすわったまま意識を失ったとしている。)
最近の便器の蓋は平ではなく、やや後ろが高く、前が低くなって傾斜がついている。衣類を身に着けて座ると臀部が前に滑り落ちるようになっている。
伊藤氏はトイレで気を失ってから翌日4月4日5時ごろまで記憶がないと主張している。
店側はこの時二人で日本酒6-7合くらいを飲んでいたとしている。山口は酒量は決めてのむことにしているので、3合前後。すると伊藤氏も少なくとも3合~4合飲んでいる可能性がある。
酒量に関しては諸説でているが、おおむねこの範囲だろう。
【タクシー~ホテル】
鮨屋喜一をでて、山口氏はタクシーをひろった。その時の伊藤氏は酔って街路樹によりかかるような状態であった。伊藤氏は先にタクシーに乗っている。その時の会話については双方記憶がない。
鮨屋は恵比寿の駅からは5分とあり、タクシーに乗せるのは不合理であると一審裁判所は判じた。つまり近いのにタクシーに乗せるのは怪しいというわけである。
確かに近いは近い。だが近いと言っても伊藤氏は鮨屋で一度眠り込んで意識を失っている。道端でまた同じようにならないとも限らない。大概の男性なら、女性が夜間ふらふらしていて、自分がタクシーなら、近くてもついでだから途中まで乗せていくだろう。
これをタクシーに乗せたのが不合理だといわれたら身もふたもない。一審の判断には無理がある。
ここで山口氏がなぜそう遠くもない原宿の伊藤の住まいに送っていかなかったかということが議論された。これも伊藤氏の履歴書に神奈川方面の実家の住所が書いてあり、さすがに神奈川まで送りたくはなかったからだ。
ところが伊藤氏は原宿に住んでいるという話をしたというのである。
伊藤氏は履歴書にも書いていない住所になぜ住んでいるのか?
伊藤氏が住んでいたマンションは原宿駅前の一等地のマンションで、事件後にモデル(土屋ひかる)を使ってネットに画像をあげている。しかもkicked out. with Louboutin 追い出されたという題名までつけて。
インターンでほぼ無収入の伊藤氏がなぜこんなところに住めたかはわからない。本人はルームシェアをしていたといっているが、それでも、サイドワークのみで生活にはそこそこの手取りがないと無理であろう。伊藤氏は金欠で帰国し、2月からのインターンはフルタイムで無給。他にアルバイトをしていたというが、相当高収入のあるバイトがあったのだろうか。
山口氏は伊藤氏が神奈川であるという履歴書と、会話のなかで自分の出た学校の校舎の近く、日吉方面だと思いこんでいたらしい(実際に履歴書に書いてあったのは神奈川県川崎方面だった。) 。それであえて帰る先を聞くようなことはしなかった。大学方面であれば目黒駅の方が交通の便がいいと判断したのかも知れないが、このあたりは山口本人も記憶が曖昧なようだ。伊藤は抵抗することもなくタクシー奥に乗り込み、タクシーの運転手は車の中で二人が鮨や仕事の話などしていたのを聞いている。
つまりタクシー内での伊藤氏は意識があって会話もできた。しかも伊藤氏から運転手に最寄り駅を聞き、運転手が目黒駅というと、そこで降ろしてくれと言ったという。このことは、目黒駅が路線のどういうところにあるのか理解する見当識があり、家に帰るために駅で降りるという状況を判断して会話する能力があったということを示している。酔ってベロンベロンで意識朦朧としていたらこうした会話は出来ない。少なくとも泥酔とは言いがたい。
最終的に山口氏が伊藤氏をホテルで休ませる決断をしたのは目黒駅につく直前だった。伊藤氏の様子が変わり車内で嘔吐した。 山口氏は窒息しては危険と思い、ホテルで休ませるしかないと考えて、運転手に目黒駅を経由せずホテルに向かうよう指示をしたのである。
ホテルにつき、山口氏は降車したが、伊藤はタクシー内の嘔吐物をなんとかしようとして、降りるのにもたついた。このあたりは反証として利用されたホテルマンの証言が裏付けになってしまっている。
山口氏は荷物を左手でもち、伊藤氏の左手を右手で引き、介助しつつタクシーから降ろした。
ホテルの監視映像がこのときの二人をとらえ、裁判資料として残っている。ところが奇妙なことに同じ映像を観ても意見が違う。山口氏は左手にコートを持ち、右手腕で伊藤氏をタクシーの右座席から左座席に引き寄せ、腕を引いて車の左のドアから出そうとする。山口氏に手を引かれ、伊藤は車から足を出し、自力で立ち上がる。この間山口氏の左手はコートで完全にふさがっている。
