【憲法改正私案】 自分と同じく高校生の方からご指摘を受けました。
こんにちは!高校2年生のYushiといいます。
コメント失礼します。
先日は拙文を読んでいただき、ありがとうございました。
同じ高校生として憲法草案を作成しようとする意欲には敬意を表しますが、内容を読んで正直なところ、違和感と疑問が多く湧きました。以下、率直に問題点を指摘させていただきます。
まず、憲法とは本来、普遍的で時代に左右されない国家の基本原則を定めるものであり、具体的な政策や社会状況に依存するような内容を盛り込むべきではないと言うのが私の意見です。特に、日本のように憲法改正のハードルが極めて高い国においては、時代の変化に対応できない条文を入れることは、むしろ国家の足かせになるだけです。しかし、今回の草案では憲法にふさわしくない具体的な表現が散見され、この点で非常に疑問を感じました。
その他にも、前文の「国の主権は、国家の利益の開拓及び確保のためにのみ行使されなければならない」という文言ですが、これは主権の行使を「国家の利益」に限定する極端な規定であり、危険な発想です。そもそも「国家の利益」とは何を指すのでしょうか?この定義を固定すること自体が不可能であり、将来の国家運営にとって大きな障害になり得ます。国家の主権は、安全保障、外交、経済政策、福祉など多岐にわたる目的のために行使されるべきであり、また国の権力を広げすぎない為にも、「利益確保」だけに限定するのは明らかに問題があると考えます。
また、「その生産された国家の利益は、すべて日本国民全体に対し公平に帰結しなければならない」という表現も違和感を覚えます。これは市場経済の原則を無視し、社会主義的な計画経済を想定しているようにも読めます。「利益の公平な帰結」とは具体的に何を意味するのでしょうか?例えば、成功した企業が得た利益を国民全員に再分配しろという話なのか、それとも国家がすべての経済活動を管理しろということなのか?資本主義経済のもとで機能する社会において、このような理想論的な表現を憲法に盛り込むのは、誤解を招きかねないと思います。やはり、この草案全体を通じて「憲法に書くべきではない具体的な事項」が多すぎます。憲法とは「国の根幹となる原則」を定めるものであって、個別政策の羅列ではありません。細かい規定を盛り込むことで、むしろ法体系が硬直化し、将来の立法や政策決定の自由度を大きく制限することになります。
率直に言って、この草案は「憲法」というよりも「政策提言書」のような印象を受けました。憲法としての普遍性や抽象性を欠いており、内容的にも問題が多いと感じます。
私自身、何の積み重ねもない一介の高校生ですので間違いばかりかとは思いますが、上記で挙げた点についてどうお考えなのか聞かせていただけると幸いです。
長文失礼しました。
自分がnoteで投稿した以下の記事について、自分と同じく【高校生】の方から、批判文が届きました。ご指摘ありがとうございます。なお、noteはログインしていない状態でも、記事に【いいね】をすることができるので、よければしてみてほしいです!
それでは、ご指摘をいくつかに分けて、自分の見解をご説明させていただきます。
まず、憲法とは本来、普遍的で時代に左右されない国家の基本原則を定めるものであり、具体的な政策や社会状況に依存するような内容を盛り込むべきではないと言うのが私の意見です。
最初に、このご見解について、説明させていただきます。
「普遍的で時代に左右されない国家の基本原則」について、この指摘者がどのように定義されているのかは不明ですが、憲法といえど「具体的な政策」や「社会状況に依存する」ような内容を盛り込むことはあり得ますし、実例が存在します。いわゆる「プログラム規定」です。世界各国の憲法を参照すると、具体的な政策や方針を盛り込むことがあります。
大韓民国憲法の例
第34条 全ての国民は人間らしい生活をする権利を有する。
2 国家は社会保障・社会福祉の増進に努力する義務を負う。
3 国家は女子の福祉と権益の向上のため努力しなければならない。
4 国家は老人と青少年の福祉向上のための政策を実施する義務を負う。
5 身体障害者及び疾病・老齢その他の事由により生活能力がない国民は法律の定めるところにより国家の保護を受ける。
6 国家は災害を予防しその危険から国民を保護するため努力しなければならない。
第35条第3項 国家は住宅開発政策等を通じて全ての国民が快適な住居生活をすることができるよう努力しなければならない。
第36条第2項 国家は母性の保護のため努力しなければならない。
ドイツ連邦共和国基本法の例
第12条のa 男子に対しては、満18歳から軍隊、連邦国境警備隊または民間防衛団における役務を義務として課すことができる。
2 良心上の理由から武器をもってする兵役を拒否する者には、代替役務を義務づけることができる。代替役務の期間は、兵役の期間を超えてはならない。詳細は、法律でこれを規律するが、その法律は、良心の決定の自由を侵害してはならず、かつ、軍隊および連邦国境警備隊の諸部隊と無関係の代替役務の可能性をも規定しなければならない。
