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県立高校で卒業式が行われた1日、泊高校通信制の卒業生の中に、2度目の高校生活を経て、卒業を迎えた恩納由佳子さん(52)=南風原町=の姿があった。4人の子育てや夫との死別を経て、自分の道を歩んだ2年間。「遠回りをして、人生に決まりはないと知った。泊だからこそ味わえた学校生活だった」と晴れやかな表情だった。
自分が再び高校に通うとは、思ってもみなかった―。1989年、高校2年の時に妊娠を機に中退して以降、学校とは疎遠だった。2010年に病気で夫を亡くし不安定になったが、習字教室の経営やリラクゼーション店で働き、4人の子どもを育てた。
泊高校への編入学のきっかけは、三男の楓さん(25)が大学卒業を機に家を出たことだ。「心の支えがなくなり暗闇に引き込まれる寂しさがあった」。落ち込まないように夢中になれることを探した。
長男の尚さん(32)から高校編入を提案され、長女で中学校教諭の唯さん(35)から高校の資料をもらった。願書提出で学校に行くと同世代が写る冊子が目に留まった。「私は間違えていない。自分の道を歩いていると言われた気がして涙がこみ上げた」。23年4月、泊高校に入学し2度目の高校生になった。
高校生活は全てが色鮮やかに映った。18歳の同級生と昼食を取り、避難訓練で机に隠れた。授業後のリポート作成は息子のお下がりの机で勉強し、習字教室の生徒に教わりながら取り組んだ。
卒業式は子どもや姉らが駆けつけ、お菓子のレイや花束で盛大に祝った。担任で中学の同級生の石原貴さん(52)は「明るく元気に社会で頑張って」とエールを送った。恩納さんは「周りを元気にできるよう、今の仕事を長く続けたい」と意気込み、学びやをあとにした。
(高橋夏帆)
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