山口氏は右腕で伊藤の左腕を支えながらエレベーターに向かう。伊藤氏は若干ふらつきながらも山口氏と並んで歩いている。
伊藤はフロントを通過するときも、「抱きかかえられ、足が地についておらず、引きずられた」と主張しているが、伊藤氏はふらついてはいたものの、自分の脚で歩いていた。
足を地につけず引きずられるというのはこの状態では物理的に不可能である。伊藤はホテル内の移動が自己の意思ではなかったことを強調したかったようであるが、いきすぎた表現というものである。素人ならまだしも伊藤詩織はジャーナリストを目指していたはずである。また山口氏は片手にカバン二つと伊藤のものと思われるコートも持っている。片腕で女性を抱きかかえて、数十メートル引きずるようなことをすればフロントが異常を察知する。
以下の画像はネットに流出していたものであるが、山口氏は公判で誤記憶として訂正したようにカバンを二つとコートのようなものも持っている、この事は、逆に山口氏のサポートが片手であり、伊藤を介助する力はさほど強くなく、抱きかかえて引きずるような状態でないことを証明している。片手では倒れないように支えるのがやっとで、この状態で酩酊した大人の女性を引きずることは難しい。
ところが伊藤氏側代理人は伊藤氏の表現は単なる「形容」であるとした。裁判官も動画をみて異論をさしはさまなかった。これは誇張であり、事実を歪める表現であると思えるのだが、山口氏側弁護士が追及したにもかかわらず裁判官達はスルーした。山口氏の記憶ではエレベーター前で伊藤氏は「すいません」などと会話もしていたという。
伊藤氏の主張は鮨屋のトイレで気を失い、目が覚めたらベッドで山口氏がおおいかぶさって性交していたというものである。痛い痛いと抵抗し、トイレを口実に一旦バスルームに逃げこんだという。山口氏のアメニティーが、タオルの上にのっているところまで記憶していながら、そこからほんの数十センチ上にある電話を覚えていないという。その後、伊藤氏はせっかく逃げ込んだバスルームから逃げようとしてドアをあけた。そして再び山口氏に「肩」をつかまれ、ベッドに押さえこまれたという。
※BlackBox では肩となっているが、陳述書では両上腕となっているものもある。
伊藤氏は強く拒否したので山口氏は行為をやめたという。この後伊藤氏は差し出された山口氏のTシャツを着て、出がけにまたねといわれて会釈して部屋をでたと陳述している。
死ぬかと思うほどの目に遭わされた相手に会釈して部屋を出るなんてことがありうるだろうか。
【山口氏の主張】
山口氏の主張では、伊藤氏は部屋に入るなりキャリーケースやパソコンのある窓際付近で嘔吐、さらにバスルームで嘔吐し、パソコンでの一作業を終わって、バスルームをみた時には嘔吐まみれでうずくまっていたという。
伊藤氏が嘔吐まみれの衣類を脱ぐのを山口氏は手伝い、嘔吐をふき取り、その後伊藤氏はベッドでいびきをかきながら寝たという。
深夜2時ごろ伊藤はバスルームに行き、戻ってきてから非礼を謝罪し、不合格ですかなどと連呼したので、山口氏は伊藤氏が寝ていたベッドで休むように促した。
伊藤氏はまだチャンスがあるならこっちに来てくださいなどと声をかけたので、山口氏は伊藤氏のベッドに腰かけ、なだめながらも首が辛いので座る位置を変えるなどしているうちに手が触れた。この時伊藤氏に手を引かれたため、ベッドに入り添い寝するような状態になった。その後伊藤が脚を載せるなどして絡みついてきたのでなだめるために性行為を行ったという。この時山口氏は臭いのと酔いのため途中で萎えてしまい、伊藤が口淫を行い再度挿入したが再び萎え、射精には至らなかったという。
3時ごろには就寝していた。
5時頃起きたときに伊藤氏のブラウスはほとんど乾いていていたと思われるが、伊藤氏がTシャツを希望したので選ばせた。二人は日常的な会話をして伊藤詩織が先に部屋から出ていった。
そのあと山口氏は部屋に置き忘れてあったポーチについて尋ねるため伊藤氏に電話をしたが、伊藤氏は自分のものではないと普段と変わりなく答えた。
4月6日伊藤から山口氏へのメール。有名なお疲れ様メール。ビザの対応の問い合わせ。
「山口さん、
お疲れ様です、
無事ワシントンへ戻られましたでしょうか?