3 第1項または第2項による役務を課されていない兵役義務者に対しては、防衛事態において、法律によってまたは法律の根拠に基づいて、一般住民の保護を含む防衛の目的のための非軍事的役務の義務を労働関係において課すことができるが、公法上の勤務関係における義務づけは、警察的任務の遂行、または公法上の勤務関係においてのみ履行しうるような、公行政の権力的任務の遂行に関するものに限って許される。第1段による労働関係は、軍隊、軍隊への供給の分野および公行政において設定することができるが、一般住民への供給の分野において労働関係上の義務を課すことは、一般住民の生活に必須の需要を充足し、または一般住民の保護を確保するためにのみ許される。
4 防衛事態において、非軍事的衛生施設および治療施設ならびに場所を固定した衛戌病院における非軍事的役務給付の需要を志願に基づいて満たすことができないときは、満18歳から満55歳までの女子を、法律によってまたは法律の根拠に基づいて、この種の役務給付のために徴用することができる。女子は、いかなる場合にも武器をもってする役務を義務付けられてはならない。
5 防衛事態の発生前においては、第3項の義務は、第80条のa条第1項によってのみ課すことができる。第3項の役務で特別の知識または熟練を必要とするものの準備のために、法律によってまたは法律の根拠に基づいて、養成訓練行事への参加を義務づけることができる。その限りで第1段は適用されない。
6 防衛事態において、第3項第2段に掲げた分野における労働力の需要が志願に基づいては充足されないときは、この需要の充足のために、職業活動または職場を放棄するドイツ人の自由は、法律によってまたは法律の根拠に基づいて、制限することができる。防衛事態の発生前においては、第5項第1段を準用する。
第7条 すべての学校制度は、国家の監督のもとに置かれる。
2 教育権者は、子供の宗教教育への参加を決定する権利を有する。
3 宗教教育は、公立学校においては、非宗教的学校を除き、正規の教科目とする。宗教教育は、宗教団体の教義に従って行うが、国の監督権を妨げてはならない。いかなる教員も、その意思に反して宗教教育を行う義務を負わされてはならない。
4 私立学校を設置する権利は、これを保障する。公立学校の代用たる私立学校は、国の認可を要し、かつラントの法律に従うことを要する。この認可は、その私立学校の目的および設備ならびにその教員の学問的教養が公立学校に劣ることなく、かつ生徒を両親の資産によって差別するものでないときに、与えられる。教員の経済上、法律上の地位が十分に保障されないときは、この認可は与えられない。
5 私立の国民学校は、教育行政庁が特別の教育上の利益を認める場合、または、親権者が申請に基づいて、宗派混合学校または宗教的もしくは世界観的学校としてそれを設立しょうとする場合で、かつ、当該市町村内にこの種の公立国民学校が設けられていない場合に限って、設置することができる。
6 予備学校は、引き続き廃止されたままとする。
ブータン王国憲法の例
第5条 すべてブータン人は、現在及び将来世代の利益のための王国の天然資源と環境の受託者であり、環境に優しい慣行と政策の採用と支援を通じて、自然環境の保護、ブータンの豊かな生物多様性の保全、騒音、視覚、物理的汚染を含むあらゆる形態の生態学的劣化の防止に貢献することは、すべてブータン人の基本的な義務である。
2 王立政府は:
一 手付かずの環境を保護し、保全し、改善し、国の生物多様性を保護する。
二 汚染と生態系の劣化を防止する。
三 正当な経済的及び社会的な発展を促進しながら、生態学的にバランスのとれた持続可能な開発を確保する。
四 安全で健康的な環境を確保する。
2 王立政府は、国の天然資源を保護し、生態系の劣化を防止するため、ブータン領土のうち少なくとも60%は、常に森林被覆の下にあるようにしなければならない。
3 議会は、天然資源の持続可能な利用を確保し、世代間の公平性を維持し、自国の生物資源に対する国家の主権を再確認するために、環境法を制定することができる。
4 議会は、法律により、国の任意の地域を国立公園、野生生物保護区、自然保護区、保護林、生物圏保護区、重要流域及びその他の保護に値する区域を宣言することができる。
このように、具体的な政策・方針を列挙することは、憲法上あり得ます。
日本のように憲法改正のハードルが極めて高い国においては、時代の変化に対応できない条文を入れることは、むしろ国家の足かせになるだけです。
自分の考えた提案のうちどこの条文案を指しているのかは不明ですが、時代の変化に対応できない条文案を挿入した覚えはありません。むしろ、時代の変化に対応するべきとして、人権保障の規定及びこれに基づくプログラム規定を削減したり、簡潔にしたり、曖昧にしすぎると、人権保障に支障をきたします。憲法は、単なる「国家の基本原則」を定めるものではなく「保障されるべき人権を宣言する法」でもあります。ゆえに、新しい人権も含めた、体系的な人権宣言の規定は、必要に値します。
