桁数の大きな引き算を行うときは、繰り下がりが頻発する問題ほど面倒なものはありません。
しかし、工夫次第でこの繰り下がりを回避できるとしたらどうでしょう。
今回の問題に挑戦して、繰り下がりを回避する暗算方法を一緒に考えてみませんか。
問題
次の計算を暗算でしてください。
4014−3985
※制限時間は10秒です。
解答
正解は、「29」です。
どのように計算すれば制限時間内に解答できたのでしょうか?
どうしても繰り下がりを避けることができなかった人は、ぜひ次の「ポイント」で暗算方法を確認してください。
ポイント
この問題のポイントは、「引く数(3985)を切りのよい数にすること」です。このような工夫はインド式計算法の一種として知られています。
引く数の3985は大変切りの悪い数なので、これを4000に変えて計算できないか考えてみましょう。
4014−3985
→4014−4000=14
4014−4000=14の計算はとても簡単で、繰り下がりは全く起こりません。
ただし、3985と4000は別の数ですから、14をこのまま問題の解答とすることはできません。そこで、次のように考えます。
・3985と4000の差は15(4000−3985=15)
・3985の代りに4000を引くと、元の式よりも15多く引きすぎていることになる
・4014−4000の答えに引きすぎた15を足せば、元の式の答えと一致する
この考え方を式の中で表すと、次のようになります。
4014−3985
=4014−4000+(4000−3985)←4000と3985の差を足して調整
=14+15
=29
ポイントは、二行目で引く数を4000に変換しつつ、元の引く数3985との差を足しているところです。
上記のような工夫をすると、この問題は14+15という単純な足し算として考えることができるのですね。
まとめ
今回は、繰り下がりの多い引き算を簡単に暗算する方法について紹介しました。
この暗算方法を一般化すると、次のようになります。
a−b=a−b'+(b'−b)
※b'はbに近く切りのよい数
「a−b'+(b'−b)」のカッコを展開して計算すると、次のようになります。
a−b'+(b'−b)
=a−b'+b'−b
=a−b
−b'とb'が打ち消しあうので、もとの「a−b」の式に戻るのが分かりますね。
繰り下がり処理が面倒そうな引き算を見たら、この暗算方法が使えないか試してみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
次の問題に挑戦!