VISAのことについてどの様な対応をしていただいているのか案を教えていただけると幸いです。」
このあと、返事がすぐにこないことから、山口氏を疑い、だまされたと思い込み、「悔しくて悲し」かったとBlackBox に書いている。
内定はなかったのではないかという話がここででてくるが、もともと内定という話はない。伊藤氏は口頭弁論で内定という話はもともと山口氏との間でなかったことを自ら認めた。
その後伊藤氏は友人に「準強姦にあったかもしれない」という奇妙な言い方をする。BlackBox に書かれたようなことを最初から警察に主張していればこれは強姦致傷未遂である。準強姦に該当するかどうかという話なら、準強姦かもしれないという言い方になるが、「あったかもしれない」と書いている。山口氏との格闘シーンが記憶にあれば出ない言葉である。
4月9日、原宿警察にいく。伊藤氏の話によれば、最初からすべて話していたにも関わらず、警察は準強姦としてとりあつかったという。しかし、準強姦という言葉を先に使い始めたのは伊藤氏である。
ところが後日北口弁護士が捜査官に聞いた話では5時以降の強姦致傷未遂の話は聞いていないという。しかし、この情報は裏付けがとれていないためにスルーされた。
控訴審では捜査官がイーク表参道のカルテに2時から3時と書いてあったのを見た可能性があるとした。
【膝のずれと痛み】
伊藤氏はベッド上で無理やり膝をこじあけられ、「膝がひどく痛んだ」として、翌日友人と会うためにレストランまでいき、2階から降りるときに強い痛みを感じてなかなか階段をおりることができなかったという。
翌日4月6日に整形外科に受診し「膝がズレている」と言われたという。
しかしホテルを出るときの映像では、ヒールのある靴で足早に大股で歩いていた。普通膝がずれていては、このようには歩けない。
2019/7/8の口頭弁論では4月4日早朝痛みはなく、4月5日に二階のレストランへの階段で痛みを感じたと証言を変えている。痛みはレストランの前に花見の後に歩けないほどになっていたと自分でBlackBoxに書いたはずだが、設定を忘れてしまっている。
(裁判官)右膝の痛みを最初に意識したのは
(伊藤)5日に友人と食事するために、2階のレストランへの階段を上り降りしたとき
(裁判官)4日の早朝に痛みは
(伊藤)認識していない
事件直後の受診について時系列でまとめると
4/4 5時ごろ膝をこじあけられ、❶「膝がひどく痛んだ。」
4/4 5時50分ごろホテル~タクシーへの移動時を含めて早朝に痛みはなかった。
(ホテルを出るときの映像では、ヒールのある靴で足早に大股で歩いていた。)
4/4 午前中アフターピルをもらいにイーク表参道産婦人科へ行く。
4/4 妹らと夜桜見物をして0時前に帰宅し、➋ 膝が激しく痛み、歩けないほどになっていた。
4/5 午後友人と会ったレストランは「二階にあり、私は膝が痛くてなかなか下りることができなかった。」👈ここを初めてと公判では陳述。
さらにその日、看護師のSの家具選び、買い物につきあっている。4/4には歩けないといっていたその脚でショッピングにつきあっていたのである。
4/6 元谷整形外科を受診して「仕事で変な体勢になったので、昔バスケをやっていたから古傷かもしれません」とあいまいに説明した。
ところが伊藤氏曰く、医師は「強い衝撃を受けて、膝がずれている。手術は大変なことだし、完治まで長い時間がかかる。」と言ったという。
医師はレントゲンを撮らず、投薬、理学療法。受診はこの一回のみ。
診断名は右膝内障、右膝挫傷。この診断名で医師が上記のような言い方をするというのは考えられない。
