【拡散希望】誹謗と中傷について
昨今、誹謗中傷という言葉が、対立する相手を非難する言葉として一言成句であるかのように非常に安易に使われる傾向があります。しかし、この言葉は二つの単語から成り立っており、両者の意味は異なります。
誹謗は、罵詈讒謗(ばりざんぼう)や悪口雑言(あっこうぞうごん)と同じく、いわば悪口です。一方中傷は、単なる悪口ではなく、事実と異なったことを前提として言われるものです。つまり、中傷には(虚偽の)事実の摘示が包含されているのです。
誹謗は、意見論評であり、人やケースによって受忍限度の高低がありますから、これを否定して批判することは容易ではありません。しかし、中傷は事実でないことが前提となりますので、その虚偽の事実を指摘したり、批判することは可能なのです。
余りに良くない例ですが、両者の例を提示します。
①誹謗:大津さんは逮捕されても致し方ない(と思う)。
②a:大津さんは(まもなく)逮捕される
②b:大津さんが逮捕される可能性は極めて高い
②bは可能性という言葉を用いているので一見意見論評のようですが、それは「極めて高い」に掛かっていますので、事実の摘示に準じた解釈が可能であり、それを狙って発せられた言葉である蓋然性が高いでしょう。
誹謗についてはケースバイケースに対応せざるを得ませんが、中傷については峻厳に糺していく必要があります。