たとえば、自分の提案は、児童福祉や労働者の権利については、特に細かな条文案を規定しております。本来なら「労働基準法」などで規定されるべき法律事項です。ですが、憲法には「人権保障の最低基準」を定めるべきという性質もあるので、人権宣言やプログラム規定を具体的にすることは、むしろ奨励されるべきことであると考えます。いわゆる「人権保障の範囲を狭める」という方向ではないし「人権保障の最低基準を定めていく」という方向で規定したものだからです。
次に、
前文の「国の主権は、国家の利益の開拓及び確保のためにのみ行使されなければならない」という文言ですが、これは主権の行使を「国家の利益」に限定する極端な規定であり、危険な発想です。そもそも「国家の利益」とは何を指すのでしょうか?この定義を固定すること自体が不可能であり、将来の国家運営にとって大きな障害になり得ます。国家の主権は、安全保障、外交、経済政策、福祉など多岐にわたる目的のために行使されるべきであり、また国の権力を広げすぎない為にも、「利益確保」だけに限定するのは明らかに問題があると考えます。
「危険な発想」とまで強く批判すること、残念に思います。これは、自分の考えた条文案を部分的に切り取った極めて偏った批判と考えることができます。そこまで言うなら、もう一度、きちんと読み直してから、批判していただきたいです。
そもそも、もともと条文案のご指摘の部分は、以下のような文章でした。
国の主権は、現在及び将来の日本国民の機会、自由及び権利の保障水準を維持し、向上するために必要となる国家の利益を開拓及び確保するためにのみ行使されなければならず、
その生産された国家の利益は、すべて日本国民全体に対し公平に帰結しなければならない。
前文のご指摘の部分は、単に「国家の利益」のために、国家の主権は行使されるべきだとしているのではありません。日本国民の基本的人権の保障される水準を維持するためには、当然に「それ相応のリソース」が必要です。その人権保障のリソースを開拓・確保するために、国家の主権が行使されるべきであるという意味になっています。
国家の主権は、安全保障、外交、経済政策、福祉など多岐にわたる目的のために行使されるべきであり、
基本的人権の保障には、安全保障・外交・経済政策・福祉など多岐にわたる分野に対し、国家主権の行使が必要ですよね。
国の権力を広げすぎない為にも、「利益確保」だけに限定するのは明らかに問題があると考えます。
むしろ、国の権力を「基本的人権の保障水準を維持する」という目的に限定する意図があると言えますよね?
まったく、偏っていて気分の害する批判です。
「その生産された国家の利益は、すべて日本国民全体に対し公平に帰結しなければならない」という表現も違和感を覚えます。これは市場経済の原則を無視し、社会主義的な計画経済を想定しているようにも読めます。「利益の公平な帰結」とは具体的に何を意味するのでしょうか?例えば、成功した企業が得た利益を国民全員に再分配しろという話なのか、それとも国家がすべての経済活動を管理しろということなのか?資本主義経済のもとで機能する社会において、このような理想論的な表現を憲法に盛り込むのは、誤解を招きかねないと思います。
憲法に「理想論的な表現」を書きこむことはあり得ます。べつに、憲法への見方を誤っているとは言えません。むしろ、現在の日本国憲法の方が、よっぽど理想論的な表現を宣言しているではありませんか。
日本国憲法前文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
憲法の前文というのは、国家としての理想・思想を書きこむこともできる「宣言」に過ぎない部分であり、裁判規範性にも乏しいのですから、
その生産された国家の利益は、すべて日本国民全体に対し公平に帰結しなければならない。
上記のご指摘の部分について、そこまで深刻に考える必要すらありません。どのように解釈されようが、国家運営に深刻な影響を及ぼすものではありません。一応説明しておくと、これは社会主義の意味合いはありません。「利益の公平な分配」という理想を掲げたに過ぎないものであり、搾取や暴利に反対している程度の意味であります。
率直に言って、この草案は「憲法」というよりも「政策提言書」のような印象を受けました。憲法としての普遍性や抽象性を欠いており、内容的にも問題が多いと感じます。
憲法としての普遍性や抽象性と言いますが、さきの例にあるように、具体的な条文を設ける憲法も存在しうるのです。日本国憲法や大日本帝国憲法が、簡潔タイプの憲法であったというだけであって。そもそも、一般に「簡潔かつ解釈の余地がある表現」を採用するべきという考え方は、憲法に対する一つの見方なのであって、唯一の正解ではありません。普遍的な考え方ではあっても、絶対的な考え方ではありません。
ご指摘に対する自分の説明は以上です。ご指摘ありがとうございました!
プロフィール
あなたのフォロー・いいね・コメントを楽しみにしております!
Xはこちら
Instagramはこちら


コメント