友人とドラッグストアでサポーターを選んだ。数か月サポーターで過ごすことになった。もし仮に医師が膝のズレを視認できたのであれば、レントゲンを撮るであろうし、必要なのは装具か、それに近いハードな装具で、薬局というより、医師が確認して適したものを診療所で出すのが一般的であろう。
※カルテは閲覧制限されており、裁判で山口氏の弁護士が、開示請求を行った。カルテでは受傷は、山口と会った数日前の3月31日と書かれていることなどがわかった。カルテと伊藤氏の供述が一致しない。
伊藤氏はレイプされたことはいえず、「仕事で変な体勢になったので、昔バスケをやっていたので、古傷かもしれません」と説明した。
ホテルを出てタクシーにのったのが、5時50分、その30分前にこうしたことが起きたと伊藤氏は主張しているが、山口氏側は性交は夜間2時過ぎごろにあったとし、こうした暴力があったこと自体を否定している。
【避妊薬】
伊藤氏は4月5日に避妊薬をもらいに原宿のイーク表参道を訪れている。
この産婦人科のカルテには「coitus(性交)AM2~3時頃、」と書かれているという。これは、山口氏側が性交渉をもったと主張している時間と一致している。
だがコンドームは破れたのではなく、つけていなかったと双方が認めているため、裁判所はこのカルテの記述に信憑性がないとした。
伊藤氏はカルテと異なる部分は「勝手に書かれたのだと思う」、「明け方とだけ言った」としている。(7/8口頭弁論)
これ以外に受診した病院で、伊藤氏が山口氏とビザの話をしたこと、出血を申告していたことなどが書かれているという。
カルテはそんなにあっちでもこっちでもでたらめに作成されるものではない。医師は必要最小限のことを正確に聞き取って書く訓練を受けている。
薬などは有効性を判断しなければならないから、時間などそうそういいかげんなことは書かない。むしろ話されたことを正確に書くので、その時の伊藤氏が話した内容の証拠となる。
暴行があったことを隠すために事実を語れなかったとしても、時間を違えて申告するとは考えにくいし、伊藤氏にとっても医師にとっても意味がない。
控訴審ではこのイーク表参道のカルテを認めたかと思ったら、理由が分からないが混乱などがあったために2時から3時とその時は言ってしまったと解釈した。そんなことは当人である伊藤詩織も言っていない。
この高裁の解釈は経験則、論理則違反であり、本来は最高裁で指摘されるべき内容だが、最高裁はとりあげなかった。
【メールのやり取り】
山口氏と伊藤氏のメールでのやり取りは伊藤氏の書いた「Black Box」という本と、山口氏の「私を訴えた伊藤詩織」という独占手記に「一部」引用されている。
BlackBoxには「これでメールはすべてだ。」と書かれているがこれは明らかに嘘である。
かなりのメールのやり取りを省略しており、その中には妊娠不安をたてにして入院したと偽り、医療費、仕事を要求するというものもある。時系列を確認するとわかるが、妊娠の不安が完全になくなったあとも、訴えており、裁判後の会見では捜査員に頼まれたからメールを送りつづけたなどと言っている。
以下のサイトでは事件前後のメールの全文を公開されている。
伊藤氏からの事後一通目は、ビザの対応を問い合わせるビジネスライクなものだった。
「山口さん、お疲れ様です。無事ワシントンへ戻られましたでしょうか? VISAのことについてどのような対応を検討していただいているのか案を教えていただけると幸いです。 伊藤」
性被害者がすぐに警察に駆け込まずに日頃のやり取りを維持しようとすることはありうると、伊藤氏側は主張した。
だが、やりとりの一通目、「お疲れ様」という文言は著書Black Boxでは削除されている。伊藤氏自身この「お疲れ様」という文言は不自然と考えていたのではないだろうか。
その後すぐに返事が来ないために、山口氏に騙されたのではないかと疑い始め、友人に話し、警察に行ったことがBlack Boxに書かれている。
『そもそもプロデューサー職に内定していた事実さえなかったのかもしれない、この時初めて気づいた。考えたくもなかった。最初から仕事仲間になるということではなく、どうでもできる「モノ」のように見られていたのではないか。悔しくて、悲しくてたまらなかった。』P70
裁判官は虚偽申告する動機がないとしたが、この文章後半は虚偽申告の動機として指摘できる。虚偽申告の動機としては十分当てはまる。この悔しさはそのまま山口氏への仕返しとして準強姦虚偽申告のストーリーを構築したとしても不自然ではない。虚偽申告の動機に関する文献と照らし合わせても動機として確認できる。
山口氏弁護側の誤りは山口氏がワシントン支局長を解任された時期を伊藤氏翻意の時期と考えたことである。そうではなくもっと早く、4/6のお疲れ様メールの返信がすぐ来なかった時点で悔しくて、悲しくてたまらなかったのである。
この文章は、強姦されたからというより、就職の話が偽りかもしれない、VISAが獲得できないということへのくやしさで書かれている。
伊藤氏がこの本に書かれている事実が真実であるという限り、この文言は裁判上動機として指摘できる。
その後の伊藤側のメールの素案は友人が書いたものだという。友人には以前セクハラ訴訟を経験した者がおり、謝罪を要求することが重要だと考えていたのか、山口氏に繰り返し謝罪を要求している。怒った友人の介入でメール内容はがらりと変わり、ちぐはぐなやりとりがはじまる。
山口氏は驚いて落ち着かせようとするが、事態は更にこじれたものになってゆく。
山口氏は、伊藤氏からのメールが、事実と異なることに疑問を感じ、メールを返信している。
伊藤氏から罵声を浴びせたことの謝罪メールが山口氏のもとにとどいた。「罵声を浴びた覚えはない」と山口氏は送り返す。
強姦したものと、された側のやりとりとしては、かなり奇妙である。
山口氏は罵声そのものが最初からなかったと書いている。
伊藤のメールが語るレイプ・ストーリーでは伊藤氏が山口氏に罵声を浴びせたことになっていたのだ。
この素案は伊藤氏の友人が作ったこといっているから、伊藤氏が語ってきかせた罵声をふくめたストーリーを友人が真に受けてメールを作成したと考えられる。メールには友人の感情が加わった様子があり、第三者を思わせる言葉選びが多い。 伊藤氏本人も言った手前、訂正できずに送ったとすると考えると筋が通る。
5月7日 捜査員の勧めで妊娠検査を受けたが、妊娠していないことがわかった。ところが妊娠していないことが判明したあとも妊娠不安で山口氏に対して恫喝めいたメールを送っている。この部分はBlack Boxではカットされている。
伊藤氏は、ビザの話はあまりできなかったと書いているが、山口氏としてはさんざんビザの話はしたとしている。これには、とよかつの女将、喜一の主人も聞いている。
実はまだ奇妙な事がある。ジャーナリスト同士で、これから仕事を紹介してもらうという相手から、読んできてくれと言われた記事を伊藤氏は全く読んできていなかった。通常の就職活動ならありえないし、尊敬する相手に政治部としてやれるかどうか聞くとなればなおさらである。
伊藤氏は鮨屋で飲んだ日本酒の酒量は1~2合とし、そのためデートレイプドラッグの可能性を主張しているが、店の証言、山口氏の酒量を差し引いて推測すると日本酒は少なくとも3~4合程度飲んでいたと推測される。串焼き屋のおかみと山口氏の話を合わせると、少なくともビール2杯、ワイン2杯、山口氏の話ではサワーを一杯飲んでいる。伊藤氏はこれも少なく見積もってサワーをいれず、ビール2杯とワインを1、2杯としている。ワインなら多く飲めるといってボトルをたのませておいて1杯ということないだろう。しかもワインを飲んだこの時はまだ記憶があるはずである。
デートレイプドラッグ等証拠もなにもないこの件をふくめて、伊藤氏は山口氏に疑いをかけ、海外メディアまで使って名誉を毀損しつづけている。しかし民事裁判所はそれも含めて「事実をすべて真実」「専ら公益のための」「公共の利害」とした。
異様な判決である。
伊藤氏は著書のなかで、膝のズレを山口の暴行のせいだと主張している。 裁判所は、本訴では証拠不十分としながら、反訴に対する判決では事実を真実として名誉毀損を認めなかった。
同じ裁判官が出した判決のつじつまがあわない。
なぜ裁判所がこんなことを公然とやってしまうかというと「公共の利害、事実を真実とし、もっぱら公益のため」としないと名誉毀損の違法性を否定できないからだ。つまり名誉毀損の反訴に関しては違法性阻却を最初から念頭に置いて、テンプレートに事実の要約を当てはめただけのように見える。
デートレイプドラッグは証拠がまったくないが、それだけアルコールを飲んでいれば、捜査員Aは逮捕状を請求する決め手になるとふんで逮捕状をとったという。一審裁判でも伊藤氏が強度の酩酊状態にあったことは認められている。
逮捕されなかったことについて、安倍政権との関わりがあったなどとうわさされるが、後の民間人が参加する検察審査会でも不起訴相当という結論が出たところをみると、最初の逮捕の中止も不起訴という判断も妥当だったといえる。
主張の食い違いの何点かは、ホテルのビデオ映像と、カルテの公開であきらかになる。
伊藤氏側は映像はホテルから買い取ったもので、ホテルとの約束で裁判以外では公開できないとしていたが、現在は裁判所に行けば第三者でも閲覧ができる。ただしカルテに関しては本人が認めない限りはみることができない。
伊藤氏は裁判資料の整形外科や、産婦人科カルテにも閲覧制限をかけているが、山口氏側が提出した膝についての意見書は非常に優れており、開示されている情報と医学知識をすり合わせると、伊藤氏の主張の矛盾が浮かび上がってくる。
監視映像は貴重な客観的証拠であり、関係者は裁判で映像を見て、ホテルマンの証言、タクシー運転手の証言との異同があきらかになっているはずであるが、意見が一致しない。
ネット上では決め手とされている「記憶に自信がある方ではない」というホテルドアマンの証言の危うさは、山口氏が、フェイスブックでのべていた。ドアマンは客観的という言葉をつかってはいるが、相当主観的な証言をしている。ドアマンの証言はむしろ彼女が意識があり、嘔吐物のためにタクシーでもたついていたこと証明するものである。
またこのホテルマンの証言は、タクシー運転手の証言の信ぴょう性についても疑義を呈することになった。タクシー運転手はホテルで山口氏と伊藤氏が降りて走り出してしばらくしてから嘔吐物に気づいたことになっている。控訴審でも伊藤氏側はそう主張しているが、ホテルの監視映像ではホテルマンの証言通りタクシー運転手はいったん降りてホテルマンと会話して後ろをのぞき込んでいる。
伊藤氏側があげてきた二人の証言はどちらも確実なものとは言えず、むしろ客観的な証拠としてはホテルの映像が唯一のもので、そこにはタクシーから降りるのにもたついた女性が山口氏に片腕をひかれてようやく自分から足を出して降車し、山口氏に寄りかかり、介助され歩いてエレベーターのところまで行った姿が映し出されているだけである。この歩き方からみると、不安定ではあろうが、部屋に入ってよろけながらでも窓際までいくことは可能と思われる。